■ 企業やマネージャから見た問題点
ソフトウェア開発と言うものは、それぞれのプロジェクトによって様相が大きく異なってくる。全体を管理する立場から言えば、次のような問題点が挙げられる。
・プロジェクトの内容・展開は、個々に異なっており、したがってその管理は、個々のプロジェクトの状況を十分に把握する必要がある。これがプロジェクトを外部から管理する困難さの原因となっている。
・プロジェクトによって繁閑の差が著しく、社員の志気や経営効率の面で支障がある。
・ソフトウェア開発には業務知識や構築中のソフトウェアの構成などプロジェクト固有の知識が必要であり、プロジェクトが遅れた場合に、人員を投入して遅れをとり戻すということが難しいことが多い。
・ソフトウェア開発プロジェクトは、複雑なものを閉じたメンバーによって比較的長期に渡って開発するので、外部から見るとブラックボックス化しやすく、管理することが難しい。
・プロジェクトリーダには、(ここでは述べないが)いくつの能力が必要で、プロジェクトリーダができるようになるには、それなりの経験が必要である。そしてプロジェクトリーダの数が同時に遂行できるプロジェクトの数を制限する。
関係者の方は、このような問題点は、よく認識していらっしゃると思う。簡単に解決できるのならば、いろいろな企業ですでに実行されているはず(、そして問題ではなくなっているはず)。しかしそれなりの解決方法は模索しなければならない。