Re:アゲハ 〜第1話 仙石 美幸6〜 | 創作小説「アゲハ」シリーズ公開中!

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「アゲハ族」それは現在の闇社会に存在する大きな殺し屋組織。しかし彼らが殺すのは「闇に支配された心」。いじめやパワハラ、悲しみ、怒り、絶望して命を絶ってしまう…そんな人々を助けるため、「闇に支配された心」を浄化する。
※趣味で書いてます。※誤字脱字多いです。



堺の港で木箱に誘拐した子供達を詰め込もうとする誘拐グループの前に、美幸が現れる

美幸「ナイトクルージングかしら?楽しそうね。……でも子供達をこんな夜中に連れていく必要ないでしょ?私がお家まで送って行ってあげるわ」

「…やれ」

命令で誘拐グループの部下達が、美幸に銃を向ける
だがその瞬間、美幸は夜にも関わらずサングラスをし、何かを投げつける
それは、閃光弾だった

ピカァァアッ!

「ぐぅぅ!」
「ま、眩しっ…!」
「眼が…!眼がぁあっ!」

美幸「あ~らよっと!」

光が収まると、すぐ攻撃を仕掛けてきた
部下に膝蹴りを入れ、顎を狙う
乗り掛かって、気絶させ、離れると同時に、部下の銃を抜く
すぐに近くの部下達を狙い、連射する

ズガンッ!ズガンッ!ズガンッ!

「ぐわっ!」「ぎゃあ!」

部下達は手も足も出ず、美幸にコテンパンにされる
これだけ攻撃をしているが、子供達に当てない様に正確に打っている

「くそっ!このアマぁっ!」

美幸「よっと!」

美幸は奪い取った銃を使い、手下達が向けた銃を落とす
カチッ!カチッ!と引き金を引いても弾が出てこない
弾切れを確認すると、銃を投げつける

そんな美幸を船から狙おうとする部下達
狙いはもちろん、美幸の頭だ

だがその時だった

ズガンッ!

「がっ…!?」

眉間に弾丸が貫いた
その衝撃に耐えられず、海へと落下した

美幸「お?あれ?狙われるかと思っていたけど…」

澪「ちょっと姉さん!」

そこに澪の声がした
振り返って見ると、澪や待機していたアゲハ族が集まって来た
もう、誘拐犯グループは全滅だ

美幸「あ!澪!ここに来るなって言ったじゃん!」

澪「もう!姉さん!1人で突っ走らないでって言ったでしょ!?相手は武器も持ってたし、下手したら子供に何するか分からなかったのよ!?」

美幸「だって早くしないと子供達連れてかれそうだったし、危機一髪だったじゃん」

澪「危機一髪なのは姉さんの方!さっき船の男に狙われていたでしょ!?」

美幸「でも守ってくれたんでしょ?ありがとう」

澪「だからそうじゃ…」

美幸「はいはい、分かった分かった。帰ったらお説教聞くから」

「くそっ!放せ…!」
「大人しくしてろ!」
「大丈夫?皆…」
「うわぁぁん!怖かったよぉ~っ…!」
「よしよし、怪我はない?」

アゲハ族のメンバーは、誘拐グループの連中を捕縛、子供達を無事に解放する
美幸は子供の拘束を解きにかかる

「…プハッ」

美幸「大丈夫?君、名前言える?」

「…な、なぐも……きょう、すけ…」

美幸「そっか、きょうすけくんね。よく頑張った!お父さんとお母さんのところに、帰れるよ!」

「ほ、ほんとう…?ありがとう…っ」

澪「…念のため、後で遺体が浮いてこないか確認してね?また何を仕掛けてくるか分からないから…」

「はい!」

船から美幸を狙った部下は海に落ちた
またどこかから浮かんでくるかもしれないため、油断出来ない
周りを見張るが、他の敵はいない様子だ
安全のために、保護した子供達は港から離れさせる

美幸「よしっ、後はこの子達を警察に引き渡そうか!警察署まで連れていく?」

澪「いや、流石に子供達怯えてるから、ここで警察を呼んで…」

そう言い、澪が携帯を持ったその時
澪の胸に、光る赤い点が現れた
レーザーポイントだった

美幸「…え…?」

どこから出て来たのか、美幸は周りを見るが、それどころじゃない
美幸は澪の前に飛び込む

…パァンッ!

「…⁉︎何の音だ⁉︎」
「銃声…ですか⁉︎」
「一体どこから…ん?」

アゲハ族全員慌て出す
だがすぐに、全員が凍り付くような、そんなヤバい展開が目の前に広がっていた

…ポタッ…!ポタポタッ…!

澪「………え?ね、姉さん…?」

美幸「っ…!み、澪…」

いきなり飛びかかって来たので、何事かと怒号をあげようと思った
だが今の銃声と、液体が流れる音で、それは消えた

澪を狙って放たれた弾丸は、美幸の背中に貫通したのだから…

美幸「ゲホッ…!」

澪「ね、姉さん…⁉︎姉さん!」

「み、美幸さん⁉︎」
「なっ!ち、血が…!」
「敵だ!まだいるぞ!」

美幸が撃たれ、アゲハ族は囲むように厳戒態勢に入る
敵の様子はない
美幸は、守った澪の身体をなぞる様にゆっくりと落ちていく…

澪「姉さん!しっかりして!姉さん!」

美幸「はぁ…!はぁ…!これは、参ったな…!防弾チョッキ、着てれば良かった…っ!」

背中に貫通した弾丸は、胸にまで届いていた
丁度、心臓の辺りだ

「誰か救急車を!」
「美幸さん!傷口を…!」

美幸「い、いい…!心臓を、やられた…!どのみち、助からない…ゲホッ…!」

澪「姉さん、どうして…っ」

落ちた美幸の目線に合わせる様に、澪は膝をつく
美幸を優しく抱き、声をかけると、荒い呼吸と同時に美幸は喋り出す

美幸「……狙われていたから、だから、助けた…」

澪「え……?」

美幸「澪……覚えてる…?」

美幸は澪の顔に手を伸ばし、顔を向かせる
その眼には涙が溜まっていた、顔色も良くない

美幸「…子供、産まれたら…私の名前、つけないで…ね………」

澪「は、はぁ…⁉︎今言う事じゃないでしょそれ…!」

美幸「……澪が、悲しむからさ…。お姉ちゃんの、お願い…きい…………て…………………」

…次の瞬間、美幸の全身から力が抜けた
身体の体温が急激に下がっていく
呼吸も聞こえなくなると、澪は美幸の身体を大きく揺さぶった

澪「…姉さん?姉さん⁉︎姉さん!止めて⁉︎冗談よね⁉︎姉さんが死ぬわけないよね⁉︎ねぇ!嘘だって言って!姉さん!姉さぁぁぁぁぁぁぁん!」

どんなに耳元で大声で叫んでも、力強く揺すっても、今の美幸には届かない




美幸は、死んでしまった……