MOONAGE

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毎日の出来事、思うこと、本や映画・音楽の感想など、徒然なるままに・・・

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4/11(土)、すみだトリフォニーホールにて、わが湘南フィルハーモニー合唱団の24回定期演奏会が終わりました。

演目は、メンデルスゾーンの「詩篇Op.42」と、ブラームスの「ドイツレクイエム」。





個人的に、ロマン派の音楽は大好きで、どちらかというと交響曲を聴くことが多いのですが、このたび「ドイツレクイエム」に取り組むことができて、とてもうれしかったです。

まずは苦手な言語に四苦八苦し(合唱の経験が浅いもので;;;)、スタミナのなさに四苦八苦し・・・と、かなり高いハードルではありましたが、「好きであること」・・・と言うのは大きいですね。


ここでハープが鳴ったら泣きそうだなとか、オルガンとCBとコントラファゴットのトリプル重低音がかっこいいなとか勝手に想像しつつ、超ロマン派の音色を醸し出すO先生の素敵なピアノに妄想を膨らませ、練習を重ねていました。


でもやっぱり難しい・・・


いつまでたってもとれない音があったりとか、なんとなくカウントができないところがあったりとか、音程が保てなかったりとか、ニュアンスがつかめなかったりとか、うまくブレスがとれずにブツ切れになってしまったりとか・・・たくさんの壁が現れました。

そういう時に、マエストロの言葉や練習法がかなりのヒントとなりました。


また、今までは譜面通りに言葉と音符を歌うことだけで精いっぱいで、どんな風に歌いたいか、どんな気持ちで歌いたいか、あまり考える余裕もなかったのですが(^_^; 初心者なので勘弁してください;;;)、今回はそんなことを考えることができたような気がしています。

うまく言葉には出来ませんが、色だとか、雰囲気だとか、キャッチコピーのようなフレーズとか・・・そういう「何か」を自分の中に描いて、曲に臨むことが少しだけできたような気がしています。

音楽を演奏するうえで、声と楽器との違い・・・遅ればせながら、ちょっとわかってきたような気がしました。


技術的にはわかっていないことだらけなのですが・・・何かこう、とっかかりのようなものが、おぼろげながら見えてきたのかなと。



全体的にはどうだったのでしょう?

テンポ感が合唱の中でも違ってしまってばらけたところもあったと思うし(指揮を見ていない人が結構いましたねえ;;;)、心配なピッチもあったと思うし、スタミナ&勢いが追いつかないところもあったと思うし、ダイナミクスがもうちょっとついていればと思うところもあったし・・・

反省材料はたくさん・・・(^_^;)


いいコメントも、辛口コメントも個人的には聞くことができました。

また、お聞かせ願えればと思います。

自分で客席で聴いてみたかったです・・・笑。


個人的にはドイツレクイエムの4楽章が終わったあたりから、急に喉の調子が非常に悪くなってしまい、咳を止めるのに必死・・・涙目になりながらどうにか咳が出るのを食い止めていたため、5楽章はほとんど歌えなかったのが心残りです。辛かった・・・

こういう時って、どうしたらいいのでしょう;;;(T_T) 情けないこと限りなし・・・でした。



また今回の演奏会では、人との交流、結びつき・・・ということでも、とてもプラスになりました。


まずは、せっかく同じ舞台に載っているのだから、オケの人々とも交流してみたいなあと、ずっと思っているんです・・・。私は楽器をやっていたので、個人的な興味もあり・・・(^_^;)。

毎年お声をかけてくださる皆様、今年「初めまして」の皆様・・・

皆さん錚々たる方々だと思うので、きっとプラスになる「何か」を得ることができると思うんですね。

また、合唱とオケで今回は総勢200人超。この出会いを無駄にするのももったいないなあと。


今期は総務担当の役員と言うこともあり、とにかく皆さんに挨拶やお声かけを積極的にするようにしてみました。単なる自己満足かもしれませんが、そこで生まれる何かもあるはず・・・。

顔が解れば、事務的な質問をお受けすることもできます。


演奏会後にfacebookでお友達になっていただけた方もいらっしゃるし、実は偶然自分の吹奏楽時代の先輩の師匠が同じ舞台に載っていらっしゃったり、私の後輩と一緒にお仕事をされている方がいらっしゃったり・・・ふたを開けてみたらいろいろな繋がりがありました。びっくりです!!

