小説家のマイケルは三つの小説を並行して書いている。ついでに浮気もしながらなので、なかなか進まない。
製作年:2013、監督:ポール・ハギス、脚本:ポール・ハギス
■ はじめに
本作の感想を見ると「わりと面白いけど、よく分からんな」みたいなものが多いので解説しておく。
本作の中で四本のストーリーが展開している。まず一つは作家のマイケルとアンナの浮気のストーリー。
そして残りの三本のストーリーはマイケルが書いている小説のストーリーである。明示はされていないが、映画を見るならば、このくらいは理解すべき。ここを理解すれば、全体を気楽に見ることができる。
ただ三本のストーリーは微妙に関係がある。現実ストーリーにも影響する部分がある。
第三ストーリーが一番長い。
■ 現実ストーリー
◆ 登場人物
マイケル(リーアム・ニーソン) 小説家
アンナ(オリヴィア・ワイルド) 小説家志望
エレイン(キム・ベイシンガー) マイケルの妻
◆ あらすじ
マイケルはピュリッツァー賞を受賞した小説家。妻のエレインとは別居状態。
現在はパリのホテルに籠って執筆している。
しかしマジメに執筆しているかと思えば、実はアンナという女性と浮気をしている。実はアンナには別に本当の恋人がいる。
出版社の担当者が訪問してくるが、こんな調子なので書きかけの小説を見て酷評される。
しかし次第に調子は上がってきて、担当者は評価を上げていく。
■ 第一ストーリー
◆ 登場人物
ジュリア(ミラ・クニス) ホテルの客室係
テレサ(マリア・ベロ) 弁護士
◆ あらすじ
ジュリアは以前は女優をしていた。しかし息子を事故で死なせかけた。実は第三ストーリーのスコットの元妻。
その責任を問われて息子とは離れ離れにされている。
息子との面会を許してもらうために弁護士テレサと会う約束をしていたが、しかし些細な事故があり、面談に遅れてしまった。
テレサは「そのような調子では、息子と会うことはできない」と怒った。
■ 第二ストーリー
◆ 登場人物
リック(ジェームズ・フランコ)
サム(ローン・シャバノル)
◆ あらすじ
リックはニューヨークに住む画家である。実は第一ストーリーのジュリアの元夫。
ジュリアとの間にできた息子を預かっている。
リックはサムという女性と同棲している。サムは息子に愛情をもって接している。
■ 第三ストーリー
◆ 登場人物
スコット(エイドリアン・ブロディ)
モニカ(モラン・アティアス) ロマ族の女性
◆ あらすじ
スコットは未発表のファッションデザインを入手して転売する不正な仕事をしている。実は第一ストーリーのテレサの元夫。
その不正な仕事のためにローマに来た。
ある店に入ったところ、モニカという女性が困っているを見て助ける。
モニカは自分の娘が元夫に誘拐された。元夫は娘を引き渡すためにモニカに金を要求している。
モニカは金を用意して持って来たのだが、それを盗まれてしまった。
スコットはモニカの話が詐欺であるかもしれないのに、モニカを助けようとする。モニカと一緒に行動し、元夫にも会いに行く。