人種や身体的能力があるにしても、確実に言えるのは言語化能力が強豪国は高い。







私は欧州にコーチングを見に行った時もあるし、日本にきているヨーロッパのコーチを見たこともあるが、日本のコーチと徹底的に違うのは言語化ができているかできていないかだと感じている。









なぜこの時はこのポジションをとるのか。なぜこの時は体の向きはこうなのか?







こういった細かなところから大きなディテールの部分まで子供でも分かるように説明していた。








なぜその場面ではドリブルは有効ではないのか?








その場面でのチャレンジはリスクと釣り合っているのか?






日本にも素晴らしい指導者はいると思うが、大きなくくりで見れば言語化の能力に違いがあると感じる。








脳みそでサッカーの事象を理解しながらプレーするのと、テクニカルな面のみを教えられるだけでプレーするのでは全く違う。








それはどんなスポーツにも言えて、例えばボクシングであればジャブはこうやって打つ方が良いよ。とかよりも、この場面では相手のカウンターがくる恐れがあるからジャブで一回後退させた方が良い。などの言語化が重要なのは言うまでもないのだ。








なぜなら気づかないでそのまま終わる可能性が高いからだ。







ではなぜ私がこんなことを言うかと言うと、ユーロの準決勝でイングランドがオランダを打ち破ったゴールのシーンがあったが、日本の解説では「ワトキンズ逆サイドにもってけるんですよね。これ」という解説に対し、イタリアのキエッリーニは母国の解説でこう伝えている。



「ワトキンスの動きは正しいが、コーナーポストに向かっていて、危険な瞬間ではなかった。ディフェンダーがやってはいけないことはボールにアタックしようとすることだ。ファーポストを閉めればGKは簡単にセーブできるわけだからね。しかし、その代わりに股の間にパスを通せば…。アタッカーは素晴らしいゴールと見ているし、実際に素晴らしいゴールなのだが、簡単に避けられたものだ。素晴らしいディフェンダーであるデ・ブライが気の毒だが、試合の勝ち負けはこういった細部の問題でもある」



つまり、ファーポスト側に股を開かずにブロックしてキーパーにニアを守らせれば良いと伝えている。









どうだろうか?



それでも言語化は必要ないだろうか?私はそうは思わない。





技術はなぜそのようにするのか?と言った部分は必ず必要だと感じる。



みなさんはどう思うだろうか?