あらためて、「出会い」を感じてしまうのです。


外部に向けて・・・と言うだけではありません。

内部・・・私のいるアルトのパートも、すごく気持ち的にまとまっていると思います。

今期で今のパートリーダーさんたちがお役を降りられることになったのですが、ゲネプロの後に、私のマネージャーの相方さんが発案してくださって(さすがは元先生!!)、技術スタッフの方と併せて、皆で拍手で感謝を伝える・・・という機会を持つことができました。

やっぱり感謝は伝えてこそだな・・・と思いました。お互いの信頼感がないところで、いいハーモニーは生まれませんよね。すごく温かい気持ちになれました。

技術的に差こそあるかもしれませんが(私のような”ど初心者”もいることだし;;;)、同じ方向を向いていられる・・・ということは、本当に大切なことだと思います。


練習委員の方にも、パートリーダーさんにも、発案者の相方さんにもブラヴォーを送りたいです!!!(^_^)v




演奏会の次の日の日曜日は、なんとなく燃え尽きた感で、グダグダと一日過ごしてしまいました。

(そんな私とは対照的に、マエストロも団長も、県の合唱連盟の総会にご出席されていたそうです;;;スミマセン;;;)


しかし、私はアマチュアなので”コンサート”というのは「非日常」なわけで・・・

それだけに貴重な体験・・・なのです。

日常の家事や、会社の仕事では得られない、特別な何かを得られる場・・・。

一所懸命に打ち込めるそういう場があって、本当に幸せだなあと思う次第です。


なかなかブラームスの譜面がしまえないままでいます。

「ドイツレクイエム」、もう少し歌いたかったなあ・・・。

とても素敵な曲だったと思うし、これを歌う機会をいただけて本当に良かった。


さ、次は「カルミナブラーナ」と「ミサ・ソレムニス」です。

頑張らなくちゃ!!!!!!


昨日、神奈川県立音楽堂にて「メッセニアの神託」という、ヴィヴァルディのオペラを見てまいりました。

実は午前中に仕事関連で、音楽堂の来年3月の抽選会に参加していたので、

一日に紅葉坂を二回も上がる羽目に・・・(^_^;)。


また、急に会場で低体温による頭痛と吐き気に襲われるという予期せぬアクシデントにも遭い、

どうなることかと・・・(^_^;)。

(今まで、あまり外出先でこの症状は出たことがなかったので;;;参りました。)





ヴィヴァルディのオペラなんて、全然聴いたこともなく、どんなものなのかな?、下手したら寝てしまうかな?・・・(^_^;)などと、不謹慎なことを思いつつ、まずは音楽監督のビオンディ氏のプレトークを・・・。(午前中の抽選会に出て貼り紙を見て、初めてプレトークがあるのを知りました;;;)


ヴィヴァルディという人が、どんな人なのか・・・

そのあたりをお話してくれました。

そういえば、あまりそういう情報も知識もなかったなと思いつつ・・・

女性に溺れたり、崖っぷちを歩んでいたり、人の作品をパクってしまったり・・・と、意外と俗物だったんだなあ・・・などと、親近感を持ったりして・・・笑。

バロックの作曲家というと、なんだか堅いイメージが先行してしまったりしていたので。



この作品は休憩をはさみつつ、3幕構成になっていました。


そして、オケはピットに入るわけではなく(音楽堂にピットはないし;;;)、

客席と同じ高さに(前の席を数列削って)配置されていたので、

オケと客席との距離も近く、またオケと舞台も近く、とても興味深かったです。


また、レチタティーヴォがチェンバロだけでなく、テオルポというギターのような楽器でも伴奏されていて、これがまた哀愁をそそり、ロマンティックな場面を演出するのです・・・。

本当にいい音・・・。

最近、ネットラジオのOTTAVAのおかげで、ギターやリュートの音楽にも興味がわいていたので、自分の中ではかなりタイムリーでした。


ファビオ・ビオンディさん率いる古楽オケ、「エウローパ・ガランデ」による演奏でしたが、

とても美しく、繊細かつ勇壮で、アンサンブルもお見事!

素晴らしかったです。


そして、特筆すべきことの一つは、演出!

