■ Stronghold
マリア・スティーヴンスは、南北戦争で父と兄が死亡し、母と一緒に母の故郷のメキシコへ渡った。
母親は皇帝マクシミリアンに伝手があったが、皇帝に対する不満が渦巻いており、皇帝に反対するドン・ペドロ・アルヴァレズに協力した。
製作:1951年、脚本:Wells Root、監督:Steve Sekely
■ はじめに
登場人物(キャスト)
セノラ・スティーヴンス(ファニー・シラー)
マリア・スティーヴンス(ヴェロニカ・レイク) セノラの娘
シーザー(Frederick A. Mack) 召使、アメリカから一緒に来た
ルーペ(Yadira Jimenez) メイド
ドン・ペドロ・アルヴァレズ(アルトゥーロ・デ・コルドバ) セノラの友人の息子
イグナチオ・ロペス(アルフォンソ・ベドヤ) アルヴァレズの部下
ドン・ミゲロ・ナヴァロ(ザカリー・スコット)
ディエゴ・サンチェス(Carlos Muzquiz)
皇帝マクシミリアン(Felipe De Alba)
皇后カルロッタ(Iren Agay)
「Stronghold」は要塞。
■ あらすじ
◆ メキシコに到着
セノラ・スティーヴンスはもともとメキシコ人だが、アメリカ人と結婚してアメリカに住んでいた。
しかし南北戦争で夫と息子を失い、娘のマリア(とシーザー)と一緒にメキシコに行くことにした。
メキシコを治めているマクシミリアン皇帝に伝手があり都合がよいということもある。
サンディエゴから船に乗ってきた。
◆ メキシコシティに向かう
ミラグロ(MILAGRO)に入港した。船を降りるとあらかじめ連絡しておいたドン・ペドロ・アルヴァレズの部下のイグナチオ・ロペスに迎えられた。アルヴァレズはセノラの友人の息子である。
ここからメキシコシティに行くのは、わりと複雑な展開をする。理由は、セノラとマリアにとって、アルヴァレズとロペスが必ずしも信用できないからであり、もう一つはアルヴァレズには敵がいるからである。さらに道も険しい。
途中はバッサリ省略してメキシコシティに到着。
◆ マクシミリアンに会う
セノラとマリアは立派な屋敷に泊った。マリアは豪華なドレスを着て、皇帝のマクシミリアンに会うために、ドン・ミゲロ・ナヴァロと一緒に馬車で出かける。注、セノラは体調不良で行かない。
宮殿に行く途中でアルヴァレズなどが襲われる事件が発生する。まわりを民衆が取り囲み兵士が駆けつける。アルヴァレズは馬に乗って逃げる。
そんなことがあって、マリアは宮殿に到着した。マクシミリアン皇帝夫妻と挨拶し、他の人々と会う。豪華なバーティ。
ここでアルヴァレズに対する批判をいろいろ聞く。マリアはこの時点ではアルヴァレズを信頼しており弁護する。またセノラの状況についても報告した。
ここでセノラが死亡したとの連絡が入った。注、死亡するところは明示されない。
◆ セノラの葬儀
墓地で葬儀と埋葬が行われる。
マリアが祈っているところにアルヴァレズが入ってくる。アルヴァレズも膝間づいて祈る。
墓地に兵士たちが来る。アルヴァレズを逮捕するためである。しかしこの場で逮捕するのは死者に対する冒涜。アルヴァレズが墓地から出てきたら逮捕する手はず。
しかしアルヴァレズが出てこないので、兵士たちは中に入って調べる。
墓地の中の小屋の中に抜け穴を発見した。
◆ 鉱山地帯
山の中の斜面になんらかの鉱物資源を掘り出す坑口がある。その前に人々が集まっている。注、銀鉱山らしい。
中からアルヴァレズとロペスが現れた。拍手が巻き起こる。
アルヴァレズは来ていた立派な服を脱ぎ捨てて、そこにいた人々同じような粗末な服に着替える。
そしてマクシミリアンに反対する演説を行った。
◆ ダムの破壊
兵士たちが山岳地帯に馬を連ねてくる。巨大なダムが見える。
兵士たちはダムにダイナマイトを仕掛けて破壊した。たちまち水が流れ出す。
アルヴァレズたちが根拠地にしている坑道に大量の水が流れ込む。みんな慌てて逃げだす。しかしかなりの人々が死んでしまう。
逃げ出した人々も待ち構えていた兵士たちに狙撃される。
この騒ぎはマリアにも伝えられた。マリアは殺害された人々の埋葬を手伝った。
一方ナヴァロは祝杯を挙げている。その場にマリアが来てナヴァロを罵倒した。
◆ アルヴァレズが捕らえられた
マリアがいる屋敷の前にも兵士が立つようになった。
「アルヴァレズの服が見つかった」と報告が入る。しかしルーペは「アルヴァレズは無事。さらに教会へ行けとの伝言を受けた」と知らせる。。注、アルヴァレズは自分の服を脱いでいた。
マリアは教会に出かけた。ロペスがそっとドアを開けて合図する。マリアは抜け出した。兵士たちが追いかける。
マリアはロペスに導かれて地下室から逃げ出す。鉱山に向かった。
鉱山に兵隊が送られた。みんなは隠れた。
坑道の中に兵士たちが突入する。調べて逮捕する。ナヴァロとアルヴァレズが剣で戦う。しかしマリアが捕らえられてアルヴァレズは剣を捨てた。アルヴァレズは捕らえられた。
◆ アルヴァレズの絞首刑
仲間たちは「アルヴァレズが捕らえられた」とのニュースを各地に伝えた。それを聞いて仲間たちは続々とメキシコシティに向かった。
宮殿の前、兵士たちが止める。
アルヴァレズは処刑台に引き出された。周りには兵士。さらに多くの市民が取り巻いている。
処刑台にロープが用意された。アルヴァレズは処刑台に上げられた。
市民たちは兵士たちに迫る。兵士たちは止めるが、それでも市民は押していく。ついに兵士たちは市民を抑えきれなくなる。
アルヴァレズの首に掛けられたロープにナイフが投げられた。ロープが切れた。
兵士たちと市民の争い。大混乱。この場は市民が抑えた。大拍手。
ここで書簡が届けられた。アルヴァレズが読み上げた。「(亡命していた)ベニート・フアレスが帰国した。ファレスはマクシミリアンは裏切り者と宣言した」。さらに大拍手。
注、ベニート・フアレスは実在の人物。先住民。大統領となった。
■ 出演作
◆ ヴェロニカ・レイク
「サリヴァンの旅 Sullivan's Travels(1941)」
「奥様は魔女 I Married A Witch(1942)」
「拳銃貸します This Gun for Hire(1942)」
「青い戦慄 The Blue Dahlia(1946)」
「復讐の二連銃 Ramrod (1947)」
◆ アルトゥーロ・デ・コルドバ
「誰が為に鐘は鳴る/For Whom the Bell Tolls(1943)」
「情炎の海/Frenchman's Creek(1944)」
◆ アルフォンソ・ベドヤ
「海賊ブラッドの逆襲/Fortunes of Captain Blood(1950)」
「テキサス決死隊/Streets of Laredo(1949)」
◆ ザカリー・スコット
「生まれながらの悪女/女ごころ/BORN TO BE BAD(1950)」