このところ、南シナ海における中国政府の横暴が目立っている。

見逃しもあるかもしれないが、目についたところを挙げておく。


2014/02:
南シナ海スプラトリー諸島の東景宏島の周辺海域で、ブイを投入した。
注、この島はベトナムが実効支配。

2014/03:
フィリピンが実効支配しているアユンギン礁近海で補給船の航行を妨害した。

2014/05:
南シナ海のスプラトリー諸島の中国政府実効支配のジョンソン南礁で、砂を大量に投入、滑走路を作る意図だといわれている。

2014/05:
パラセル諸島近くに石油掘削装置(リグ)の設置を強行しようとする。
阻止を試みたベトナム船に中国船が体当たりをする。


2014/05:
空母「遼寧」が台湾海峡を通過し、南シナ海へ侵入した。



これは今までにない異常な行動である。

2014/04には、オバマ大統領が日本、フィリピン、マレーシアを訪問し、中国を牽制したという情勢の中で行われた。中国政府がアメリカがどのように出てくるのかを見極めているのは確実と思われる。重大な局面である。



一方、尖閣諸島においては、酔っ払い船長事件以来、反日デモ組織、レアアース輸出制限、無人機侵入、防空識別圏設定、レーダー照射事件、そして尖閣領海への侵入などなど、などなど、数多くの挑発を行ってきたが、結果としてすべて不発に終わってしまっている。その失敗を糊塗するため、防空識別圏に侵入した外国機に対してスクランブルをしたなどとウソをついたりもしている。海保の奮闘のたまものである。

もちろん、中国政府の悪意と力を軽く見てはならないが、現在の東シナ海の情勢は、この通りである。南シナ海での挑発行為は、東シナ海で埒があかないので、その憂さ晴らしか?