ARROW LINK | REAL ESTATE JOURNAL
2026年11月|東京の住宅市場
東京の中古戸建てが
8,000万円超え。
なぜ「新築より高い」という
逆転現象が起きたのか?
価格データから読み解く
後悔しない住宅購入の考え方
公開日:2026年11月6日
「中古住宅は、新築より安い。」
そんな常識が、いま東京の住宅市場で揺らいでいます。
2026年10月に公表された住宅価格データによると、東京都の中古一戸建て平均価格は、ついに8,067万円に達しました。
さらに驚くべきことに、同じ月の新築一戸建て平均価格を上回っています。
「古い家なのに、新しい家より高い?」
なぜ、このような数字になったのでしょうか。
今回は東京の戸建て市場をデータから読み解き、これから住宅購入を考える方が知っておきたいポイントを解説します。
この記事でわかること
01|東京都の新築・中古戸建て最新価格
02|中古が高くなる3つの理由
03|東京・神奈川・千葉・埼玉の価格差
04|新築と中古、どちらを選ぶべき?
05|中古住宅購入前のチェックポイント
06|2026年秋の賢い家探し
01|東京の中古戸建てが8,067万円に
まずは、2026年9月の価格データをご覧ください。
東京カンテイが2026年10月8日に公表した東京都の戸建て平均価格です。
東京都の一戸建て平均価格|2026年9月
中古一戸建て
8,067万円
前月比 +17.1%
新築一戸建て
6,738万円
前月比 -2.9%
平均価格差は1,329万円
価格比較グラフ
中古戸建て
8,067万円
新築戸建て
6,738万円
出典:東京カンテイ/2026年9月データ。グラフの棒の長さは平均価格に比例。
中古戸建ての平均価格は、2014年4月の集計開始以来、初めて8,000万円台に達しました。
ただし、ここが重要です。
新築と中古では、集計される物件の立地・土地面積・築年数などの条件が異なります。平均価格だけで「同じ条件なら中古のほうが高い」と判断することはできません。
02|なぜ中古なのに高い?3つの理由
理由①|建物より「土地」が高く評価されることも
住宅価格は、建物の新しさだけでは決まりません。
例えば、次の2つの住宅を考えてみましょう。
A|新築戸建て
・駅徒歩18分
・コンパクトな土地
・新しい設備と内装
B|築20年の中古戸建て
・駅徒歩7分
・ゆとりのある土地
・古い設備と内装
必ずしも、新築のAが高いとは限りません。
駅に近く、土地の広いBのほうが高く評価される場合もあります。
※上記は説明用の架空の物件例です。
住宅は、建物だけでなく「その場所に住む価値」も購入するものです。
理由②|中古住宅には希少な立地・敷地条件も
駅前や利便性の高い住宅街では、新しく住宅を建てられる土地が限られることがあります。
そのため中古住宅の中には、今では手に入りにくい広さや立地条件を備えた物件もあります。
築年数が古いからといって、必ずしも資産価値が低いとは限りません。
理由③|平均価格は物件構成によって変わる
9月の中古戸建て平均価格は前月比17.1%上昇しました。
しかし、これは東京都内のすべての中古住宅が1か月で17.1%値上がりしたという意味ではありません。
高価格帯の物件や、土地面積の大きい物件の構成比が変化することで、平均価格も変わる可能性があります。
平均価格の上昇 ≠ すべての物件の値上がり
03|東京と周辺3県で、価格はどれくらい違う?
住宅探しでは、東京都だけでなく、神奈川・千葉・埼玉も視野に入れることで選択肢が広がります。
首都圏の中古戸建て平均価格
2026年9月
東京都|8,067万円
神奈川県|4,439万円
千葉県|3,076万円
埼玉県|2,958万円
出典:東京カンテイ。各都県の物件構成は異なります。
東京都と千葉県の平均価格には、4,991万円の差があります。
もちろん、同じ条件の住宅を比較した価格差ではありません。
それでも、希望する沿線や通勤時間を整理しながら検索エリアを広げることで、予算に合った物件に出会える可能性があります。
家探しのヒント
「東京で買うか、東京を諦めるか」ではなく、「家族の暮らしに合うエリアはどこか」という視点で考えてみましょう。
04|新築と中古、結局どちらを選ぶべき?
