平和なキエフの街角で、
私が滞在していたホテルはアールヌーボーの古典的な造りで、窓を開けると、キエフの町が見渡せる落ち着いた部屋だった。ビジネスホテルのように無味乾燥の作りではなかった。ウクライナの各地でソボール(教会)とイコンばかり見ていかが、ある日、キエフの街中を終日歩いてみた。キエフの街並みと建築物は、日本とは違っているのは当然だが、ロシアとも異なっていた。ヨーロッパ的文化の混ざった街であった。キエフは昔からヨーロッパとの交流があり、夏になると黒海沿岸の町には避暑地としてヨーロッパ各地から訪れていた。