紀州口熊野マラソン(2020年2月2日開催→初サブスリー♩) | 【体重86,5kgからのサブスリー挑戦記】10戦目で悲願のサブスリー達成!

【体重86,5kgからのサブスリー挑戦記】10戦目で悲願のサブスリー達成!

・陸上未経験(完全ぼっち)
・雪国在住で1年の内5ヶ月は雪まみれ
・練習の98%は5〜10kmのスロージョグ
・レース2ヶ月前から7回のレースペース走(10km×1・20km×5・30km×1)
・月間走行距離 約200km
でも、メンタル強化で2020年に公認大会でついにサブスリー!

天気予報によるとスタート時の気温は10℃程度。最高でも12℃ちょっとで、理想はもう少し涼しければなお良かったが、申し分のないコンディション。風は北西23mの予報で、前日は6mくらいの強風が吹いており、前日受付の時は旗が大きく揺れていたので、一日ずれて良かった。


時計での5kmごとのラップ

20:53

20:57

20:45

21:08

21:12

21:01

21:15

21:28

9:42(2.3km413/km)


レースが始まると、前半は抜かされまくるが、周りにつられずに落ち着いていくことを言い聞かせる。特に最初の2kmくらいは、みなさん実力以上のペースでガンガン飛ばす。4分を切るくらいのスピードで走るので惑わされないで無視をする。


7km手前で集団ができかけるが、47秒から10秒でペースが上がっていったので、ここには付かず、再び単独走に。予報に反してここを含めて何箇所で強い向かい風を感じる。


8km過ぎからは下り基調のため、自然とペースは上がるが、単独走でも410秒前後でリラックスして走る。


13kmあたりで4人の集団になるが、17km手前の折り返し地点では崩壊。折り返し後からは強めの向かい風を感じる。集団になったと思えば、ペースが落ちては抜け出すの繰り返しで単独走が続く。


18kmから19kmは最大の難所手前の緩やかな登りで、418秒にペースが落ちる。ただ、2年前は424秒かかっている区間のため、それよりは早いので、まだまだ慌てる必要はない。このへんも向かい風であった。


19km過ぎからの登りは、前を見ずにひたすら腕を振って、1分だけ我慢すれば終わると気持ちを楽にする。かなり息は乱れたが、その後の下り坂でまた呼吸を整える。


中間点は、1時間2830秒くらいで通過。ここで最大のアップダウンを乗り越えたことで、最初の疲れが襲ってきていた。しかし、ペースは保てていたので、あまりマイナスなことは考えずに淡々と進むも、依然として単独走で23kmから25kmはやや登り基調ということもあり、415秒を超えてしまう。


25kmで折り返すとちょうどいいペースのランナーが追いついてきて、410秒を楽に切っていてまたリズムを取り戻すが、1kmほどで遅れられてまた単独走に。そして、27kmの最後の応援ポイントを通過し、いよいよ勝負の終盤戦へ。


2年前より脚が残っていて、かなり余裕はあったが、まだ先は長いので油断せずに心を落ち着かせる。このあたりからは前日に下見をしておいたので、コースのイメージが分かっていて、安心して走れた。30kmを前に徐々にきつくなってくる区間ではあるが、個人的に幅の狭い道で田園風景のコースは好きなので、ペースを落とさずに難なく走り切る。


29.5kmから31kmまでは見通しの良い広い2車線道路で、ペース感覚を掴みにくいここは苦手意識がある。毎年のことではあるが、時計と公式の距離表示がずれ始めていて、時計より23秒遅く2時間619秒で30kmを通過するも、サブスリーペースから1分以上の貯金ができた。


ここから35km手前の最終折り返しまでは登り基調で、2年前はズルズルとタイムを落としてしまったので、35kmまでは最も頑張る区間と決めていた。相変わらず単独走で苦しい場面ではあるが、失速しているランナーを1人ずつかわして、大崩れすることなく乗り切る。


最後の折り返し地点を越えて、後は下り基調でゴールに向かう残り7km。下りになってから切り替えるのが理想であったが、脚が重たくなってきて、ペースを上げられない。36kmから39kmまでの3kmが、今回のレースで一番きつい区間で、心拍数も上がり、もがくようなフォームになっていたと思う。38kmが唯一420秒を越えてしまったが、落ち込みを最小限に抑えて、40kmを公式時計で2時間4912秒で通過。


40km2時間50分を切っていれば、サブスリーは固いことは分かっていたが、今のペースでフィニッシュタイムがどれくらいになるかまで計算する余裕はなかった。決して油断はできないが、40kmを越えても脚はまだ充分に動いていたので、サブスリーは確信する。


最後の河川敷に入り前にランナーが見えてきたので目標にしていると、またペースが上がってきた。抜かしてからは、さらにペースが上がり、ビクトリーロードは4分を切っていた。そして、込み上げてくるものをおさえながら、2時間58分21秒で歓喜のフィニッシュ。


201611月から本気でサブスリーを狙うも、儚く打ち砕かれ続け、そこから9戦目でついに夢が叶った瞬間であった。特に20182月の同大会で3時間0分台をマークしてからは、あと30秒というプレッシャーがのし掛かり、成績が振るわなかった。サブスリーを目指す方のブログを見ると、自分とは比べ物にならないような量と質の練習メニューをされている。それでもサブスリーに届かない方が多くいるので、こんな練習しかしていない自分はダメで当たり前という諦めグセがついていた。このまま生涯ベストが3時間027秒になってしまうのかと真剣に思い始めていたので、ホッとしたというのが今の心境である。


レース後に足裏を見るととてもきれいな状態。途中でやや左膝が痛くなりかけたが、大きな足のトラブルはなかった。足指にはワセリンだけ塗って、何も貼らずにアシックスのプロパッド5本指ソックスを履いて、マメはできなかった。

そして、やはり魔法の手袋ロコレガンの威力は大きく、苦しい終盤でもしっかりと腕を振れて前へ進ませてくれた。指が出ているので暑さや蒸れを感じることもなく、給水で濡れてもそのうちに乾いていた。

ヴェイパーフライ ネクスト%とロコレガンがサブスリー達成の勇気を与えてくれ、精神的にも楽にさせてくれた。


陸上未経験でランニング仲間もおらず、誰からの指導も受けたことがない。春から秋までは仕事上まともな練習ができず、積雪地帯在住のため冬にできる練習メニューも限られ、2か月しか準備期間がなく、調整レースに出ることもできない。そんな中でもサブスリーを達成できたことは価値があると思う。

しかも、口熊野マラソンはアップダウンが連続するコースで、ペースメーカーも配置されていない。2000人程度の規模のため9割方は単独走になり、一人でペースを作っていかなければならない。やはりマラソンはメンタルが7割ということが言われるが、この環境で結果を出せたので、それは間違いではないと感じる。


126日の大阪国際女子マラソンでいつも拝見しているYouTuberで歌手のSUIさんが2時間5736秒で走った。何年もサブスリーに向けて頑張っている様子を見てきたが、あのフォームと体型では申し訳ないが絶対に無理と思っていた。しかし、パーソナルトレーナーをつけてから、フォームも体型も見るからに変わっていき、見事にサブスリーを達成された。嬉しくもあったが、恵まれた環境に対する悔しい気持ちもあり、これには相当火がついて絶対に続いてやろうと思ったのが、今回の快走に繋がったのは間違いない。