「ずる賢さ」という技術 日本人に足りないメンタリティ
こんばんは。
コミュニケションデザイナーの吉田幸弘です。
今日のおススメの書籍です。
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■「ずる賢さ」という技術 日本人に足りないメンタリティ
■守田 英正 (著)
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カタールW杯でも大活躍したサッカー日本代
表の守田選手。
日本代表のマエストロとも呼ばれている選
手で、日本人にはない「ずる賢さ」を持って
いると言われています。
その「ずる賢さ」、いわゆるメンタリティ、思
考に触れられる一冊です。
そもそも、意識をしないと一定の枠にハマ
りがちです。
しかし、人と同じことばかりやっていたら、
前に進むのは困難です。
いい意味のズルさは必要かなと本書を読
んで感じました。
それでは特に参考になったエッセンスをご
紹介していきます。
●大学2年のとき、僕はトップチームには
入れたものの、上の学年が実力者揃い
だったこともあり、試合に出るのはほぼ不
可能な状況でした。
当時試合に出ていた先輩たちは、そのほ
とんどが現在Jリーグで活躍しています。
そこで割り切って、その1年は体力強化に
あてると腹を括りました。
毎朝のようにたつのこ山で階段を駆け上が
り、ジムで筋トレをすれう。
極端に言うと、1年間、筋トレと階段ダッ
シュをした記憶しかない感じです。
すると高校時代はがりがりだったのが、見
違えるように体ができ上がり、苦手だった
守備がいきなり自分の得意分野になった
んです。
(P21 引用)
ビジネスの場面でも応用できると思いました。
何かに挑戦したいと思った際、今は実力
不足と思ったら、実力を蓄える時期と割
り切るのも1つの手です。
決して諦めるわけではないですから。
●僕はいろいろ試して行き着いたのが、
「自分にツッコミを入れる」という大阪的な
自問自答でした。
自分が思ったり感じたりしたことに、逆の視
点からツッコミを入れる「もう1人の自分」
を設定したのです。
子供の頃からお笑い番組が好きで、吉本
新喜劇をよく見ていたことが急にサッカー
で役立ちました。
たとえば、自分のポジションとは異なる右
サイドバックをやらされて腹が立ったときに
は、こんなツッコミを入れました。
「我慢を覚えるチャンスで、むしろラッキー
なんちゃう?」
「俺の良さを何もわかってへん」という監督
への苛立ちを、「言われたことを全部やっ
て見返してやろう」という反骨心に変えて
前へ進めるようになったんです。
自分にツッコミを入れることで、景色が変
わり始めました。
(P48~49 引用)
上手くいかないとき、イライラしているとき
は、もう1人の自分を第三者として登場
させ、客観的な視点で質問をしてみる、
冷静になれる・前向きになれる儀式に
いいなと思います。
●試合中に正しかったか、間違っていた
かを考えても意味がありません。
試合中に大事なのはメンタルを一定に
することです。
僕は自分にこう言いました。
「よく戻った。最後はファールになったが、
戻った自分を褒めよう」
普段から「自分ツッコミ」をやっていること
で、ミスを引きずらずにすみました。
(P56 引用)
講演の途中でつい勢いあまって「あっ、
問題になるかもしれない表現の仕方を
してしまった」なんて思うことがあります。
その時はすぐに謝りますが、引きずらな
いようにしています。
反省は終わってから。
これは営業や面談の場合も同様。
平常心を失っては元も子もないですから。
●まわりからはぐれ者と思われているか
らと言って自分も距離を置いていたら、
航大との関係が深まることもなかったで
しょう。
人間関係にも先入観で決めつけない
「ユルさ」が大事だと思っています。
(P158 引用)
チーム内のはぐれ者と言われた同期の選
手との交流に関してのエピソードが本書
には載っています。
実際に会ったことなかったり、1度しか会っ
たことのない人に関して「あの人はこんな
噂があるよ」などとの情報が入ってくるこ
とがあります。
恥ずかしながらかつては情報を鵜呑みし
ていたこともありました。
しかし、交流してみたらいい人だったという
ケースは何度もあります。
先入観は持たない、可能性を狭めない
ためにも大切なことだなと感じます。