■ High Lonesome

ホースの家に忍び込んだクーンキャットという若者が「二人の怪しい奴が交易所で人殺しをした」と言ったので、ホースたちは交易所を調べたが、何もなかった。
クーンキャットはたびたび「二人の怪しい奴がいた」と言うが、その二人は見つからない。
ホースの知人の牧場主の両親が殺されたりする事件が発生した。ホースたちはむしろクーンキャットを怪しいと睨んだ。
クーンキャットは交易所を再度調べようとホースの娘と出発する。ホースたちはクーンキャットを追いかけた。


製作:1950年、脚本:Alan Le May、監督:Alan Le May  


■ はじめに

◆ 登場人物(キャスト)
 クーンキャット(ジョン・バリモア・ジュニア) 本名不明
 "ホース"・デイヴィス(ベイジル・ルイスデール) 牧場主
 トミー・デイヴィス(-)ホースの息子、本作時には死亡
 アビー・デイヴィス(クリスティン・ミラー) ホースの長女
 メーガン・デイヴィス(ロイス・バトラー) ホースの次女
 ボートホイッスル(チル・ウィルス) デイヴィス牧場の使用人
 フランク(フランク・コーデル) デイヴィス牧場の使用人
 ディキシー(クレム・フューラー) デイヴィス牧場の使用人
 パット・ファレル(ジョン・アーチャー) アビーの恋人、牧場主
 アート・シムズ(Hugh Aiken) ファレル牧場の使用人
 マイルズ(-) 他の牧場主、本作時には死亡
 怪しい男(ジャック・イーラム)
 怪しい男の手下(Dave Kashner)
 ジム・シェル(ハワード・ジョスリン) 交易所で殺された人物

交易所と廃屋。山の中に「交易所」と呼ばれる建物がある。しかし現在は使われておらず放棄されている。また交易所と数十メートル離れた場所に廃屋がある。

交易所に床板はなく地面が露出している。

パットの両親はパットとは別の場所で暮らしている。
 


■ あらすじ

デイヴィス家の納屋に忍び込んで、食べ物をあさっている男が捕まえられた。まだ少年。クーンキャットと名付けられた。

近くの牧場主パットも来て、対応を話したが、ホースはとりあえずクーンキャットを家に置くことにした。

クーンキャットは精神的に安定しておらず、行動や話の内容が信用できない。

クーンキャットは「交易所で二人の男に脅されてジム・シェルという男を殺せと言われた。躊躇していると二人に殴られた。目を覚ますとジムの死体があった」と話した。

ホースやパットはクーンキャットと交易所に出かけて調べたが、死体はなく、また床が乱れた様子もなかった。

クーンキャットは「あの二人がいたっ!」と指摘するが、他の人が見ると誰もいないので、ますますクーンキャットは信用されなくなった。

しかし一緒に暮らすうちにクーンキャットとメーガンは、お互いに好意を抱いたようである。

クーンキャットがアビーとメーガンの部屋に忍び込んで、メーガンへのプレゼントとして花を花瓶に入れたが、見つかってしまい、ここでもクーンキャットは、きちんと説明しないので、また疑われるようなことがあった。注、アビーとメーガンは後でクーンキャットの気持ちに気がついて反省する。

クーンキャットが例の怪しい人物の容貌をホースなどに説明すると、ホースたちは驚いた。

数年前、マイルズという他の牧場主がホースやパットの牧場との争いを起こし、激しい争いの結果死亡した。その牧場主の風貌と同じであった。この時にホースの息子トミーも死亡した。

クーンキャットの怪しい人物目撃と、その否定現象がさらに続いた。クーンキャットはメーガンにさえ信用されない。

またこの間、別のところに住んでいるパットの両親が殺された。さらにボートホイッスルがホースの牧場で射殺される事件も発生する。両方ともクーンキャットが疑われる事態となる。そしてホースは自分の牛をすべて売って牧場をたたむ決心をする。

クーンキャットはメーガンに「交易所に行って死体を探す」と言う。メーガンは「あなたは交易所に行かないで逃げた方がよい」とアドヴァイスする。

クーンキャットは「もし交易所に死体がなければ、そのまま逃げる」と言って出発する。メーガンは後から追いかける。

二人の動きを察知したホースは、パットなどと交易所に向かう。

クーンキャットとメーガンは、交易所の床の砂を掘ってみる。すると血が固まって黒くなったものが出てきた。

ここで例の怪しい男と手下がでてきた。「死体は峡谷に埋めた」。クーンキャットは「メーガン、逃げろ!」と叫んで男に掴みかかった。

二人はいったん森の中に逃げた後、廃屋の中に隠れた。

ホースたちが近づいてきた。ホースは他のメンバーと別れて、森の中を通って交易所に向かう。注、ホースたちは怪しい男の存在を知らずに、クーンキャットと対決するためにきている。

クーンキャットはホースたちに注意を促すために、弾を一発発射する。

道路を通ってきているメンバー(ホース以外)に交易所から弾が発射される。ホースが交易所に忍び込んで、男と手下に拳銃を向けた。

ここでホースは怪しい男の正体に気がつく。マイルズとの対決の時には刑務所にいたマイルズの弟。「マイルズに生き写しだな」。

しかし手下は足をかけてホースを倒した。手下は撃たれるが、マイルズ弟が拳銃をホースに向けて立場が逆転した。

クーンキャットが交易所に忍び込んできて、拳銃の引き金を引いたが、弾が入っていない!マイルズ弟はクーンキャットに引き金を引こうとする。

しかしここでパットが来て、マイルズ弟を撃ち倒した。

メーガンが駆け込んできてホースに「クーンキャットは命がけで助けてくれたのよ」。
 


■ 出演作品

◆ ベイジル・ルイスデール
「折れた矢/Broken Arrow(1950)」
「黄昏/Carrie(1951)」

◆ チル・ウィルス
「リオ・グランデの砦 Rio Grande (1950)」
「荒野のガンマン The Deadly Companions (1961)」
「マクリントック McLintock! (1963)」
「地獄の砦/Oh! Susanna(1951)」
「哀愁の湖 Leave Her to Heaven (1945)」
「マクリントック Mclintock! (1963)」

◆ フランク・コーデル
「白昼の決闘/Duel in the Sun(1948)」

◆ ジャック・イーラム
「真昼の決闘/High Noon(1952)」
「アリバイなき男/ Kansas City Confidential(1953)」
「赤い河/Red River(1948)」
「OK牧場の決斗/Gunfight at the O.K. Corral(1957)」
「狙われた駅馬車/Rawhide(1951)」