Re:アゲハ 〜第2話 篁 茉希5〜 | 創作小説「アゲハ」シリーズ公開中!

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「アゲハ族」それは現在の闇社会に存在する大きな殺し屋組織。しかし彼らが殺すのは「闇に支配された心」。いじめやパワハラ、悲しみ、怒り、絶望して命を絶ってしまう…そんな人々を助けるため、「闇に支配された心」を浄化する。
※趣味で書いてます。※誤字脱字多いです。



……ギギギギギ……ッ!

暗くなっている星条大学内で、刃物を引きずる音が響く
刀の刃が剥き出しの状態で、何者かが引きずっていたのだ
その人物は黒いフードを深く被り、黒いマスク、黒いズボンからブーツまで、全身が黒尽くめで、只者ではない雰囲気を漂わせて、静かな殺気を放っていた

ー謎の殺し屋
 通称 “No.0(ナンバーゼロ)”(?)ー

No.0「…」

No.0は大学内のエレベーターを使わずに、階段で上の階まで上がる。その先は、澪と茉希がいる研究室だ

澪「…このっ!」

パソコンが逆に罠にハマり、澪は自力で制御しようとする
だが同時にパソコンがパンッ!と爆発音がし、プシュゥゥウ…!と煙が出て来て、画面が真っ黒になった

澪「くっ…やられた…!」

茉希「ありゃま」

澪はパソコンの前で頭を抱える
まさか罠が仕掛けられていたとは、思ってもいなかったのだ

茉希「澪、大丈夫?」

澪「…ここまでやるってことは、相当知られたくない内容だった訳ね」

大学用のパソコンであるものの、他のパソコンは罠にやられてないみたいだ
せっかく森 海が持っていたデータが何かわかるはずだったのに、急なタイミングでショート
誰かに見られたくないものだったか、あるいは意図的に誰かが消したのか…
どちらにしても、データを知る事は出来なかった

茉希「相当…まずいものだったみたいだね」

澪「ここまでやるってことはそうね。…ってまずいわ」

澪はあることを思い出し、ハッとする

茉希「え?どした?」

澪「うちの大学、パソコン等で問題が発生した際は、セキュリティが発動するのよね。セキュリティ会社の方に連絡が行って、専門の警備員が来る…!」

茉希「それって…A○SOKみたいな?」

澪「えぇ。あっちから電話が来て、電話で状況報告が出来ればだけど…」

星条大学では、パソコン使用で問題が発生した場合、セキュリティ会社でも問題を感知し、即座に電話が来るらしい
電話で状況を説明すれば、すぐにセキュリティ会社が来て、対応をしてくれるそうだが、いつも来るハズの電話がすぐ来ない

茉希「…確か、警備会社って24時間対応だよね?」

澪「えぇ、深夜でも来るはずよ?」

茉希「じゃあなんで来ない?」

澪「固定電話に来るはずだけど…ん?」

固定電話の方を見てみる澪
だが、小さく「圏外」と書かれていた

澪「え?まさか…!」

澪は自分のスマホを確認すると、「圏外」と出ていた
先程まで娘と連絡を取っていたのに、これはおかしい
茉希も同様に、「圏外」の文字が浮かんでいた

茉希「…!これ、只事じゃないよね?」

澪「まさかさっきの爆発で…?いやそれはあり得ない!」

先程のパソコンの爆発で、回線が切れるなんて話は聞いたことがない
元々の電波を発生する機械自体がやられたなら説明がつくが、それでも「圏外」はあり得ない

茉希「ねぇ…こっから出た方が良いと思う」

澪「そうね、嫌な予感がする」

2人は「ここにいてはまずい」と意見が一致し、すぐに研究室を飛び出す
だがそれが行けなかった

ブゥンッ!

澪「!…きゃあ!」

研究室を出た澪の横から、何か光る細長い棒が振り落とされた
それは、鋭い刀だった
No.0が、現れたのだ

茉希「澪!」

幸い振り下ろされた刀は、澪に当たらなかったが、澪は驚いて転んでしまう
その隙にNo.0はまた、刀を振り上げる

茉希「このっ!」

ブンッ!と茉希は壊れたパソコンを両手を使って投げつける
パソコン自体は使えないが、重さはある
そのパソコンは、No.0の頭に直撃した

No.0「…!」

頭に当たった衝撃で脳震盪を起こし、刀を振り上げるのを止める
茉希は澪を瞬時に立たせて、すぐに逃げ出す

No.0「…!」

無理矢理目線を戻したNo.0は、茉希と澪を追いかける
2人はすぐ近くの階段を降りて、大学からの脱出を目指す

茉希「ねぇ!あいつ何⁉︎あんた狙われる理由なんてあった⁉︎」

澪「知らないわよ!…警察に協力して、心理を利用して、犯人の心を見抜いた事はよくあるけど!」

茉希「じゃあその逆恨みかもね!」

と、逃げながら話していたその時だった

ーーガッ!

茉希「あいダッ!」

と、茉希が突然転んでしまった
それも顔面からだ

澪「姉さん⁉︎」

すぐ茉希に駆け寄るが、茉希は顔を押さえながら立ち上がる

茉希「ってて…!」

澪「ほら、早く立って…きゃあ!」

それと同時にNo.0が追いついて来た
刀を振り上げるが、2人はまた避ける
茉希は立ち上がり、昔の美幸としての警戒アラートが鳴り響く

突然の敵の殺気、踏み込みの踏み圧、刀を抜く微かな金属音…全てが鮮明に「理解」出来た

茉希(左上から一閃!姿勢を低くして右に回り込み、そのまま顔面に掌底…っ!)

頭の中で完璧な反撃シミュレーションを描き、茉希は瞬時に踏み込もうとする

…が

茉希「ひゃっ⁉︎」

澪「姉さん⁉︎」

自分の足の運動神経が全く追いついていない
思った以上に足が上がらず、自分の靴底につまずいて、また派手にすっ転び、雪崩れ込んでしまう

茉希(嘘でしょ…っ⁉︎頭では完璧に動けているのに、身体が全然動かない…!私、今世だと超運動音痴だったんだ!!)