今アーティゾン美術館では、既述どおりブランクーシ展清水多嘉示展が開催中。

それに加えて、その中間の階では石橋財団のコレクション展も見られます。

 

見たことのない新規収蔵品が結構あるなぁと感心しつつ眺めていたら、

現代画の一角に、毛利眞美という女流画家の名前を発見。

毛利元就の七男・毛利元政から16代目にあたる父利喜護衛の娘なのだとか。

以下ともに新収蔵品で、タイトルは「無題」。

 

 

 

女子美卒後、渡欧して結婚した相手が堂本尚郎とのことで、

思わず「えー」と声を出してしまいました。

知らなかった・・。

 

堂本尚郎と、おじの堂本印象については2か月前、ブログに記したばかり。

3月のブログ「日本人画家が描いた仏有名ワインのラベル」

その時、尚郎氏の絵の画像も出したけど、今回の展示では毛利眞美氏の絵2枚の脇に

尚郎氏の絵が掛けてあり、壁の1面が夫婦で占められていました。

左の絵は結婚前のもののようですが、左から2番目は結婚後。

 

 

 

以下の2枚(左が毛利氏、右が堂本氏)は、制作年から推し量るに、

結婚後同じアトリエで制作されたもののようです。

よく見ると左の絵も渦巻き状のタッチがあり、互いに影響を受けつつ描いたようにも

見受けられます。

特に毛利氏の画風は、初期(上の左の絵)のキュビズム志向から、

夫と同じ、アンフォルメルに向かっている印象。

(アンフォルメル運動というと、白髪一雄さんが真っ先に浮かぶのは、

その派手さゆえかな。あのアクションとスピード感は目を引くので。)

 

 

 

 

もうひとつ、知らなかったこと、それは、2人が結婚後使ったアトリエは

サム・フランシスから譲り受けたものだったということ。

 

フランシスの絵というと、2018年横美で開催された

「モネ それからの100年」で見た小花がやたら可愛かったな。

 

 

一方、おじの堂本印象氏は、前回のアーティゾン展覧会で取り上げられていました。

Artist Studio Tokyoと書かれているので、これはパリのアトリエではないようで。

アクションペインティングは、広いアトリエが必要でしょうね。

この写真を撮った安齋重男氏には、夫婦そろった制作風景も撮ってほしかったな。

 

 

 

そしてオマケ。おじ堂本印象の「天人之図」@浅草寺。

 

 

 

毛利元就の家系はいまだ脈々と続いているのね、、

美術館でそんなことを実感した次第。