両親が交通事故で死亡したルビーとレットの姉弟はグラス夫妻が後見人になりグラス家で暮らし始めた。
二人には母親の財産と父親の生命保険があり金の心配はする必要がないということだった。
グラス家は海岸沿いの豪邸であった。しかしルビーはグラス夫妻にいろいろおかしなことがあることに気がついた。
医師である妻はなんらかの注射をして朦朧となり、夫は会社経営といいながら大きな借金があるようだった。
ルビーはグラス夫妻が両親を殺したとの結論に至った。
製作年:2001、監督:Daniel Sackheim、脚本:Wesley Strick
■ はじめに
◆ 登場人物(キャスト)
ルビー・ベイカー(リーリー・ソビエスキー) 16歳、主人公
レット・ベイカー(トレヴァー・モーガン) 11歳、弟
デイヴィッド・ベイカー(マイケル・オキーフ) 父親
グレイス・アヴェリー・ベイカー(リタ ウィルソン) 母親
ジャック・アヴェリー(クリス・ノース) 母親の兄
アルヴィン・ベグレイター(ブルース・ダーン) ルビー,レットの財産管理弁護士
テリー・グラス(ステラン・スカルスガルド) 後見人、夫
エリン・グラス(ダイアン・レイン) 後見人、妻、医師
ナンシー・ライアン(キャシー・ベイカー) 福祉局の調査員
■ あらすじ
◆ 両親が死亡した
ルビーは私立の高校に通っている。友達と羽目を外して夜遅く帰宅した。すると警官が待っていた。両親が飲酒運転で事故死とのこと。
母親の兄のジャック・アヴェリーが訪ねてきた。ジャックはいかにも親切そうな顔をしていたが、ルビーは良い印象は持たなかった。
両親の財産管理をしている弁護士アルヴィン・ベグレイターが来た。二人に「母親の巨額の財産と父親の生命保険がある。金には一生困らない」と伝えた。
ベグレイターは両親の遺言に従って後見人のグラス夫妻を紹介した。
◆ 後見人の屋敷に住み始めたが
二人はグラス夫妻の屋敷に住むことになつた。海岸のそばに立つガラス張りの豪華な屋敷である。プールもあった。環境は申し分なかった。
テリーは会社を経営しており、エリンは医師であった。
しかし少し様子がおかしなことも感づいた。
まず二人は私立校から公立校に転校になった。広い屋敷にも拘わらず、二人は相部屋となった。ルビーは次第に大人びてくるレットを嫌がった。
ルビーはベグレイターを訪問して相談したが、夫妻に情報が洩れてしまった。
またある時、帰宅するとエリンが自分の腕に注射をして朦朧としているのを目撃した。テリーに話すと「エリンは糖尿病でインシュリンを注射した」と言われた。
◆ さらなる疑惑が
学校に福祉局の調査員ナンシー・ライアンが訪問してきてルビーから話を聞いた。
ライアンは「秘密は守る」と言った。それは事実のようであったが、後ほどグラス家を訪れた。
ライアンは、それなりに鋭い質問をしていったが、ルビーの目から見ると何の解決にもならなかった。
ある時ルビーはゴミ箱を見て、私立学校からの手紙を見つけて、入学辞退の見返りとして3万ドルが夫婦に送金された書類を見つけた。
さらにオジのジャックからの二人宛の手紙も捨てられていた。
再びベグレイターに相談に行ったが「他に行くところがない。今は我慢するしかない」という返事であった。この時に両親の信託財産が400万ドルもあることを知った。
ルビーは両親の事故の時の情報をネットを使って調べ始めた。事故を起こした車は両親が使っていたサーブではなく、BMWであることが分かった。
BMWの所有者を調べてもらおうとベグレイターに依頼した。返事を貰おうとしたが、ルビーのメールアドレスは解約されていた。
さらに辛抱強く調べて、結局、両親のサーブはテリーの会社の駐車場にあることが分かり、BMWもテリーの会社の所有であることが判明した。
ここにいたってルビーはテリーに対する疑いを大きく高めた。
◆ テリーは借金漬けだった
学校が終わってテリーと一緒に帰ることになり、テリーの会社に行った。
ドアのスキマから見るとテリーが数人の男と会っていた。それは単に「会っていた」という生優しいものではなく、彼らにひどく脅されている。まるでギャングのようである。
テリーの会社は表向きは順調ではあったが、彼らに借金をしていた。それの返済を強く要求されていた。
またルビーは学校のレポートをテリーに手伝ってもらった。しかし学校側にばれてしまった。ルビーはテリーが意図的に学校に漏らしたものと考えた。
ルビーは退学になり遠くの全寮制の学校に入れられることになった。
ここにいたってベグレイターが訪ねて来て「グラス夫婦の本当の目的」を警告した。今までは風見鶏をしていたが見かねたのだろう。
◆ 二人は逃げ出したが、
はっきりとグラス夫婦の意図を悟ったルビーは、レットを連れ出してジャガーに乗って逃げ出した。
しかし崖崩れが発生していて検問に引っかかった。そこにグラス夫婦が駆けつけて来て引き取られ、脱出は失敗した。
二人は地下室に閉じ込められた。二人は警察に連絡し助けを求めた。しかし地下室は脱出できるようになっていた。
テリーはジャガーに事故を起こすように細工した。二人が再び脱出することを見越していたからである。
◆ ギャングが来た
ここでテリーに金を貸しているギャングが来た。もう強制的に取り立てるつもりである。テリーを連れて行こうとする。
テリーに対決するためにベグレイターが来たが、ギャングに刺された。
ギャングはテリーにジャガーに乗るように指示した。ジャガーは細工されているので、テリーはボルボにするように頼んだ。
それを聞いたルビーはボルボをパンクさせた。
パンクしているボルボを見てギャングは有無を言わさずテリーをジャガーに乗せた。
ジャガーは海沿いのカーブを曲がり切れずに崖下に転落した。
◆ ルビーはテリーを轢いた
警官がパトカーで来て二人を連れ出した。先般の崖崩れ現場を通り過ぎて走って行く。ジャガーが転落した事故現場に差し掛かった。
警官は、二人に車の中にいるように指示して崖下に下りて行った。
しかし警官はなんとか生きていたテリーに射殺された。テリーは道路によじ登ってパトカーに拳銃を向けて迫って来た。
ルビーは運転席に回り、車を後退させスピードをつけて、テリーに突っ込んだ。テリーは死亡した。
状況から見て、ルビーの行為は問題とはならなかった。
◆ シカゴへ
ジャックが訪ねて来て、両親の墓参りをした。
三人はジャックが住んでいるシカゴに向かった。