息をつく間もない一週間だった。
23日の日曜に、代々木の白寿ホールで甲斐栄次郎さんのコンサート&トークがあった。ウチで出した写真集のサイン会もしてもらった。1部のアリア集では「オンブラマイフ」とか「フィガロの結婚」の中の「もう飛ぶまいぞ」とか、ポピュラ―な曲も披露してくれた。2部のトークは、オペラファンならだれもが聴きたかっただろうウイーン・オペラ座の舞台裏の話。ウイーン・オペラ座提供の写真付きだ。
写真集の中のエッセイでも少し触れられていたが、世界をリードするオペラの殿堂で、オペラ作品がどう作られるのかがよくわかった。ウーン、面白かった・・・・。甲斐さんのように、10年もオペラ座の専属ソリストをしたオペラ歌手だからこそ、生々しく面白い話になったのだと思う。急遽ピンチヒッターで出演する時のために「カバー」という制度があり、出演しない時もそのための準備をして練習しておくのも仕事の内。専属ソリストというのは、給料をもらうオペラ座の社員なのである。甲斐さんのカバーは40役以上あったそうだ。
「蝶々夫人」のシャ―プレス役で出演した時の衣裳である三つ揃えのスーツの写真が出てきたが、甲斐さんの体のサイズで仕立てられている。そのスーツだけでも、出演者分の数のスーツが作られるわけか・・・・・。小道具、衣装だけでも膨大なストックになる。ドミンゴのブーツの写真もあった。甲斐さんたち歌手にピアノでレッスンをつける先生たちも何人もいるという。演出家とは別に。
世界の一流のオペラの舞台は、とてつもなく大きな規模の組織と予算をもって運営されているという現実を垣間見た感じだ。ここの音楽監督だった小澤征爾さんはそういう大組織に君臨していたということになるのか・・・・・。
甲斐さんはほんとにタフだ。6曲ばかりアリアを歌い、1時間以上、トークショーで話しをした後にサイン会。その後、関係者との食事会が3時間ばかり続いた。帰りは自分で車を運転して自宅へ帰られた。その間、みじんも疲れを感じさせない。もっとも、そのくらいタフでなければオペラ座でのあれだけの仕事はこなせないと思った。
この、アリア集と「オペラを語る」ト―クの組み合わせという企画は、凄くいいので続けてくださいと頼んでおいた。今は、レクチャー・コンサートがはやリなのである。
この週は、ガラス工芸作家の由水常雄さんが復元した「正倉院宝物」の古代ペルシャのワイングラスを日経新聞で4月上旬に急遽掲載、販売することになって、チラシや広告紙面作りなど、大わらわだった。自分も正倉院のガラス器の勉強を急いでした。通販担当の伊藤さんもデザインの横山さんもねじり鉢巻きの状態で奮戦したのだった。
