日本の少年サッカーでの競争とはなんだろうか?
ベンチメンバーからスタメンになる事だろうか?
BチームからAチームになる事だろうか?
例えば日本の子供でベンチメンバーの子供は、少ない出場機会でスタメンを奪い取らなければならない。
それは競争といえるのだろうか?
私は少し違うと感じる。
そもそも、日本の場合移籍が各家庭の独断で行われる。
すごい上手い子がJ下部にスカウトされて移籍するというのは稀で、大概は家庭の事情や監督の指導への疑問だ。
問題なのはやはり自分のレベルとあっていない場所にずっといる事だ。
前のブログでも話したが、日本の少年団は大勢のちょっと上手い子供の中にスーパースターが1人混じってしまっている。
強豪国ではそういった逸材はすぐにステップアップして移籍する。
その方が本人にとっても競争を感じれるからだ。
現バルセロナの監督シャビが幼少期にバルセロナの競争力を語っていた。
「一緒にやっていた仲間が急にいなくなるんだ。」
「そのかわりに新しい子も入ってくる。みんなここに残るのに必死だった。」
子供の頃からそのクラブに残れるかどうか?
このような競争をしている。
移籍を地域ぐるみで循環させるのだ。
例えばそのチームで中々力が発揮できない場合、もちろんそのクラブには残れない。
しかし、その子が今は力を発揮できていない場合も多々あるし、その子供が自分の限界点に届くか届かないかギリギリのところにいる事が1番伸びるのだ。
あまりにも実力がかけ離れている場合、やはり成長は鈍化してしまう。
よく弱小少年団からもすごい子を育てたと耳にする。
知り合いでも弱小少年団をやっているコーチは20人はいる。
それぞれ違うチームだが、10年以上やっている少年団だと必ず2、3人関東大学レベルがいたりするのだ。これは全然稀ではない。
いない場合は余程育成力がないのか、運が悪いのだろう。
問題なのは、そういった子を幼少期に移籍させてもっと競争力のある環境に行かせられない事だ。
日本の少年団は移籍が少なすぎる。
その移籍でも、だいたいは親の人間関係などの理由だったりする。
サッカー協会が問題なのは、それを知ってか知らずか放置している事だ。
ベンチでずっと座っている子がいるにも関わらず、そういった環境を整えない事だ。
これではサッカーを好きな子は増えないだろう。
弱小少年団からプロになりました。なんかは本人の努力以外なにものでもないのだ。
なぜならその後にその少年団でプロは出ていないからだ。育成力や競争力が全く違うのだ。
申し訳ないがそれは育成力とは言わないのだ。
本来はその全てをプロの下部組織から出さなくてはいけない。
育成の最高峰がプロの下部組織でなければいけないのだ。
個人のポテンシャルではなく、育成の良し悪しに左右されなければいけない。