カウンターテナー歌手の弥勒忠志さんがこのたびの演出を手掛けたということなのですが、

プログラムにも書いてありましたが、能の舞台を意識した演出・・・とのこと。


能・・・ほどの幽玄さはないにしても、「日本」・・・・でしたね。

幕の代わりに、キャスターのついた、動く衝立?襖?のようなものを舞台に立てて、

舞台の転換時に開け閉めするのですが、これが斬新でした。

全手動式・・・!!!!




撮影を許可してくださったので、写真も載せておきます。


そして、上手と下手は黒の「塗り」を意識した素材の橋で繋がれています。

材質こそ違えど、琳派の世界に出てきそうな「八つ橋」のイメージです。


そして、これはもともとはギリシャが舞台のお話なのですが、

歌手の衣装も和を強調して、肌の露出が少なく、布をたくさん使ったものとなっていました。

とくに、一人だけの男性、悪役のポリフォンテを演じた方の衣装は凝っていたなあ・・・

また、欧米の方々がこの手の衣装を着ると、カッコいいんだなあ・・・。


また役の一人一人が扇を持っていて、これで顔を隠して内心を吐露するのに使ったり、

振りのアクセントに使ったり、面白いなあと思いました。印象的でした。



特筆すべきことの二つ目は、やはり歌手の方々!!


特に知っている方は一人もいなかったのですが、どの方もものすごい技量と演技力の持ち主。

このオペラのアリアは、本当に超絶技巧が多いんです。

また、どの役にも平等に近いくらいに、アリアが複数あるんです。

昔の歌手のひとは、こんな歌える人ばかりだったのかしらん???


そして、男性の役もテノールの一人を除いて、あとは全員メゾの女性が演じていました。

当時はカストラートが活躍していた時代と言うこともあり、

カストラートの代わりだったのか? 

それともズボン役の走りなのか?(でも、かわいい役柄ではないんですよね;;;)

この辺がよくわかりませんでした;;;

どなたかご存知の方、教えていただければ…と思いますm(__)m。


特に、トラシメーデを演じていた、ユリア・レージネヴァさんの歌唱には、私も客席の皆さんも大喝采!!

彼女のアリアの後は、毎回拍手が鳴りやまず・・・


どうしてこんなパッセージが歌えるのか、いったいどんな腹筋なんだか驚きでした。

夜の女王のアリアなんて目じゃないんですよね;;;(^_^;)

しかし、技巧だけではなく、ピアノ部分の繊細な表現力もものすごい!!

思わず帰りにCDを買って、サインしてもらっちゃいました。

1989年生まれと書いてあったので、娘とそんなに変わらないんだ・・・(@_@)。

舞台では貫禄があって凛としていましたが、私服でサイン会に出ていらしたら、丸顔でとってもかわいい方でした。


アレルヤ!~バロック・モテット集/レージネヴァ(ユリア)
¥2,808
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はい、これです。衝動買いしたのは・・・。

まだ聴けてませんが;;;


ユリアさんに限らず、みなさんものすごい実力の持ち主・・・

そして、演技力が半端ではないんですよね。

かなり大きな「振り」がついているのですが、全然わざとらしくなく、自然に表現されるんですよね。

いや~~これはすごいぞ。


一人だけの男性のマグヌス・スタヴランさん。

この人はまず高長身と言うところから、この悪役にはまっています。衣装が映えます。

歌い方も憎々しげです(^_^;)。

(サイン会で出ていらした時は、とっても優しそうでいいひと風でしたが;;;)

そして、どことなく歌舞伎の見栄を思わせるような振付・・・。

スマートな高身長だと大きな振りが映えるんですよ。


全員の方がそうなのですが、

歌うだけでなく、振付けがミュージカルや演劇寄りだったような気がします。

超絶技巧部分を歌いながら、きれいに剣を鞘に収めるとか・・・凄いなあと思ってみていました。



そして最後、大団円。

金銀の紙吹雪が降り、黒塗りの舞台に映えて、まるで蒔絵の世界のようです。


カーテンコールも何回あったことでしょう?

最後はオールスタンディングオベーションでした。拍手鳴りやまず。

本当にそれだけ私たちを魅了してくれる公演だったので!!!!



