私は以前からサッカーは戦争に近い。







地域を代表するチームによるケンカに近いと思っている。








だからといってラフプレーオッケーとかそんな簡単な話ではない。









いち最高のエンタメがサッカーというケンカなのだ。









みなさんはなぜ炎上する有名人を調べてしまうか分かるだろうか。










また、有名人同士の喧嘩を見てしまうのは何故だか分かるだろうか。












ようはケンカが見たいのである。











ただ、こと日本のサッカーはそれを嫌う。












例えば浦和サポーターの暴徒化、町田ゼルビアのラフプレー。こういった日本人がフェアじゃないやり方で相手を罵る行為を極端に嫌うのである。











ACLの決勝で、浦和のホームで行われたアルヒラル戦をご存じだろうか。











私は浦和サポーターでもなんでもないが、食い入るように見てしまった。










それこそがサッカーなのだ。










選手の血走った目。子供のサポーターの祈るようなロスタイム。









叫び続けるサポーター。










これこそがフットボールでしかなし得ない最高のエンタメなのだ。











私の知り合いでガンバサポーターがいる。












少し古い記憶だが、浦和レッズとの罵り合いの思い出を楽しそうに話していた。











確か勝ち方的には圧倒したわけではないが、ガンバが勝った試合でレッズのサポーターが文句を言ってきたのだ。











その際、一人のサポーターが(恐らく親)




「勝ちは勝ち〜、負けは負け〜」と言った瞬間…









両軍入り乱れての乱闘に発展したらしい。









それを嬉々として話す彼の姿を20年経っても忘れた事はないのだから、余程楽しそうだったのだろう。










日本は高校サッカーがエンタメとしてはトップに上がってきてしまっていると感じる。









それはそれはフェアプレーの精神、一生懸命諦めない素晴らしさ。









300人もいるほとんど試合に出られない部員の分も背負って、親心的にスポーツを見る事ができるのだ。








私は高校サッカーや高校野球、駅伝を見て何度も涙した事があるが、プロの世界ではそのフェアプレーはありきたりなコンテンツとなってしまうのだ。










レアルマドリーとバルサのエルクラシコも、最近は少し大人しく感じる。








恐らくVARの導入により、感情が爆発するのを抑えてしまっているのだろう。










もちろん、何度も言うが相手を怪我させるとかそういうのは違う。











間違いなく違うのだが、フットボールの本当に面白いエンタメ的な要素は地域をあげたケンカ、もしくは戦争なのである。












我がチームこそが最強で必ずや勝利をもぎ取るのだと言うのが、サッカーという合戦なのだ。










もちろん、戦術は大事である。








山から攻めるのか、川から攻めるのか、弓矢を使うのか、籠城戦にするのか…









そこに相手への憎たらしさが加わって、中々入らなかった得点が入った瞬間、爆発的な喜びに変わるのだと思う。









まあサッカーに限らず、スポーツはヒール役がいないとつまらないものでもあるのだ。