2026年 最新住宅データ

家の価格だけ見ていませんか?
30年以上住んだ戸建ての修繕費は平均554万円

住宅ローンだけでは見えない、
「家を買ったあとにかかるお金」を考えてみます。

4,000万円の家。

住宅ローンを計算して、
頭金も準備して、
毎月の返済額も確認した。

「これなら、買えそう。」

家を探していると、どうしても目が向くのは 「いくらで買えるか」 ではないでしょうか。

もちろん、それはとても大切です。

でも、家は買った瞬間に終わる買い物ではありません。

10年。
20年。
30年。

暮らしている間に、外壁、屋根、給湯器、水回りなど、 住宅も少しずつ年齢を重ねていきます。

家を買う前に考えたいこと
「買ったあと、この家にいくらかかる?」

01|30年以上住んだ人の修繕費は平均554万円

2026年9月にアットホームが公表した 「一戸建て修繕の実態調査2026」。

対象は、 新築一戸建てを購入し、30年以上住んでいる全国1,098人です。

住宅修繕にかかった累計費用
554万円
30年以上居住者の平均

建物構造別では、 木造506.8万円、 鉄筋・鉄骨造666.4万円 という結果でした。

📊 構造別・平均修繕費
木造506.8万円
全体平均554.0万円
鉄筋・鉄骨造666.4万円

※「一戸建て修繕の実態調査2026」をもとに作成

ただし、これは 「30年後に必ず554万円払う」 という意味ではありません。

住宅の構造、面積、設備、環境、修繕内容によって実際の金額は変わります。

大切なのは、

住宅費は
「購入価格+住宅ローン」だけではない

02|554万円が突然必要になるわけではありません

「554万円」と聞くと、大きな金額に感じます。

でも、ある日突然すべて必要になるわけではありません。

10年前後〜
設備や住宅状態のチェック
15〜20年前後〜
外壁・給湯器などの修繕が見られる時期
20年以上〜
屋根・トイレ・水回りなども修繕対象に
30年以上
複数回修繕している設備も

こうした小さな修理や大きな工事が長期間にわたって積み重なった数字が、 「累計修繕費」です。

03|どこに一番お金がかかる?

今回の調査で、最も修繕経験者が多かったのは 「外壁」でした。

🏠
戸建ての主な修繕ポイント
外壁
177.6万円
屋根
124.4万円
キッチン
98.9万円
お風呂
98.2万円
給湯器
46.5万円
トイレ
37.1万円

※各部位を修繕した回答者の累計平均

外壁を修繕した経験がある人は 69.1%。

最初に修繕したときの築年数は平均 17.6年でした。

屋根は平均20.1年、トイレは21.2年、 キッチンは23.0年、お風呂は23.4年でした。

もちろん、これは 「17.6年で必ず外壁を直す」 という意味ではありません。

建材、気候、施工方法、メンテナンス状況によって大きく異なります。

04|実は9割以上が修繕費を積み立てていない

90%超
修繕費を積み立てていない
78.1%
現在の修繕費を「高い」と感じる

さらに、修繕費を積み立てていない人が、 実際にどこから費用を出した、または出す予定なのかを見ると、 最も多かったのは

日常の生活費の中から捻出
45.9%

住宅ローンは毎月支払うので存在を忘れません。

でも修繕費は毎月請求されるわけではありません。

だからこそ、 「何も起きていない時期」に忘れやすいお金 なのです。

05|毎月少しずつ準備するとどうなる?

ここからは、実際の必要額ではなく 単純な積立シミュレーションとして考えてみます。

毎月 10年 20年 30年
5,000円 60万円 120万円 180万円
10,000円 120万円 240万円 360万円
15,000円 180万円 360万円 540万円
20,000円 240万円 480万円 720万円

※利息・運用益を考慮しない単純計算です。実際に必要になる修繕費を示すものではありません。

仮に554万円を30年間で均等に準備すると、 単純計算では月約 1.54万円 になります。

もちろん、 「毎月1.54万円貯めれば正解」 という意味ではありません。

大切なのは金額そのものではなく、

住宅ローンとは別に、
「将来、家にもお金が必要になる」
と考えておくことです。

06|「買える家」と「無理なく住み続けられる家」

🏡 家を買ったあとに考える主なお金

✓ 住宅ローン

✓ 固定資産税

✓ 火災・地震保険

✓ 家具・家電

✓ 設備交換

✓ 外壁・屋根などの修繕

銀行から5,000万円借りられるから、 5,000万円の住宅を買う。

もちろん、それも一つの考え方です。

でも、本当に大切なのは

「いくら借りられるか」ではなく
「無理なく住み続けられるか」

なのかもしれません。

07|家を見るときに確認してみたいこと

☑ 外壁・屋根はどんな素材?

☑ 将来的なメンテナンスはしやすい?

☑ 給湯器や水回り設備の種類は?

☑ 中古住宅なら過去の修繕履歴は?

☑ 将来の修繕費を含めても家計に余裕がある?

新しいキッチンや広いリビングを見ると、 どうしても今の暮らしを想像します。

でも、少しだけ 10年後、20年後 の家も想像してみてください。

08|「購入後のお金」まで聞いていい

今回の調査では、住宅購入時に 修繕について不動産会社から説明を受けていなかった人は81.7% でした。

また、説明を受けたかった内容として、 「補助金制度」や 「修繕費用の目安・相場」が上位になっています。

不動産会社に、

「この家は将来どんなメンテナンスが必要ですか?」

「購入したあと、どんな費用を想定しておけばいいですか?」

と聞くのは、決して細かすぎる質問ではありません。

むしろ、 長く暮らすためには大切な質問 だと思います。

最後に

怖いのは修繕費ではなく、
「知らないまま家を買うこと」

平均554万円という数字だけを見ると、 「戸建てってそんなにお金がかかるの?」 と不安になるかもしれません。

でも、一軒一軒、家の状態は違います。

大切なのは、 購入価格だけを見るのではなく、 住み始めたあとの暮らしまで想像して家を選ぶこと。

駅から何分か。

何LDKか。

価格はいくらか。

それと同じくらい、

「この家で10年後、20年後、30年後も
無理なく暮らせるだろうか?」

そんな視点も、 これからの家探しには大切なのではないでしょうか。

家を買うということは、 単に建物を買うことではありません。

これから先の暮らしを選ぶこと。

だからこそ私たちは、 「今買える家」だけではなく、 「その先も安心して暮らせる家」 を一緒に考えていきたいと思っています。

参考データ:
アットホーム株式会社
「一戸建て修繕の実態調査2026」
調査対象:全国で新築一戸建てを購入し30年以上住んでいる1,098名
調査期間:2026年7月10日~7月11日
公表日:2026年9月15日

※掲載している修繕費・修繕時期は調査結果に基づく平均値・目安です。実際の費用・時期は住宅の構造、状態、立地、設備などにより異なります。