タイムバケットとはMRPでの時間の単位のこと。ちなみにバケットとは、bucketすなわちバケツのことだ。MRPはタイムバケットを最小の時間の単位と考える。従って所要量計算を行って、同じバケットに入る生産オーダや購買オーダは、言わば同じ時刻である。バケットは生産計画の粗さだと言うことができる。

ではタイムバケットは、どのくらいの大きさが適当か。これは個別の企業の事情で決めてよいのだが、生産管理の書籍には、「週単位くらいが適当だ」と書いてあることが多い。しかし私の経験では、これでは粗いと言いたい。大企業で需要予測に基づいて生産計画を立てる場合などは、このくらいのタイムバケットでもよいだろう。

しかし中小製造業では、このような粗さは到底許されない。多くの中小製造業では、もっと短納期が要求されている。タイムバケットは一日というところではないだろうか。また自動車産業でJIT(カンバン方式)でやっているところなどは、一日でも粗い。これが現実だ。