■ Hands of a Stranger
ピアニストのヴァーノンは交通事故で両手が潰れた。殺人事件の犠牲者の両手が移植された。
両手は一応動くようになったが、高度なピアノの演奏はできず「他人の指である」という感覚が抜けなかった。
恋人の事故死をきっかけに、ヴァーノンはおかしくなった。
製作年:1962、監督:Newt Arnold、脚本:Newt Arnold、原作:Les Mains d'Orlac(Maurice Renard)
■ はじめに
登場人物(キャスト)
ヴァーノン・パリス(ジェームス・スタンブルトン) ピアニスト
ディナ・パリス(ジョーン・ハーヴェイ) 妹
ジョージ・ブリトン(マイケル・ライ) マネージャー、ディナの恋人
アイリーン・ハンター(イレーヌ・マートン) ヴァーノンの恋人
ギル・ハーディング医師(ポール・ルカザー)
シムズ警部補(ローレンス・ハッドン)
一応「ホラー映画」となっているが、わりとあっさりしている。
■ あらすじ
◆ 殺人事件
ある男性がビルから出てきた。止まっている車の窓から拳銃が狙う。
男性が撃たれて倒れた。男性は街灯にしがみついて倒れて息絶えた。
犯人は男性からバッグを奪って逃走した。
◆ ヴァーノンはピアニスト
ヴァーノンはピアニストである。妹のディナやマネージャーのジョージ・ブリトンの支えがあり、もちろん自分自身の才能と努力があって、次第に世間に知らせるようになった。
ピアニストにとって指は非常に大切なものである。常にトレードマークのグレーの手袋をして験(ゲン)を担いでいる。
またアイリーン・ハンターという恋人もできた。
◆ 交通事故
ヴァーノンは演奏が終わった後、タクシーに乗った。しかしタクシーが事故を起こした。
ヴァーノンは意識不明のまま病院に運び込まれた。そして何よりも大事な両手が潰れてしまった。
ヴァーノンの意識が回復せず、ハーディング医師はジョージやディナと話して、殺人事件で死亡した男性の両手を移植することを決めた。一刻も早く手術する必要があったからである。
◆ 指を動かすことができるか?
しばらくたってヴァーノンは起き上がれるようになった。両手を移植したことを初めて知った。
テストをした。目隠しをして両手を前に出して広げる。医師が触った指を動かす。
概ね正しい指を動かすことができたが、一部では他の指を動かした。
ピアニストであるから、単に日常生活で可能であればよいというものではない。素早く高度な動きが要求される。
このような状態では不満足である。しかし少しずつ状態は改善した。
◆ アイリーンが死亡した
だがヴァーノンには「他人の指である」という違和感が付きまとった。
アイリーンはヴァーノンと二人の時、差し出された彼の手を見た。手術痕が残る手を思わず振り払った。
そばにあったロウソクが倒れた。炎が服に燃え移ってアイリーンは死亡した。ヴァーノンは何もすることができなかった。
◆ ヴァーノンに異常が..
この事故をきっかけにヴァーノンはおかしくなった。
事故の時のタクシー運転手の家に行った。運転手の息子がいた。
ピアノがあったので弾いたが、うまく弾けなかった。ヴァーノンは息子を殺した。
遊園地にでかけた。巨大人形を見た。ヴァーノンを笑っているようである。回転木馬を見た。頭がクルクル回った。また景品をくれるボール投げをして当たらず、近くにいた係員の首を絞めた。
手術を行った医師を訪ねて行って、医師とその恋人を殺害した。
◆ コンサートホールに来た
ヴァーノンは誰もいないコンサートホールに来た。ピアノの前に座った。
少しピアノを弾いたが、自分で満足できるものでなく、鍵盤を殴りつけた。
ディナ、ジョージ、ハーディング医師が来た。
ヴァーノンはハーディングにつかみかかり、首を絞めた。
シムズ警部補と警官が来た。ヴァーノンは射殺された。