音楽堂さんにもブラヴォーを送りたいです。

本当に素晴らしい企画。

プログラムもとても中味が濃くて面白かったし、

本当にいいものを紹介、企画する・・・その姿勢が素敵だなと思います。誠に僭越ながら。


いつも会社のイベントでお世話になっている音楽堂の職員の皆さんが、

クロークで、案内役で・・・お仕事をされているのも実は初めて見ました。

ほんとうにお世話になりました。





最後にサイン会。

ビオンディさんも、歌手の皆さんも、

ちゃっかり全員分のサインをいただいてしまいました。

嬉しい!!




こちらはビオンディさんのサイン・・・。


忘れられない、いい公演となりました。

望月哲也氏のリサイタル、Wanderer Vol.6 に行ってきました。@銀座、王子ホール。




歌詞が母国語で、情緒や行間が伝わるというのが日本の歌のいいところ・・・

今回は、オール日本の歌と言うプログラムでした。

また、独特の節回しと言うか、自分のDNAに刻まれているような音の配列というか、

どことなく懐かしいような、ストンと心に落ちてくるような・・・


ああ、やっぱり日本の歌っていいなと・・・思わせてくれる時間でした。


リサイタル全編を通して、望月氏の思い入れ等々もあるとは思うのですが、

私は特に前半部分に引き込まれ、共感し、心を動かされました。

本当にあの世界観はすごかった・・・



冒頭のいわゆる唱歌のような日本の古くからの歌も、

もちろんシンプルなままでも美しいのですが、

こんな風にキラキラとした伴奏が付くと、また違う風景が見えてきます。

また河原氏のピアノが美しい!!!!!

私の大好きな「夢みたものは・・・」が聴けたこともとても嬉しかったです。

立原道造には、なんとなく「死」を感じることが多いのだけれども、

彼がただひとつ・・・ただシンプルに願ったものが、この穏やかで美しい歌に表現されていて、すごく好きなんですね。。。

今ここにある幸せがあれば、もう何も要らない。。。

幸せで平和な風景が広がる歌ですよね。

とても幸せに、美しく歌われていました。涙が溢れました。


三好達治が戦時中に、戦争を賛美する詩を書いていた(書かされていた)ということを、

実は私は去年の横浜のトリエンナーレの「焚書」をテーマとしたコーナーで見たばかりだったのですね。自分の中でかなりタイムリーでした。

「自由」が心に響きますね。



谷川俊太郎の2曲も、望月氏のお声にぴったり合った歌曲でした。

ご自身もパンフレットの中で書かれていらっしゃいますが、まさに「日本のカンツォーネ」!!


そして、出ました!!

望月氏のための曲! 望月氏の作詞!

すごく親しみやすい曲で、ポップスなのかクラシックなのか、その間の垣根を越えたような曲でした。多くの人に知ってもらって、歌ってもらえればいいんじゃないかなと思いました。


「ぼくの歌が きっといつか きみに届きますように」


届いてますよ・・・きっと・・・


と言いたくなるようなね・・・。素敵な歌でした。



そして何と言っても、張り詰めた緊張感から始まり、心を動かされたのが、

「Fragments~特攻隊戦死者の手記による~」

信長貴富氏の曲です。もとは男声合唱曲のようですが、今回はテノールソロ版で。



大本営発表のような台詞部分と、歌と・・・

手記と、手記の中でも歌のように繰り返される「あんまり緑が美しい~」の部分の対比と・・・

たたみかけるような不穏なピアノの激しい連打や、静寂・・・

まるでモノローグのお芝居か、オペラの一部分を見ているようなステージでした。


望月氏はこれを歌うために、知覧の特攻隊の記念館?資料館?を尋ねられたようです。

私は知覧には行ったことはないのですが、

靖国神社や軍関連の資料館で特攻隊の資料・文書はいくつか見たことがあります。


いろいろなことが起きてしまっている昨今ですので、

考えることが多かったです。

心の中でぐるぐると、いろいろな思いが巡りました。

望月氏もブログでそのあたりのことをおっしゃっておられました。



歌は伝えられることが大きい。

歌で、平和への思いを訴えていくこと。

・・・それができるのが羨ましいなと思います。



スミマセン;;;

私はここで自分の感情が溢れていっぱいになってしまい、

休憩で緊張の糸がぷつんと切れてしまい、

ちょっと後半が感想を書くほどに聴けていないことに気づきました;;;

ファンとしてあるまじき・・・ですかねえ(^_^;)。

それだけ、ものすごい前半・・・。

インパクトが大きく、衝撃も大きかったものですから・・・。


後半は美しい曲、楽しいコミカルなもの、

また前半とは違う色を楽しませてくれました。


日本の歌は節回しが独特で難しいですね・・・

どういう譜面になっているんだろ???なんて思います。

かなりのハイトーンもあり、びっくり(@_@)!!



