上野の森美術館で開催されている「怖い絵」展は大好評。

 

見に行った友人いわく、混雑していて気ぜわしいため、

解説を読む余裕がなかった、と。

 

なのでいくつかの絵は、先回りして事前予習しておいた方がいいかもしれない。

 

美術館前の大型のPR用画像の上でちょっと亜流のポイントも含め、予習してみる。

 

 

 

まず、インパクトのある歴史的事実に基づくポール・ドラローシュの「レディージェーン・グレイの処刑」。

まだ10代の彼女は、女王の座についた途端、王権への謀反により夫とともに幽閉され、

即位わずか9日で斬首された。

 

 

 

 

先日書いたポイント以外の注目点のひとつはここ。

まず、藁が敷かれている。

これは血を吸い込むように置かれたもの。ぞくっとするポイントだ。

 

さらに、輪のところから綱がのぞいている。

これは斬る際に代が動かぬよう固定するためのもの。ぞくっx2.

 

腕の白さが痛々しい。

また、彼女の髪の毛が束ねられているのは、首を切り落としやすくするため。

・・・・

 

 

 

 

絵の右下には、Paul Delarocheとサイン。

 

 

 

ポール・セザンヌ 「殺人」。

印象派のあのセザンヌが殺人のシーンを描いている、その事実だけでまずは驚愕。

 

 

 

ギュスターヴ=アドルフ・モッサの「飽食のセイレーン」。

下方になにやら紙片が見える。

 

 

 

作者名Gustav Adolf Mossaが書かれていた。

その次の NICIENSIS PINXIT MCMV

のうち、末尾のMCMVは、1905を表すローマ字なので、1905年の作だとわかる。

 

 


チラリネタバレだけど、会場内には怖い絵がこれでもか

と並べられているので、これはごくごく一部。

 

あとは会場で。

ちなみに開館時間が一部延長になっている:

 

 

 

 

関連エントリー:

「怖い絵」展の「ジェーン・グレイの処刑」の鑑賞ポイントを英国で聞いてきた

 
公式サイト: