■ The Man Between
スザンヌは兄を訪ねてベルリンに来た。兄の妻ベッティーナやその知人のアイヴォと知り合った。
スザンヌはアイヴォは付き合い始めた。しかしアイヴォは東側のスパイであった。
しかしアイヴォは組織を離れることを決意する。スザンヌはベッティーナと間違えられて東側の組織に捕らえられた。
製作年:1953、監督:Carol Reed、脚本:Harry Kurnitz、原作:Eric Linklater
■ はじめに
登場人物(キャスト)
スザンヌ・マリソン(クレア・ブルーム)
マーティン(Geoffrey Toone) スザンヌの兄
ベッティーナ(ヒルデガード・ネフ) マーティンの妻
アイヴォ・ケルン(ジェームス・メイソン) ベッティーナの知人
ホルスト(Dieter Krause) 孤児の少年
ホルストの祖母(?)
ハレンダー(Aribert Wascher)
ケストナー(Ernst Schroder)
クライバー警部(Karl John)
■ あらすじ
第二次大戦後のベルリンが舞台。西側と東側の暗闘。
本作は三つの部分に分割することができる。ストーリーとしてはフェイズ2が重要。
・フェーズ1.
スザンヌがベルリンに来る。兄、兄の妻、妻の知人。すぐに怪しい動きがあることに気がつく。しかし妻の知人のアイヴォを好きになり付き合い始める。
・フェイズ2.
スザンヌはアイヴォの正体に気がつく。しかしそれでもアイヴォが好き。
一方アイヴォは、自分の立場とスザンヌへの愛情に板挟みとなる。最後に自分の立場を捨てることを決意する。
・フェイズ3.
アイヴォとスザンヌが敵の組織の追跡から逃れるためのアクションシーン。
◆ フェイズ1.
イギリス人のスザンヌ・マリソンは軍医の兄マーティンを訪ねてベルリンに来た。
空港にはマーティンではなく、妻のベッティーナが迎えに来ていた。
二人で自宅に向かった。しかし何か怪しい雰囲気なのに気がつく。ベッティーナの周りには自転車に乗った少年ホルストが付きまとっている。
マーティンが仕事を終えて帰ってきた。マーティンが喋るとベッティーナは、それとなくマーティンが言うことを否定したりする。
スザンヌはそれらにすぐに気がつく。
ベッティーナはスザンヌを東ベルリンに連れて行った。そこでもホルストがウロウロしている。
二人で店に入っていると男性がきた。イーヴォ・カーン。イーヴォはベッティーナの知り合いとのことであったが、後でベッティーナの前夫であったことが分かる。
ともあれスザンヌとイーヴォは意気投合して付き合い始めた。ベッティーナを介さずに二人で会った。
イーヴォにも怪しいものを感じたが、それは気にならなかった。
◆ フェイズ2.
ある時スザンヌはハレンダーという人物を紹介された。ハレンダーはいかにも怪しい雰囲気を漂わせていた。
スザンヌはまだ知らないが、ハレンダーは東側の秘密組織の人間である。実はイーヴォもそうである。
二人がスケートに行った時に、スザンヌには分からないように、ハレンダーはイーヴォに西ベルリンに流れる避難民を援助しているオラフ・ケストナーなる人物を捕らえるように指示した。
しかしもうイーヴォはハレンダーに協力するつもりはない。
イーヴォはケストナーを匿ってもらうようにベッティーナに働きかけたが、ベッティーナは拒否した。
ベッティーナももともとイーヴォとともに秘密活動をしていたのだが、もう活動する気はない。
ここにいたってベッティーナは覚悟を決めてマーティンに、自分がかってイーヴォとともに秘密活動をしていたことを話し、二人は西ベルリン警察に協力を求めた。
これを知ったイーヴォは姿を消した。スザンヌはイギリスに帰るつもりで領事館に行った。
その帰り、スザンヌはベッティーナと間違えられてハレンダー一味に捕らえられた。東ベルリンにある倉庫に連れてこられた。
◆ フェイズ3.
ここからはほとんどアクションの連続。
イーヴォはスザンヌが捕らえられている倉庫に来た。スザンヌを助け出そうとする。
まずイーヴォはホルストにケストナーをホルストの祖母の家に匿ってもらうように依頼した。
二人は倉庫から脱出した。東側の警察の警戒をかいくぐって逃亡する。
オペラの会場から出てくる観客に紛れる。無関係の女性のアパートに忍び込んで匿ってもらう。検問の強行突破などなど。しかし次第に追い詰められた来る。
ケストナーは祖母の家から出て来て、洗濯物を運ぶ車を持って来た。二人は洗濯物の中に隠れて検問を逃れようとした。
ばれそうになったので、イーヴォは車から飛び出し、二人を逃がす非常手段に出た。
車は危うく捕まりそうになったが西ベルリンに逃れた。イーヴォは射殺された。