リサイタルを通じて、

歌が伝えるもの・・・

歌が心に訴えかけるもの・・・

そういったものたちを、いくつもいくつも感じとることができました。


望月氏の歌は、心に迫り、訴えかけてくる・・・

ただ美しくきれいなだけではない、何か苦しいものや、切ないものも・・・

すごくね、誠に僭越ながら、技術も表現力も、毎年毎年パワーアップしてますよね・・・

声が美しいのは前からですが・・・。


次のリサイタルも楽しみです。


そういえば、毎年のように、次回予告がなかったぞ・・・???(笑)



余談

どうもこのところ、リサイタル後のサイン会・・・と言うヤツに参加したいなと思いつつも、

面と向かった時に何をお話すればいいのやら・・・と迷い、

帰ってきてしまいます;;;(^_^;)

「よかったです(^_^)v」・・・というのも、なんだか間抜けだしなあ;;;


まあ、ご本人がお読みになるかどうかはわかりませんが、

一応、お伝えしたかったことはここで感想に変えて・・・m(__)m。


ブログが久しぶりすぎて、操作の仕方もおぼつかなくなってしまいました(^_^;)。


もう少し更新したいですねえ・・・。

どうもfacebookの方がラクに更新できるもので;;;

楽な方向に流れてしまいます;;;


さて、本日は青葉台のフィリアホールへ、PMS合唱団の定期演奏会に伺いました。

「モツレク」とローリゼンの「ルクス・エテルナ」という私の好きな曲ばかりで構成されているコンサート。期待は高まります。





この前にもう一曲。パーセルの「メアリー女王のための葬送音楽」と言う曲が。。。

こちらは初めて聴いたのですが、タムタムのような長い首かけの太鼓と金管のバンダ、オルガンと合唱と言う面白い編成。

この打楽器の方がすごく素敵で・・・

前に湘フィルでもティンパニを叩かれていた方ですよね?

あの消えていくロールってどうやるんだろう・・・と興味津々。

とても繊細な表現ができるのですね。


思ったより長い曲でしたが、厳かでかつ緊張感が張り詰めるような曲でした。

端正な合唱で、PMSの美しさが十分に発揮されていました。


やはり今日、本当にいいなと思ったのがローリゼンの「ルクス・エテルナ」でした。

実は、私が湘フィルに入団した年に、この曲を定期演奏会で歌ったのですが・・・

本当に難しくて。しかし、本当に美しくて・・・。

この曲には魅了されっぱなしでした。


しかし、私はほぼ歌の経験もなく、いきなりこの世界に飛び込んだもので、

発声の仕方から分からないわ、言葉は分からないわ、和声は難しいわ・・・で、新人合唱団員にはかなり高いハードルでしたね;;;

いつかもう一度歌う機会があればなあと思います。


言葉とメロディが波のように押し寄せ、そして浄化されていく・・・

そういう曲なんですよね。

音の洪水、音の波が美しく表現されていました。

さわさわと音の方向が変わって、ぶつかって、昇華されていくそのさまが・・・。

また、微妙にぶつかる難しい和声も美しかった・・・。

さすがレベルが高い・・・!!



気の滅入るような事件があった後だからとくにでしょうか。

心に響きました。

光を・・・

涙が溢れそうになりました。



誰もが幸福に生きる権利を持っています。

負の心だけが満ち満ちたものには、未来はありません。

やはり希望のある、明るい未来を信じたい・・・。

そんなことを思いながら。



モーツァルトの「レクイエム」。

いろいろなテンポのものを今までも聴いてきましたが、

各曲とも、ちょっとまた違う速さだったなあ・・・と。


また、今回は新しい今迄に聴いたことのない”レヴィン版”という版のものでした。

なんと1991年が初演だったとのこと。とても新しいのですね。

聴いたことのないフーガが挿入されていたり、管のアレンジが耳慣れないものだったり、

なかなか興味深く聴かせていただきました。


鮮やかな強弱と、繊細で正確なパッセージ。

羨ましいほどに合唱は表現していました。

今日のキーワードは「波」かな?

