何も努力をするなというわけではない。
みなさんの仕事先にも、無駄に残業している人はいないだろうか?
それを見て上司は「〜は頑張ってるな。」と安心するのだ。
質より量。それが日本の評価なのだ。
日本の小学生は週に6回や7回サッカーをして、さらに父親との自主練、朝練をやっている子供も多い。
まさに受験戦争の子供のようだ。
努力という名の呪縛のもと、気づいたら大人になっているのが日本なのだ。
では本当にそれでW杯は優勝できるのか?
残念ながら練習量で優勝できるのであれば今頃しているだろう。
つまり、それは間違いだという事だ。
だが、親が自主練をしない子供を見て不安になってしまうのが日本なのだ。
それはなぜかって?
それは日本は子供が親の物だからだ。
親が絶対。親が子供をコントロールしているのだ。
だから子供は決断力がないのだ。
サッカーは決断力の連続だ。ヨーロッパの子供と日本の子供のもっとも違うものにスローインの早さがあげられる。
スローインというのは仲間のサポートや積極的な呼び込み、瞬時にマークを外す。相手の裏をとるなどの駆け引きを一瞬で行わなければすぐ囲まれてしまうのだ。
囲まれた後もすぐに決断して動きなおさなければ、ぐちゃぐちゃと団子状態になる。
ヨーロッパの子供達のスローインは早い。とにかく早いのだ。
話を戻そう。
長時間反復練習するとどうなるか?
実は面白い記事がある。
https://ishii-juku.jp/blog/whenitcounts/
メンタルトレーニングの専門家が、反復トレーニングをする事で本番力が弱くなると言っている。
ここにきて私が重要視しているのは、もうひとつの「本番に強くなる練習方法」です。
それは簡単に言えば反復練習をできるだけ減らすことです。
これはちょっと意外に聞こえるかもしれませんし、メンタルコーチの専門分野ではないと思われるかもしれません。
しかし、今では私はこのような練習方法の見直しこそが、真の実力を高め、それを本番で発揮し、長い意味で成長成功するためにとても重要な要素だと考えています。
と述べている。
実に面白い記事だ。
日本人の大好きな父親との反復練習が、実は本番力を減らしてしまっているのだ。
しかしソンフンミンも父親との特訓の成果ではないか!!
確かにそうなのだ。
だが、恐らく単純な反復ではないのだろう。
さらに筆者は別の記事で、トップアスリートの反復について述べている。
成功したアスリートや音楽家が、反復練習の大切さを訴えることはよくあることです。
しかし、私の考えでは、トップに上り詰めたひとは、反復練習の中でしっかりと意味や課題を見つけて、他の人とは頭の中では違うようにやっていたのだと思います。
テニスでも、バレエでも、受験勉強でも、音楽でも、これまでみんな反復練習してきましたが、力の差が出るのは、そういったところの違いなのでしょう。
つまりトップの人たちは、反復練習するにも、頭の中では単なる繰り返し練習ではなかったのだと思います。
強靭な集中力、モチベーション、好奇心、チャレンジ精神、分析力などがなければ、毎日の反復練習の中に意味を見つけて、やり続けることは難しいです。
私も同感だ。
世間一般、父親との反復はどうしても受け身になってしまう。
それはどんなにポジティブに声をかけてもだ。
どうしてもそうなる確率の方が高いのだ。
もちろん、父親や母親のスパルタから育てあげられたアスリートはいる。
しかし、実はアスリートの数からすれば少ない数なのも事実なのだ。
つまり、少ない事例を取り上げてだから親子特訓は良いのだ!!などと短絡的には言えない。
この動画でも、やはりスパルタや親の過度な干渉は少数派なのだ。
だからと言って親の干渉がダメだという事ではない。大事なのは0から100かで考えないことだ。
やりたければやれば良いのだ。
人間なんて自分勝手な生き物なのだ。
親が子供と自主練をしたければすれば良いのだ。
むしろそれを無くすのは不可能に近いだろう。
なぜなら親が楽しいからだ。
子供の成長に自分が関与している。
これは脳内麻薬なのだ。
だが少しだけ冷静になって、子供が自ら考えて練習をできるようにしてほしいと思う。
そうでなければ徹底的に子供を管理して、ソンフンミンの父親のようにドイツでも一緒にトレーニングするくらいでないと厳しいだろう。
これはトップアスリートになるにはの話だ。
別にプロを目指してない子供には関係ない。
そういう子供は親と一緒に反復練習すれば良いのだ。