日本の指導の最優先事項は技術である。
1に技術、2に技術である。
私は人間の資質はそう簡単に変わらないと考えている。
つまり、日本の指導の本質は100年前から変わっていないと感じる。
もちろん、海外に出て勉強されたりして日本に帰ってから強豪国のメソッドを持ち帰る人もいるだろう。
だが、絶対数が少ない為日本全体が技術信奉から外れる事はもうないだろう。
100年前にそれで、今も変わってないのに今後100年で変わる事はないのだ。
50年前の強豪国は今も強いのはその為なのだ。
もし人間の指導力が時代と共に変わるのであれば、強豪国は昔の国と今の国でがらっと変わるはずであり、今なお中堅国は中堅国のままである説明がつかないのである。
テニスの世界トップ30に入ったのは2人しかいない。
錦織圭と西岡良二だ。
この2人も海外で揉まれてから強くなった。IMGアカデミーというアメリカの機関から育成されたのだ。
もちろん、二人とも日本にいた時に才能はあっただろう。
しかし、その2人以外にもたくさんの才能ある選手がいたが、なぜか日本では育たない。
世界に出ると勝てないのだ。
IMGアカデミーのコーチに指導された2人だけがトップ30入りを果たした事は、日本の指導や文化に何か原因があると言わざるを得ないのである。
今現在ラリーガで出場しているのは久保建英選手だけである。
彼もまたスペインで育った事を考えれば、やはりその国のコーチではないと何かが違うのだろう。
なぜ日本は技術が一番先にきてしまうのだろうか。
逆に言うと技術を最優先事項に掲げる指導者がいて、未だトップ10に入れないのだから指導が違うのではと思わないのだろうか?
私は技術を蔑ろにしろと言うつもりは毛頭ない。
だが、やはり日本は技術のみに注力しすぎていてその他のサッカーに大切な要素が抜け落ちてしまっている気がするのだ。
これの1分くらいにあるRCD デポルティーボのU12を見てほしい。
これが12歳以下である。
12歳でもうすでにサッカーを理解しているのだ。
いや、理解しながらサッカーをしなくてはいけないのだ。
これが8歳である。
確実に言えるのは、日本の子供達は技術で劣っていないと言う事。
それよりも、強豪国の指導者はドリブルがーとか止めて蹴るがーとかそこを主体にしないのだ。
それよりも視野の確保や体の向きを口酸っぱく言う。
つまり優先順位が違うのだ。
ただ、今若い年代から強豪国で学んでいる選手は増えている。
彼らが大人になった時に楽しみである。
しかし、それは日本では確実に育たなかった逸材だ。
これをサッカー協会はどう考えているのだろうか?