寄せては返す・・・

PMSさんの立体的な響きがほんとうに素敵ですよね。



またまた、私の大好きなクラリネット奏者の鈴木高通さんのバセットも聴くことができて、

こちらも大満足♪

4月の湘フィルの定期にもいらしていただけるのかな?

今から楽しみです。


ソリストの面々も素敵なお声を披露してくださいました。

谷地畝さん、何度も書いてしまいますが、あんなに素敵なアルトのお声の方・・・というのもなかなかいらっしゃらないので、これからのますますのご活躍が楽しみです。

あの堂々とした感じ、いい意味で男前(笑)で、カッコいいのですよね。

彼女のような凛とした女子、大好きです!!!!



今日は私の音楽の師匠もいらしていたので、

あまりいい加減なことを書いていると、怒られそうですが;;;(^_^;)


PMSさんの演奏会を聴いて、

4月の定期、頑張ろう・・・と、心から思いました。はい。

良いものを聴くと、やはり触発されますね。



こんばんは。

まったくブログを書かなくなってしまいました;;;

久々の更新です。





昨日はめぐろパーシモンホールに、ネットラジオ「OTTAVA」のガラコンサートに行ってまいりました。

OTTAVAとは、クラシック専門のインターネットラジオです。

夏まではTBSが運営していたのですが、急遽放送休止に追い込まれました。・・・が、プレゼンターの情熱と、リスナーの再開熱望と応援で、レコード会社NAXOSの協力を得て、この秋より放送が自主運営で再開されました!!

それを記念した「ガラコンサート」だったのです。


チケット売出しから、コンサートまで1か月しかないという異例の短さでしたが、

関係者やリスナーの情報拡散や、草の根運動で、かなり多くのお客さんが入っていて、

正直驚きました。OTTAVAを愛する人たちがこんなにたくさんいてくれるんだと、

とても嬉しく思いました。

放送には、クラシックファンにはたまらない情報があったり、新しいジャンル、演奏家の曲を紹介してもらったり、私も毎日ではないですが、この番組を聴くようになってから、音楽の世界が広がったような気がするんです・・・!!


さて、肝心のコンサートです。

まず、チケットのもぎりをOTTAVA株式会社のGM,斉藤茂さんが行っていたことに驚き!!

思わず「こんにちは、このたびはおめでとうございます!」なんてお声をかけてしまいました;;;


コンサートはとにかく多くのジャンルのミュージシャンの方が参加してくれていました。

前から4番目の席だったので、とにかく出演者がよく見えたのが楽しかったです。

普段クラシックの演奏会で、こんな前の席をとることは少ないので;;;


①福間洸太朗さん&本田聖嗣さん ピアノ連弾 「フィガロの結婚序曲」


コンセルバトワール兄弟?のお二人の演奏。

ご存じのとおりこの曲は速いパッセージが多いので、息を合わせるのがほんとうに難しそう;;;しかし、繊細に、かつ、はつらつと明るい疾走感のある、オープニングにふさわしい素敵な演奏でした!



②ミュージカルのコーナー 村田恵理子さん(S)・柳瀬大輔さん(B)

元劇団四季のお二人が奏でる、「ウェストサイドストーリー」「オペラ座の怪人」からの名場面。

ピアノは出ずっぱりの火曜プレゼンターの本田聖嗣さん。

大好きな「All I ask of you」「Think of me」が聴けた事がうれしかった。

村田さんの美しいソプラノにうっとり!! 「Think of me」のカデンツァ部分も素敵だったなあ。

オペラ座の怪人、近いうちに生で見たいです。大好きなミュージカルです。



③NAOTOさんのコーナー (バイオリン・ピアノ・ギターのユニット)


金髪のポップス・バイオリニストNAOTOさんの演奏。

「のだめカンタービレ」の、峰くんのバイオリンの吹き替えをされていたということは知っていたのですが、曲をちゃんと聴くのは初めてでした。

とにかく技術の高さには驚かされます!! ご自身のオリジナル曲と、モンティの「チャルダッシュ」を演奏。チャルダッシュのアレンジも、クラシック版とは一味違って、お洒落でかっこよかったです。

ピアノを弾いていたのは、クライズラー&カンパニーなどと並んで、クラシックのポップスアレンジを手掛けていたG-clefの榊原大さんでした。


④Coco←Musikaのコーナー(三線とギターのユニット)


