■ 2015年Java新入社員研修

四月~五月で、タイトルのように新入社員向けのJava研修を行った。

私はもともと開発業務を行ってきたが、2013年に初めて研修業務を引き受けた。これは意図的に探した仕事ではなく、たまたま探し当てた仕事が研修だったという事情。しかし、やってみて「機会があれば、またやってみたい」と考えた。

2014年は、前年と同じ会社の仕事があったのだが「他の講師のサポートを」という話になったので、私が行うべき仕事ではないとと考えて断った。

そのせいで、四月、五月は、ある程度の空きができた。その中で、他の会社からPHP講座の一部を担当する仕事が来た。もともとは一人の講師が担当するはずだったのが、二日目(!)でアウトになった。話が他に反れて、戻ってこなかったらしい。「講師という仕事をやる」という決意と、それなりの経歴があったと思うのだが、それならば、なぜこのような事態になるのかが不思議である。注、その講師には会っていない。

ともかく、上記の経緯でPHP講座の一部として、オブジェクト指向、システム開発、UMLなどを講義することになった。またデータベース関連の講義の時間が少なかったので、こちらの時間も少し入れた。


さて2015年。某ソフトウェア会社の新入社員教育としてJava講座を行うことになった。

対象者は、プログラミング未経験の四人、新入社員ではあるが、全員社会人経験あり。ちなみに2013年は8人、2014年は6人。

講義内容は、前年に行った講義のカリキュラムを見せてもらったのだが、私の考えで構成しなおし、了解を得て、それで行った。2013年は、カリキュラムが厳密に決まっており、逸脱は許されない状況。

ただし、講義内容やスケジュールは、進捗状況、受講者の状況を判断して、途中で若干の変更を行った。

講義内容は、かなり幅広く、Javaの入門、データベースアクセスやWEBシステムは当然のことだが、Swing、スレッド・通信はおろか、リフレクションやデーブルメタデータの取得まで入っている。とても未経験者に対するカリキュラムとは思えない(笑)。

Swingやスレッド・通信を組み入れた理由は、最後の総合演習で作成するアプリケーションの幅が広がると考えたため。普通のプロでも、あまり知らない内容ではあるものの、リフレクションやメタデータを組み入れたのは、これを活用すると、作成するプログラム特にデータベースアクセスの省力化、共通化、レベルアップが可能となるため。

しかし未経験者がJavaを最初に習得するのに、最も重要なことは、Stringやjava.util関連特にList,Map,Setの操作が、ノータイムで頭に浮かんでくるようにすることだと考えているので、関連の演習問題を120問くらいも作って、毎日の午後の後半に、これらに対する演習を実施した。これはグッド。

Javaのテキストは市販本を提供されたのだが、こちらは無視して、私の作成した講義メモを元に実施した。有名な人が書いた本ではあったが、Stringやjava.utilの解説がまったくないという本であったため、役に立たないと判断した。注、しかしAndroidまでも解説している!。

私の講義メモは、2013年の講座のために、テキストの補足資料して作成したもの。しかしこれはも元のテキストの補足なので、独立して使用するためには、かなりの加筆が必要で、毎日、土日など、多くの時間を使って作業をした。大変だった。

毎日の講義スタイルは、ほぼ次のとおり。最初にその日のテーマの簡単な解説を行い、次に私がサンプルを作成するのをまねて、各自がサンプルを作成する。再度解説を行って復習する。次に関連の演習を行う。これを必要な回数だけ行い、適当な時刻になったら、前述のStringとjava.util関連の演習。

ちなみにコミュニケーションの手段は、板書、プロジェクタとVNC(Virtual Network Computing)。VNCで私のパソコンの画面を各自が見れるようにした。受講者はプロジェクタよりも、こちらを見ていたようである。演習時間などは、VNCから私のパソコンを操作して、サンプルプログラムや資料を参照していたようである。注、私自身は、別のパソコンで作業。

受講者は前述のように、未経験者であつたため、かなり根気よく解説する必要があったが、四人だったので、一人一人の進捗状況は把握することができた。残念ながら講義中の質問は、なかなか出ない状況。演習課題については、質問は出たのだが、講義についての質問は、ほとんど出なかった。質問を誘発する工夫が必要だったかと反省している。注、2014年は、全員理系の卒業者で、C言語などの経験者であったためか、活発な質問があった。

またほぼ毎日、朝の講義を始める前に、私の体験談や、それにもとづいたプロジェクト内で仕事をする上での注意事項を紹介した。これもよかったと考えている。

ありがたかったのは、当のソフトウェア会社の担当者が、私の判断を尊重して自由にさせてくれたこと。そして事務作業がほとんどなかったこと。受講者の状況報告は、一週間に一~二回の頻度で、口頭で行った。

必要なことではあるが、各種の事務作業は、やりたくないのが本音。講義に集中したい。2013年は、各種の報告が、非常に多く、これに精力をとらられて大変であった。これについては、今年の担当者の方に感謝している。

来年も同じようなスタイルでやれるならば、今年の経験と作成した資料を生かせるので、もっと良い講義が可能と思う。期待したい。


2015/07/20



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