■ TO KILL A MOCKINGBIRD
製作年:1962、監督:ロバート・マリガン、脚本:ホートン・フート
■ 登場人物(キャスト)
アティカス・フィンチ(グレゴリー・ペック) 弁護士
ジェム・フィンチ(フィリップ・アルフォード) アティカスの息子
スカウト・フィンチ(メアリー・バダム) アティカスの娘、主人公
トム・ロビンソン(ブロック・ピーターズ) 容疑者、黒人
メイエラ・バイオレット・ユーエル(コリン・ウィルコックス) 被害者
ボブ・ユーエル(ジェームズ・アンダーソン) メイエラの父親
アーサー・ラドリー(ロバート・デュヴァル) 通称ブー、フィンチ家の隣人
ヘック・テイト(フランク・オーヴァートン) 保安官
■ あらすじ
◆ はじめに
舞台設定は1930年代、アラバマ。本作は裁判の映画だが、次の点において他の裁判映画とは異なる。
1.ストーリー全体を子供(スカウト)から見て描いている。
2.判決以降もストーリーが展開する。
本作は大人になったスカウトが過去を回想する形で展開する。
◆ 事件
メイエラ・バイオレット・ユーエルに対する婦女暴行事件が発生し、容疑者としてトム・ロビンソンが逮捕された。裁判となる。
アティカス・フィンチは依頼されてトムの弁護を引き受ける。しかし黒人容疑者の弁護を引き受けたことで、周囲からは白い目で見られる。子供のジェムやスカウトも学校でいじめを受ける。
◆ 裁判・判決
詳細は省略するが、状況からメイエラは犯人の左手で殴られたことが分かる。そしてアティカスはトムが過去のケガがもとで左手が使えないことを指摘してトムの無罪を主張する。
一方で「父親のボブ・ユーエルが犯人ではないか?メイエラはそれを知っているが庇っているのでは?」との疑惑が持ち上がる。
陪審員はすべて白人で、ほぼ間違いのない証拠があるにも拘わらずトムは有罪となる。注、量刑は後ほど言い渡される。
しかしその後アティカスはトムが死亡したとの報告を受けた。拘置所にトムを移送する時にトムが脱走しようとして射殺されたとのこと。
◆ ジェムとスカウトが襲われる
しばらくたってハロウィン。スカウトはハムの着ぐるみを着た。体全体が覆われて目の部分にのぞき窓がある。なので周りがよく見えない。
しかし脱いでいた服と靴がなくなったので、そのままの格好でジェムと一緒に夜道を帰ってくる。
二人は途中で誰かに襲われた。が、誰かが助けに来る。スカウトは助けた誰かがジェムを抱えて走っていくのを目撃する。
スカウトは着ぐるみを脱いで家に走って帰る。家ではジェムが気を失ってベッドにいた。
◆ ボブ・ユーエルが死亡する
フィンチ家にヘック・テイト保安官が来てアティカスに「二人を襲ったのはボブ・ユーエル。そしてユーエルがナイフに刺された状態で死亡していた」と報告する。
近くにいたブーを見てスカウトは「助けてくれたのはブーでは?」と認識する。ブーは言葉を解さず、また奇妙な感じがする男性だがフィンチ家とはよい関係である。
「ジェムかブーがユーエルを殺害したのでは?」という状況になる。
ヘックは「ユーエルが自分で転倒してナイフが胸に刺さった」といささか奇妙な主張をする。
アティカスは、真相を確認するため、ジェムが目を覚ますのを待つ。注、結論は本作では表示されない。
■ 補足
本作は129分の長さ。上記の紹介した内容では、この時間をカヴァーしえない。ストーリーのある程度の内容は、子供から見た田舎の状況、大人の世界、黒人差別の状況などが描かれている。
■ 出演作
◆ グレゴリー・ペック
(1945)白い恐怖/Spellbound
(1946)白昼の決闘/Duel in the Sun
(1947)パラダイン夫人の恋/The Paradine Case
(1952)キリマンジャロの雪/The Snows of Kilimanjaro
(1953)ローマの休日/Roman Holiday
(1954)夜の人々/Night People
(1962)恐怖の岬/Cape Fear
(1962)アラバマ物語/To kill a Mockingbird