今日 動物病院に行った

いつもの60日分の薬をもらうつもりでいたら
7日分にしましょうと

体重が10日間で500g 減ったので
2.3日に一度は点滴を打ちにきてくださいと

今は38度あるから大丈夫ですが
体温が下がったら2.3日しかもちませんと

まだ前足が動くけど、そのうちに
寝たきりになるので褥瘡ができないようにと

先生は言った

後ろ足が立たなくなって、
必死に立とうと前足を動かすものだから
ルーの片足は擦り傷で血がにじんでいた

看護師に優しく抱えられたルーに
先生がガーゼと包帯を巻いた

点滴を打ち
ミルクを注射器で口にいれると
ルーは少しペロペロなめていた

声をだして疲れたのか
点滴が気持ちがいいのか
夜がてルーは静かに眠りこんだ
その姿が過去の悲しい記憶も呼び起こす

病院から帰ったら
こらえていた感情が洪水のように
一気にあふれでて止まらなくなった

私は病院でいつものように60日分の薬をもらうつもりでいた
今日、ドッグフード4袋を頼んだばかりだった
缶詰も48個、買ったばかりだった

どんどん痩せていくルーをみて
日毎に身体が曲がり固くなっていく姿を見て
それでもまだずっとそばにいてくれると
そう思いこんでいた

だから
夜中に何度も起こされ
世話が大変だとぼやいてもいた

だけど
もうあまり長くないかもしれないと
気づいてしまった

気がついたら、
電話をしていた

ルーのことをいつも
優しい目でみて
気にかけてくれていた人に
ルーと私にいつも時間を使って
手をさしのべてくれていた人に

主人が亡くなった時も
誰かに悲しみを聞いてもらいたくて
だれかに電話したこともなかった

悲しいときも
つらい時も
自分のことで誰かに
迷惑をかけてはいけないと
思っていた

電話にでたその人は
まだ元気になるかもしれないから
先のことをそんな風に考えないように
風呂に入ったり食べたりして
落ち着くようにと言ってくれた

こんな時でも
泣きながら話していても、
迷惑かけちゃいけないから
早く切らなくてはと
考えている自分がいた

電話を切った後も
まだ心が震え
涙が溢れてとまらない

いなくなるかもしれない
そう思ったら
神様に一生懸命に
お願いしていた

お願いです!
世話がどんのに大変でもいいから
もっとそばにいさせてくださいと

愛してるって
こういうことなんだ!

少しだけ落ちついたら
義母が昔、飼っていた猫が
亡くなったと泣きじゃくりながら
私に電話してきたことを思い出した

その時の私は、ペットが亡くなって
そんなに悲しいのかがわからなかった

今ならわかる
愛する者を失った悲しみ
誰かに聞いてもらいたい気持ち
その誰かは好きで信頼できる人

義母はワガママで嫉妬の激しい人で
よく振り回されていた
息子をとられた嫉妬もあって
私の事を嫌っていると思っていた

だけどもしかしたら
私の事、好きでいてくれたのかもしれない

あの時、上辺だけの慰めの言葉しかかけられず
一緒に悲しみを分かち合っててあげることができなかった

そんな考えがなぜかうかんできた
こんな時に!

そして、こうして書いているうちに、
電話の向こうで
「何かをしていたら気持ちが落ち着くよ」
と言っていた言葉通りになった

少し気持ちが落ちついてきた

風呂もわかした
あとではいろう
夕食も食べようかな

まだルーも元気になるかもしれない
しっかりしなくっちゃ

少しでもそばにいてあげたくて
夜も近くで寝ることにした