スポーツをやっていると、予測がどれだけ重要かがわかる。
下記は息子が4年生の時の会話である。
息子に「パスコースが空いてなくてパスが出せない場合はどうするのが正解?」
私「パスコースをとにかく作ってもらうように話するしかないよ。じゃないと結局バックパスかロングフィードか個人的なドリブルでの打開になってしまうからね。それだと予測が効かなくなって即興になっちゃうからあまり良くはないと思う。」
息子「予測?」
私「パスコースをチームの全員が作ると、相手はびったりついてくるのかディレイしてくるのかが分かるでしょ?ビッタリついてくるって予測をたてられるならワンタッチやツータッチのプレーが有効だって決め打ちできるじゃん。もちろんついてこなくなったらプレーキャンセルして運べるところ運べば良いけど。あと、FWが降りてきたらその裏はあく可能性がある。そこに入っていける予測もたてられるよね?スポーツはその予測から始まるから、まずはパスコースを全員で作らないといけない。ボールに近すぎる味方がいるならそれも指摘しないとガチャガチャになって予測のトレーニングにならないんだよ。」
例えばテニスの話だが、実は自分の打った球のコースや球種(スライスかスピン等)によって相手の打つコースは限定される。
優れたプレーヤーは特にこの予測の能力に優れていて、あのフェデラーなんかはほとんどポジション通りの場所に相手は返球している。
もちろん、あのフェデラーでさえ予測は外れる場合もあるのだがそれは相手も承知の上でリスクのある選択を責められているのだ。
例えばこのマンチェスターシティのお馴染みのシーンだが
手前のベルナルドシウバがボールの保持者だ。
この時点でカイルウォーカーはオーバーラップすると決めている。
恐らくハーランドはファー側へのクロスに合わせるイメージをもっている。
フォーデンはミドルのコースを確認したらパスがきたらミドルを打つ事を決めている。
そしてデブライネはベルナルドシルバのカットインのコースを開ける事を考えている。
そして
ベルナルドシウバに注目してほしい。
単純なパスアンドゴーなのだが、恐らくフォーデンがミドルを打つ事を予測してポケットではなくミドルのこぼれを狙いに走るのだ。
フォーデンにパスを出した瞬間に相手の矢印は確実に内向きになる。
その背後の間を抜けれる事をあらかじめ分かっているかのようなコース取りだ。
これであれば例えばフォーデンがミドルを打たなかったとしてもフリーでボールを受けれるし、ミドルを打ってもこぼれ球を詰める事が可能だ。
味方の選手がどういった選手でどういったプレーが好きなのか。
自分だけの得意なプレーではなく、味方はどういったプレー選択をするのが多いのかを常に見る。
ディフェンスでもこういった予測が大事なのは言うまでもない。
認知よりも先に予測がくるのだ。
全ては予測から始まる。