輝人「… これが大槻さんのものだと判明したら、ここに大槻さんを隠していたって言う証拠になるからな。……違うか?」
“シルク・ドゥ・モンスル”のメンバーを殺したマジック・ピエロ
その正体が、輝人の目の前にいる
輝人「……団長、夜神優牙!」
夜神「…!」
輝人「あんたが大槻さん、桧森さん、そして友隆さんを殺した真犯人、マジック・ピエロだ!」
3人を殺した真犯人は、団長の夜神だった
正体が明らかになり、ビクッとなる
輝人「あんたはこの“積み重なってる様に見える”ダンボール箱に大槻さんを隠し、一度俺達の前に現れた。それで大槻さんをメンバー全員で探すふりをして、あんたは素早く裏に回ってそこの切れ込みから中に入り、大槻さんをダンボールから出した。そして人間大砲用の大砲に、後ろから詰め込んで、ステージに運んだ。後はダンボールの中に元々あったペンキ缶を詰め直し、俺達が戻った時に飛ぶように調整した長さの導火線に火をつけて、その場を離れたって訳だ」
夜神「…ハッ、急に何を言うんですか?私が犯人?私はただ、サーカスが中止になったから荷物の確認をしていたんですよ」
夜神は自分は犯人じゃ無いと言い切る
だが輝人は誤魔化されない
輝人「こんな夜中にか?それもわざわざダンボールを開けるなんて」
夜神「開けたのは中身の確認ですよ。黙っていればありもしない事をベラベラと…。そもそも私がどうして犯人だと?何の根拠も無いのに、言い掛かりは止めてくださいよ」
輝人「根拠ならあるぜ」
夜神「なに?」
夜神が何故犯人だと思うのか、それはちゃんと根拠があった
輝人「あんたが犯人だと思ったのは2つの理由だ。1つ目は、あんたが俺の質問に答えた時だよ」
夜神「質問?」
輝人「ほら、あんたが鮭川警部に連れてかれそうになった後で、あんたに質問したよな?過去に恐ろしい事件があったんじゃないか?って、そしたら…」
夜神『私が入団する前の出来事だったので、詳しくは…。ただ、あんな事件が起きるなんて…』
輝人「って言ったよな?」
夜神「それがなんです?本当に詳しく知ってるわけ…あっ!」
輝人「…今の言葉を聞いておかしいだろ?矛盾してんだよ」
過去の自分の発言を思い出し、夜神はハッとした
輝人「詳しく知らないはずなのに、“あんな事件”だなんておかしいよな?あんなって事は、まさに自分の目で確かめたかの様な発言だよな。あんたが入ったのが5年前だとするなら、20年前に起きた事件を詳しく知らないはずだ。だが“あんな事件”ってことは、20年前のマジック・ピエロが亡くなった事件のこと知ってるんだろ?」
夜神「そ、それは…そうだ、思い出した!私もあの現場にお客として見に来ていたんですよ!私もサーカスで家族で見に行って…!そしたらあんな事が起きたので驚いて…!」
輝人「だったら知ってるはずだよな。なんで鮭川警部や俺にその事を話さなかった?」
夜神「それは…話すのも辛いくらい、思い出したく無いトラウマだったので…!」
輝人「はぁ…いいよ、見苦しい。それにもう1つお前が犯人だと言う根拠はある」
そう言い輝人は、その場にあったジャグリング用のボウリングのピンを、夜神に投げつける
夜神は驚くも、反射神経でピンを受け取る
夜神「ちょっと…!何するんですか!」
と、怒ってピンを左手で地面に叩きつける
それを見た輝人は微笑む
輝人「やっぱり、あんた左利きか」
夜神「は?…それが何か?」
輝人「大槻さんの後頭部に怪我があったって話したろ?あれ、後頭部でも左側だったんだよ。つまり左利きの人間の犯行だと思ったんだ。他のメンバーの利き手も見たりしていたが、左利きはあんただけみたいだな」
夜神「!」
大槻の後頭部の位置で、利き手まで知られると思っていなかったのだろう
矛盾してる発言に左利き、それらのおかげで、輝人に犯人だと思う根拠が出来てしまったのだ
輝人「俺も左利きだから分かるんだよな。確かに後ろから人を襲う時って、左利きだと左後頭部になるんだよ」
夜神「左利きだから…?だからって犯人扱いなんてあんまりですよ!矯正された左利きだっているかもしれないのに…第一、私が犯人だと言う証拠は⁉︎」
輝人「よく喋るな、あんた」
夜神「いいから証拠は⁉︎まさか無いのに犯人扱い…」
輝人「うるせぇな、あるに決まってんだろ。…今から見せてやっからよ」