■ The Man Who Cheated Himself
ロイスは夫ハワードが自分の財産を狙って、自分を殺すつもりであると思っていた。
ちょうどロイスの浮気相手で刑事のエドが訪ねてきた時、ロイスはハワードを射殺した。
エドとロイスは死体を隠し、事件が他の場所で発生したかのように偽装した。
事件をエドと弟のアンディが担当することになった。


製作年:1950、監督:Felix E. Feist、脚本:Seton I. Miller、Philip MacDonald、原作:Seton I. Miller


■ はじめに

登場人物(キャスト)

 ロイス・フレイザー(ジェーン・ワイアット)
 ハワード・フレイザー(ハーラン・ウォード) ロイスの夫
 エド・カレン刑事(リー・J・コッブ) ロイスの浮気相手
 アンディ・カレン刑事(ジョン・ドール) エドの弟
 ジャネット・カレン(リサ・ハワード) →アンディの妻
 


■ あらすじ

◆ ロイス・フレイザー

ロイス・フレイザーは夫のハワードと離婚する予定であった。

ロイスはハワードが自分の財産を目当てに結婚したと思っている。

さらにハワードが財産を手に入れるために、離婚せずに自分を殺そうとしていると思っていた。

ハワードが拳銃を買っていたことを知ると、自分の考えに確信を持った。

◆ ロイスはハワードを射殺した

サンフランシスコ警察・殺人課のエド・カレン刑事はロイスと深い関係であった。

エドがちょうどフレイザー家を訪れた時、ロイスはハワードが買った拳銃でハワードを撃ったところであった。

二人はハワードの死体を車で運んである場所に遺棄した。拳銃も一緒である。

空港の近くで事件が発生したことを偽装した。

◆ 事件の担当

死体が発見されて事件が発覚した。

そして本事件の捜査をエドが担当することになった。

さらに刑事になったばかりの弟のアンディも共同で担当することになった。

二人は一緒のアパートに住んでいたのだが、アンディはジャネットと結婚して別のアパートに引っ越した。

◆ アンディはエドを疑う

鑑識で鑑定したところ、殺害に使われた拳銃は、別の殺人件で使われたものであることが分かった。

エドは、その方向で進めようとアンディを誘導する。

しかしアンディはいろいろなことから、次第にエドに疑いを向ける。事件発生場所の偽装もばれてしまった。

またフレイザー家の前を通ったところ、エドが出てきたのを目撃した。

◆ エドとロイスは逃亡した

確信をもったアンディは覚悟を決めてエドと対決した。

言い訳ができなくなったエドは、スキを見てアンディを殴り倒して、手足を縛り猿轡を嵌めた。

そしてロイスを連れて逃亡した。

苦労してアンディはロープを解いた。

◆ フォートポイントの廃墟

二人はゴールデンゲイトブリッジの近くにあるフォートポイントの廃墟に向かった。車で来てロイスを下ろし、エドは車を別のところに捨てて戻ってきた。

アンディは子供の頃、エドとそこで遊んだことがあり、二人が逃げたのはフォートポイントであると直感した。

それは巨大なアパートの廃墟であり、幾つもの高層の建物があり、実に複雑な構造をしていた。

二人は貯水槽の陰に隠れた。

◆ 二人は捕まった

アンディが来て二人を探したが、簡単に探せるような規模ではない。しばらく見て回ったが見つからない。

アンディは捜索を諦めて帰ろうとした。その時にロイスがスカーフを落として、風に吹かれてスカーフが空中を浮揚して地面に落ちた。

アンディは気がつかなかったのか、立ち去った。

二人は別の場所に隠れようと廃墟から出てきた。

しかし現れた警官隊が二人を包囲して逮捕した。

◆ 起訴

エドは起訴されたが、ロイスは不起訴となった。優秀な弁護士を雇ったようである。

裁判所。エドは裁判の開始を待っていた。

ロイスが弁護士とともに通りかかった。エドはタバコを差し出した。

ロイスはタバコを吸った後、弁護士と腕を組んで、ニコニコして立ち去った。