ユメモノガタリ。 ARS妄想小説 -2ページ目

ユメモノガタリ。 ARS妄想小説

【ユメモノガタリ。ARS妄想小説 取扱説明書】

こちらに記載するお話は、完全フィクションでございますのでご注意下さいm(__)m

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ただし、誹謗中傷のコメントはおやめ下さい。

それでは夢の世界へ。

3.




遅い。


…遅すぎる。




あんなに急いで帰ったというのに、新しいピアノの講師が来る気配は無く。



私は30分間、テレビの前でぼうっとしながら待ち惚けしていた。




初日から遅刻だなんてありえない。



母親が、呆れて外に様子を見に行った。



途端、ベルが鳴ってドアを開ける音がして。


母親はさっきまでの態度とは打って変わり、甲高い声をあげてから先生を家に招く。





『お邪魔します』

低い男性の声がして。



声の方向をみて、




私はおもわず息を呑んだ。






母「あんた何ぼっとしてんの。
早く先生にご挨拶しなさい!」


『いいんですよ。お気になさらないで下さい』



艶のあるチョコレート色の髪に、筋の通った美しい鼻筋、凛々とした大きな瞳、濡れたような紅い唇。



視線が絡んだ。



ドクン、と脈がたった気がした。



とめどなく流れる時間が、私たちの周りだけスローモーションになったような、

そんな感覚を味わう。


どこか歯痒くて、私は視線を他の所へ追いやった。



この人、どこかで見たことある。


ううん、”どこか”じゃない。



ついさっき、大学で注目の的になってた”元イケメンピアニスト”だ。






母親はイケメンにめっぽう弱く。


あとで来たら、遅刻したことを注意してやろうとまで言っていたのに


先生がイケメンだと分かると、引きつっていた顔は緩み、デレデレ状態。



イケメンは罪だとこの時本気で思った。