これからのサッカーの話だが、やはり守備力という概念が本当に重要になってくる。








今回のユーロもコパアメリカもそうだが、私が以前から言っているように、サッカーで勝つためには圧倒的な攻撃力ではない。









守備力だ。







コパアメリカで調子の良いアルゼンチンやユーロのスペインもそうだが、とにかく固いブロックを要所要所で作れる。







これはスイスやコロンビアもそのように感じる。





つまり、日本代表が本質的に勝つためにはまず強固なブロックを作る事ができるか?という点が一つ。







あとはボールポゼッション、所謂プレス回避ができるか?と言った点にある。






強固なブロックについては日本は及第点だと言えるだろう。








しかし、ボールポゼッションに関してはやはり幼少期に学んでいないため、どうしても早く早くボールを前におくってしまう。







そうではなくて、陣形を整えながらゴール前まで運び、最終局面では4人がボックス内に入る形で攻撃をするのだ。







そうする事(陣形が整っている。)で相手にボールを奪われたあとにプレスを最小限の労力で成功させる事ができる。









問題はまだある。







そうやって遅攻を使う場合、攻撃のパターンは4つくらいに絞られる。



1.ウイングがカットインしてクロスをファーサイドにあげる


2.インサイドハーフがポケットをとり、その選手からの折り返しまたはニアハイのシュート


3.クロスからのヘディング



4.インサイドハーフがポケットをとる動きに合わせたウイングのカットインシュート





こんなもんである。





少ないと感じるだろうか?







ミドルシュートはどうしたんだ!?ミドルもあるだろう!!







いや、ミドルシュートは相手陣形やマークをボールに集中させるためやディフレクションを狙ってコーナーをとるのには有効だが、ポゼッション時にはなかなか入らないのだ。






ミドルが入るのは意外とカウンターの際が多い。相手のブロックも作れておらず、バイタルがぽっかり空いている場合にのみ有効なのだ。









なので、ミドルの練習の際はボールを奪ったあとを想定した方がより実践的だろう。








そして得点パターンの2つはヘディングなのである。








こういった事からも、日本人はヘディングの技術が低い選手が多く、そもそもポゼッションに不向きと言えるだろう。







スペインはヘディングシュートが得意なのだから、今大会もヘディングで決めている。







それはポゼッションがなんたるものかを理解しているからだ。








そして、ミドルシュートや相手のヘディングのクリアからコーナーをとって、セットプレーで得点を狙うのだ。








みなさんのポゼッションのイメージとだいぶ違うだろうか?







だが、実際はそうなのだ。







バスケットボールに3ポイントを封じるディフェンスが開発されたように、サッカーもドリブルを封じるディフェンスが開発されてしまい、思うようにドリブル突破でのゴールは見られない。








もう5年前にはほぼ難しくなっていて、メッシのいたバルサが徐々に勝てなくなっていったのはこのためだった。







つまり、日本は育成の段階で世界と逆行している。







もちろん、オプションとしてウイングのドリブルというのはある。

だがそれは本質的なポゼッション時の有効な手段ではなく、今あげた4つにセットプレーを合わせた5つが本質的な攻撃なのだ。








ポゼッションはそもそも得点をとるのが難しく、ヘディングがあまり得意ではないとわかれば何も怖くないのだ。






そして日本のボール保持の練習はショートカウンター的なボール保持になる事が多く、コーチも何故かそれを指摘しない。








となると、日本は何を学ばなければいけないのか?








1.プレスの規則性、奪えるプレスの仕方

これはまずはボールを奪うために実現可能なプレス方法を小学生年代から教わるべき。




2.ワンタッチパス

プレス回避はドリブルではない。ワンタッチでパスをする技術が先。そしてそれによって相手が動いたらドリブルをしてボールを運ぶが正解。




3.ヘディングシュート(セットプレー含む)

ポゼッション時に得点を決めるため、ワールドカップのような固い相手にポゼッションで得点をわるためにはどうするのか?

それはヘディングである。







どうだろうか?




是非ユーロ2024を見て確認してほしい。私の言っている事が必ず分かるはずだ。