先日来しつこく書き続けているBSのテレビ番組「名建築で昼食を」。

週末は建築家・村野藤吾設計の目黒総合庁舎特集でした。

 

目黒総合庁舎は、建築的観点から有名で、私も何度も建築見物に訪れました。

5年前には目黒区美術館で村野藤吾展が開催され、その中で本庁舎の紹介もありました。

 

番組ではどのポイントに焦点があてられるのかなぁと興味津々で見ましたが、まずは入り口部分に注目し(奔放に並ぶ柱のことなど。以前ブログにも書きました)、そしてこの連続模様が鋳型で作られた点が指摘されていました。

 

 

 

 

 

ちなみに番組では触れられませんでしたが、屋上部分にもこの角のない面取りされた意匠が繰り返し適用されているのです。

 


 

 

さて、番組のタイトルは「名建築で昼食を」ということなので、建物の中でランチを摂るのがお約束。

社員食堂に行くのかなぁ、隣の洋食喫茶かなぁなどと思ったら不意を突かれました。

和室でお弁当持ち込み!!

 

ちょっとトリッキーなのは、このシーンの直前に、敷地内にある茶室が紹介されたので、あたかも茶室で食事をしたかのような流れになっていました。

けれどここは、茶室でなく和室の方です。

この建物が区役所に転用される前、もともと千代田生命保険相互会社だったときに、社員がくつろぐために作られたもの。

 

中庭に面していて、対面にはコの字になった建物の表面が見えます。

 

 

 

この部屋ですね。

建築ツアーに参加した時の写真です。

障子が竹の模様なのが目を碑kます。

この写真には写っていませんが、天井には竹の網目のような模様が施されています。

 

こうした社員くつろぎの場もディテールにもやたら凝っていて、福利厚生重視の姿勢がうかがわれます。

 

 

ちなみに茶室はこちら。

奥まっているので、和室から見えていた建物の壁は見えません。

 

 

 

そして持ち込みランチというのがこれで笑いました。

先日大行列のフルーツサンドの店としてブログに書いたダイワのフルーツサンドです。

おふたりは、おいしそうにほおばっておられました。

生クリームxクリームチーズだけどあっさりして、果物がしっかり主張しています。

 

 

 

上は、みかんxキウイの目玉おやじと、ミカン丸ごとですね。

 

 

 

5年前、村野藤吾展に付随してジャズコンサートが開催され、舞台となったのは総合庁舎のロビーでした。

 

天井のモザイクも番組の中で紹介されていました。

やはりこの建物の名物のひとつですからね。

 

 

 

以前一眼レフで取ったそのモザイクの写真。

下から見るとどれも似たように見えますが、よく見ると春夏秋冬の雰囲気に合わせ、模様がことなります。

こちらは冬でしょうかね。

 

 

 

これは新緑ぽいから春かな、それとも夏かな。

 

 

むろん、村野マジックともいわれる優美な階段の紹介も忘れてはいませんでした。

この浮遊感ある最下段の話もありました。

 

会社の設計を超一流の建築家に依頼し、その階段に、こんなデザイン性のあるものを採用するなんて。

もともとの発注主である千代田生命保険相互会社、当時隆々としていたんだろうなぁ。

 

 

 

p.s. 米倉涼子さん出演の「ナサケの女」もここがこの階段で撮影されていた、、、と以前私がブログに書いているのに気づきました。