カテゴリレイアウトの決定。店舗の基本的な品揃え戦略が決定すれば、カテゴリレベルでのレイアウトを決める。本当はこんなに順序よくはいかないのだが、話の順番としては、このように展開する。

ここまでで決まっていることは、カテゴリの相対的な重み。そもそもこの単位はなんなのかという疑問があるだろうが、これは売上または利益である。カテゴリごとの(目標とする)売上(利益)比率が決まっている。

レイアウトを決定するということは、面積を決定することなので、売上比率から面積をどのように導き出すのかが問題。大雑把に言って二つの変換をする。1. カテゴリごとの回転率を考慮する。当然回転率が高いカテゴリが面積は少なくてすむ。2.商品の平均的なサイズを考慮する。商品サイズは同一カテゴリ内でもかなり違うのだが、カテゴリの平均で考える。

これは数値が分かれば計算だけの問題だが、多くの店舗では、このような計算は行っていないと思われる。もちろんカテゴリの重みは決定するが、それを考慮して、既存店舗のレイアウトなどを参考にして決定しているのが実際だろう。

カテゴリの重みはいったん決定したら簡単に変更するものではないのだが、加えて食品があれば冷凍ケースを設置するなどのようなことがあるので、しばらくの間はレイアウトは固定される。

具体的にレイアウトを決定するには、バックヤードと店舗部分の区別(←これは店舗を建設したときに決まっているだろう)、通路、レジと各カテゴリをどのように配置するかということになる。

店舗側の都合からいえば、お客には、店舗の中をすべて回って、いろいろなカテゴリを見てもらいたい。またカテゴリ間にも近いカテゴリと関係の薄いカテゴリがあって、顧客の動線と分かりやすさを考えると、近いカテゴリ同士は近くに配置したい。

その結果はごく一般的にいえば、主要なカテゴリを店舗の中に分散して配置し、その周囲に関係するカテゴリを配置することになる。食品スーパーでは、壁に沿って、主通路を作り、主通理の壁側に野菜、魚、肉などの生鮮を配置する。冷凍食品などは、主通路の内側になる。加工食品などは中央部に配置する。このように店舗の中を主通路に沿ってまわってほしいと考えているわけである。

カテゴリ内の棚割。カテゴリの配置が決まれば、カテゴリ内の商品のゴンドラへの配置を考える。これを棚割という。

ゴンドラの端のゴンドラとは直角に商品を陳列する場所をエンドという。出入り口に近いほうをフロントと呼ぶこともあるが、通常はエンドという。エンドは注目度が高い陳列場所であり、特売商品・季節商品あるいは利益率の高い商品が陳列される。

ゴンドラにどのように商品を陳列するかは、経験的な要素が大きいが、ある程度の原則は存在する。

1.同一品種は縦に陳列する。ある品種を比較検討するときに横に移動しなくてもよい。
2.サイズの小さいものは上部、大きいものは下部に陳列する。
3.購買頻度の高い商品は上部に配置する。
4.特売品、マークダウンした商品は上部に配置する。

しかし棚割はセンスが重要であり、工夫することによって売上が違ってくる。時には意表を突くような棚割が必要である。