OTTAVAの水曜のプレゼンター、ゲレン大嶋さんが三線を弾くユニット、ココムジカのコーナー。

ひととき、会場に沖縄のゆっくりとした空気が流れたようでした。和みました。

三線って、あまり聴く機会がないですが、いい音なんですねえ・・・。

ゲレンさんの選曲した「午後のギター」と言うコンピレーションアルバムの中から、

「ジョスランの子守歌~てぃんさぐの花」演奏してくださいました。

ゲレンさんの相方の梶原順さんのギターの音も美しく、ギター曲にも目覚めてしまいそうです。



⑤オペラのコーナー 鷲尾麻衣さん(S)・与儀巧さん(T)


若手の中では大活躍中のお二人の演奏。ピアノはまたまた火曜プレゼンターの本田聖嗣さん。

(ピアノソロ、伴奏、司会に・・・と、本田さんの八面六臂の活躍ぶりに驚くばかり!)


『椿姫』から「乾杯の歌」

『ボエーム』から「私が街を歩くと~ムゼッタのワルツ」

『メリー・ウィドウ』から「唇は語らずとも」

『トスカ』から「妙なる調和」


鷲尾さんは、先日の新国立の「ドン・ジョバンニ」で、ツェルリーナ役を演じていたそうです。

スタイルもよく、美人さんのソプラノで、今後も注目したい方ですね。

「妙なる調和」・・・私好きなんですよね。このアリア。前奏の不思議な和音感から好きで・・・もちろん情熱的な内容も・・・ですが。聴くことができてラッキーでした。



⑥福間洸太朗さん(ピアノ)


私はピアニストさんにはかなり疎く、実は初めてお名前を知りました。

演奏もちゃんと聴くのがこの日が初めて・・・

端正なお顔立ちで、まだお若い方なんですが・・・凄い!!!!!!!


「ムジカ・ナラ」 徳山美奈子 (ご本人が会場にいらっしゃいました)

ガーシュインの曲(曲名は失念しました;;;)

「火の鳥」 ストラヴィンスキー


ある意味衝撃を受けました。

こんなに繊細に、こんなに情熱的に、こんなに攻撃的に、こんなに抒情的に

・・・ピアノって弾けるんだなあと・・・

まるでこわれものを指先で扱っているような演奏と思いきや、

雷に打たれたような弾き方もし、

激情にとらわれるままに弾いたかと思えば、そっと肩に手を置くように優しく弾く・・・

端正なクラシック・・・と思いきや、お洒落でジャジーなイメージ。


・・・そんな多彩な演奏。

「火の鳥」をピアノソロで弾いてしまう・・・と言うのが、もう信じられません。

神業のテクニックでした。この方にはかなり興味を持ちました。



⑦福間洸太朗さん&本田聖嗣さん(2台ピアノ)


オープニングは連弾でしたが、エンディングは2台ピアノ!!

2台のスタンウェイによる、

ラフマニノフの『2台のピアノのための組曲第二番』より「タランテラ」

鬼気迫るようなお二人の競演。


こちらが終わった後、お二人が「ラデツキー行進曲」のメロディを奏で、

出演者が全員舞台に揃い、文字通り「鳴物入り」のエンディングでした。

(どうやら斉藤GMが会場に何か音の出る打楽器等を配っていた模様;;;)

もちろん会場もニューイヤーコンサートのごとく、手拍子です!!



**********************



終わってみるとなんと、45分押し???くらいの、ものすごい長さのコンサートになってしまいました。そうなると予想はしていたんですけれどもね・・・(^_^;)。

パーシモンが公共の施設だったので、22:00までに退館しないといけないとかいうことで、

終演後に予定されていたサイン会も中止・・・(^_^;)。


しかしながら、こんなに充実したお腹いっぱいになれる演奏会もそうそうないこと・・・。

満幅の幸福感を持って、家路につきました。


音楽に対する熱・・・というものを、ほんとうに全身に感じることのできた、幸せな時間でした。

また、いろいろな音楽にも出会え、自分の間口も広がったし、ただただ素直に楽しかった・・・。


心から音楽を楽しめる空間を作ってくださった、OTTAVA関係者各位にお礼が言いたいです。

またこんな企画があれば、ぜひ伺いたいです。


ありがとうございました。