今週も小学生は、開いて立ち上がる絵本作りをしています。



絵本が開いて閉じる動作、単純なのですが、そのときに割と予想外の動き、予想外のカタチに収まったりするので、苦戦している子は多いです。


先日、制作見て歩き中、試行錯誤の悪戦苦闘した末に成功に至ったケースを目撃したので、ご紹介させて頂きます。


3年生の女子Rちゃん、彼女が作りたいのは、泳ぐ「カジキ」。

ノコギリのような鋭い口を持ち、今まさに目の前を横切る小さなエモノを狙っている、そんな瞬間を表現したいとのこと。おもしろい場面ですね。


「てもこのカジキ、なんか違う…。立ち上がるけど、後ろが、こうじゃないんだよなー。」




彼女は自分の中の「こうじゃない」をあきらめず、部品をいろいろ作っては並べたり、直したり、試行錯誤すること数十分。


「もしかして、折れる方向を逆にしてみたらどうかな?」(彼女は何かと報告してくれるタイプなのでわかりやすいです。)


カジキの顔の折れる方向を逆に変えてみたところ、




「先生、上手くいきました!」


なるほど、たたんだ時の顔の動く方向と背中がうまく合致したようで、本人も大変満足した様子。




 机の上のほんの小さな出来事。でも貴重な経験。Rちゃんも粘り強かったなー。すぐにやり方を教えてもらうより、悪戦苦闘があった方が経験値となって残るので、かわいい子には旅をさせることも必要ですね。


小学生の、ひらいてびっくり絵本作りの旅は、この先も続きます。