エルベ川に立つ、 | 美術家 村岡信明 

美術家 村岡信明 

漂漂として 漠として  遠い異国で過ごす 孤独な時の流れ
これを 私は旅漂と呼んでいる

GERMANY, 6

エルベ川に立つ、

日本を発ってから約40時間、とうとうエルベ川のほとりに立った。私が最初に訪ねたドイツは“エルベの誓い”の場所、エルベ川であった。河原を歩いて行きエルベ川の流れに両手を浸した。

山男が高山に登ったとき、渓流に両手を浸けて神々へ祈る無言のしきたりが無意識に出てきた。そのあと河原に腹ばいになって寫眞を撮った。

エルベ川の河原で写した(自動シャッター)写真、若かったなー!

 

天気も良く終日岸辺を歩いていると、誰もいない河原に真っ白なドレスを着た女性と手をつないだ男の二人が下りてきた。

私には初めての土地に行くとよく結婚式に出会う。この日も結婚式を終えて河原に下りてきたウエディングドレスの花嫁と嬉しそうな二人に出会った。

「おめでとう!」と挨拶のあと、写真を撮らせてもらった。背景はエルベの雑草!

河原に生える草花も若い二人を祝福していた。

 

2020429、水、