新築住宅と中古住宅には、それぞれ異なる魅力があります。
新築戸建てのメリット
✓ 設備や内装が新しい
✓ 初期の大規模修繕を抑えやすい
✓ 近年の省エネ・住宅性能基準に対応しやすい
✓ 新築住宅向けの法定保証制度がある
中古戸建てのメリット
✓ 既存の住宅街から選べる
✓ 土地や間取りの選択肢が広がる
✓ 実際の建物を確認できる
✓ リフォームで好みの空間をつくれる場合がある
ただし、購入価格だけで判断するのは危険です。
例えば、5,500万円の中古戸建ての場合
物件価格:5,500万円
リフォーム費用:500万円
合計:6,000万円
※さらに購入諸費用などが必要です。金額は説明用の仮定です。
この場合、6,200万円の新築住宅との価格差は、単純な物件価格の差ほど大きくありません。
「安く買える家」と
「安く暮らせる家」は違う。
購入後の修繕費、住宅性能、固定資産税、保険なども含め、総合的に比較しましょう。
05|中古戸建て購入前の5つのチェック
□ ① 建物の劣化・修繕履歴
屋根、外壁、雨漏り、給排水設備など。必要に応じてホームインスペクションを検討。
□ ② 耐震性能
建築時期、耐震診断、改修履歴を確認。
□ ③ 土地・道路・法規制
境界、接道、建ぺい率、容積率、再建築条件などを確認。
□ ④ 周辺環境・災害リスク
駅距離、通学路、買い物環境、ハザードマップを確認。
□ ⑤ 将来の暮らしやすさ
家族構成、老後の生活、維持管理、売却の可能性も考える。
見た目がきれいな住宅でも、建物内部や法的条件に注意が必要な場合があります。
気になる物件があれば、契約前に専門家への相談を検討しましょう。
06|2026年秋、賢く住宅を探すために
住宅価格のニュースを見ると、「今が買い時なのか」「もう少し待ったほうがいいのか」と迷う方も多いでしょう。
しかし、平均価格の変動だけで購入時期を決めることはできません。
STEP 1|無理のない予算を決める
月々の住宅ローンだけでなく、維持費も含めて考える。
STEP 2|希望条件に順位をつける
立地・価格・広さ・通勤・学校などの優先順位を明確に。
STEP 3|同じエリアで新築と中古を比較する
都県の平均価格ではなく、候補物件の条件を比べる。
STEP 4|10年後の負担まで考える
リフォーム費用、メンテナンス、将来の暮らしも視野に入れる。
今の生活だけでなく、これからの暮らしを考えることが、後悔しにくい家選びにつながります。
FINAL THOUGHT
家の価値は、
価格だけでは決まらない。
朝の通勤が少し楽になること。
子どもが安心して遊べる場所があること。
家族みんなが、ゆったり食卓を囲めること。
そして、将来も無理なく暮らせること。
そんな日々の積み重ねこそ、マイホームの本当の価値なのかもしれません。
新築か中古か。
その前に、「どんな暮らしをしたいか」から考えてみませんか。
YOUR HOME, YOUR FUTURE
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参考資料・データ出典
東京カンテイ
2026年10月8日公表
2026年9月 首都圏新築・中古一戸建て平均価格動向
本記事の掲載価格は調査対象物件の平均価格であり、個別物件の成約価格や適正価格を示すものではありません。新築と中古では集計対象の条件が異なるため、単純比較には注意が必要です。
記事作成:2026年11月6日
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