今回は、私が少しずつ進めている「宝飾品(リング)のリメイクプロジェクト」について、お話しさせてください。
母が自らの手で拾い上げたコン沢翡翠(海石)を贅沢に18金(K18)の金具を使って、現代のライフスタイルに馴染むモダンなリングに仕立て直したのがこちらです。
角型の美しい青みが、上品な18金と合わさることで、クラシカルでありながらも洗練された現代風のジュエリーに生まれ変わりました。指元ですっきりと輝き、日常使いもしやすいミニマルなシルエットです。
このリメイクプロジェクトを進めようと思っていた矢先、言葉を失うほど美しい翡翠のルース(裸石)たちとの、特別な出会いがありました。
この瑞々しく力強い輝きを放つグリーンのルースたち、そして躍動感あふれる見事な「馬」の彫刻。
これらはすべて、かつて地元の石好きの間で非常に有名だった、ある偉大な加工師(職人)の方の作品です。
残念ながらその方はすでに亡くなられており、これらの作品はもう二度と新しく生み出されることのない、いわば「遺品」とも言える幻の逸品です。
いつもは多くのお客さまで賑わう加工工場だったのですが、この写真にある翡翠たちだけは、職人さんにとって「特に格別で特別な石」だったため、奥様がご自宅の奥で大切に大切に保管されていたものでした。
私の母とその奥様が長年とても仲が良く、その深い信頼関係があったからこそ、ごく最近になってご自宅で特別に私どもの元へ譲ってくださったのです。
特に、上部にある「馬」の彫刻には、翡翠の伝統の中でも特別な意味が込められています。
古くから『持ち主が眠っている夜の間にも、代わりに仕事に出かけて、たくさんの豊かさや運を稼いできてくれる』という、非常に縁起の良い言い伝えがあるモチーフです。
実は以前、これと同じ職人さんが手がけた馬の彫刻をひとつだけピアパークで販売したことがあるのですが、それを購入された自営業のオーナー様から、『お迎えしてから驚くほど事業が拡大し、順調にお仕事が回るようになった』という、本当に嬉しいご報告をいただいておりました。
翡翠は「古いデザインの宝飾品」というイメージを持たれがちですが、石そのものが持つ瑞々しい美しさは、現代の地金と合わせることで劇的にその魅力を開花させます。
また翡翠をジュエリーの「ルース(裸石)」として仕立てるには、ただ色が美しいだけでなく、内部にひび割れがなく、硬度や透明感といった『石質』が極めて優れた部分でなければいけないという厳しい条件があります。
今回譲っていただいたものは、まさにその厳しい条件をクリアしたトップクオリティの原石から、職人さんがこだわり抜いて切り出した結晶そのものなのです。
現在手元にあるこちらのヴィンテージの翡翠リングたちや、新しく譲り受けた伝説のルースたちも、このコン沢翡翠リングのように、「今、私たちが毎日身につけたくなるK18ジュエリー」へと、職人の手を借りて順次リメイクを進めていきたいと思っています。
石がたどってきた物語と職人さんの想いを受け継ぎ、一生モノのお守りとして楽しんでいただける方にお届けできれば嬉しいです。
こちらのブログで進捗や出品アナウンスなどをさせていただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願い致します




