鎮静は解かれ、ようやく目を開けて動く赤ちゃんを目にした。
声はあまり上げない。
泣いても弱々しい細い泣き声だった。
循環器病棟に長くいると、
モニターの酸素飽和度の値や泣き声で、
心臓病の重症度がわかるようになる。
ムチムチで健常児並みの体型の子もいれば、
ガリガリで赤ちゃんのように抱っこされた3歳の子もいる。
力強い泣き声もあれば、蚊が泣くような泣き声もある。
話は戻し…
目を開け、動いている我が子をみると、ようやく産んだ実感が湧いてくる。
可愛いという気持ちがさらに上がった。
そして、ついに!!
鼻から胃に直接母乳を送る管が抜け、搾乳した母乳を哺乳瓶で飲ませられることに✨
点滴が外れてからは抱っこもオッケーになり、抱っこさせてもらう。
あぁ、やっと抱えることができた私の赤ちゃん。
オレンジ色の免疫たっぷりの初乳をあげる。
しかし、水分制限があり、
飲ませていいのは1日350cc。
これを1日8回の授乳で割ると、
一回40ccしか飲ませられない。
すごく辛い。
あまりに少なすぎる。
心臓手術の後は、心臓に負担がかかるから、どんな子も水分制限の時期がある。
ほとんどの子は、だんだんと利尿剤も減り、水分制限もなくなっていく。
まさか、娘の心臓の心機能が弱すぎて、
この辛い水分制限に一生悩まされるとは、
この時点では考えていなかった😭
そして、極め付けは、
「泣かせないでください。」と。
え?!
思わず耳を疑う言葉。
赤ちゃんって、泣くのが仕事って言うでしょ?
泣くことで話すって書いてあるじゃない?
泣くと苦しくなるから泣かせないでくださいって言われた😱
赤ちゃんを泣かせないってどうやるの?
しかし、母乳30ccでは、足りなくて泣く。
だから、母乳瓶が空になった瞬間に、おしゃぶりを口に押し込む。
取れると泣くから、
またすぐ押し込み、抱っこする。
その繰り返し。
今後、どうやって育てていけば良いんだろう。
育児書なんて、まるであてにならない。
親兄弟の子育て経験者も、知らない世界。
誰も頼れない。
誰もかもが未経験の子育てを、
これから私がやらなければいけない。
誰か、横について教えてほしい。
誰かーーーーーーーーー!!!