アサギ「ああああーーーーーーっ!」
輝人の蒼炎をもろに喰らい、アサギの全身は燃える
すぐに転がり込んで消火活動を行う
輝人「……」
輝人は足場があるところに戻り、“蒼炎の天使ーエンジェルブレイズー”を解除する
アサギの様子を見るが、なんとか火を消すことが出来た
アサギ「っ…!ううっ…!」
輝人「…もう止めるんだな。アゲハ族を憎むとか、そんな考えを持って、アゲハ族の本部を潰そうとするのは」
アサギ「……何が、分かるんだよ…!」
アサギの肩が震える
ここまでやる理由はそもそも、アゲハ族のせいだと思っている
アサギ「お前らが…!あの人を売ったんだろ…!?」
輝人「……アゲハ族がそんなことをしたのか、俺にはわからない」
アサギ「……輝人…!お前だって、ルーちゃんを失った時、アゲハ族を憎んだんじゃないのか?ルーちゃんの仕返しをしたいと提案したのに…!それを反対されて…!」
輝人「だから俺は辞めたよ。アゲハ族としてではなく、斑目輝人として骨喰を探したんだ。あそこにいたら、色々制限はあったし…師匠が好きだったアゲハ族に、迷惑はかけられなかった」
アサギ「…!」
輝人がアゲハ族を辞めたのは、ただ単に復讐の相手の骨喰を追うためではない。アゲハ族に迷惑はかけられない、師匠であるルチアが好きだったアゲハ族を守るために、辞めたのだ
輝人「師匠が好きだったアゲハ族を…簡単に、潰させてたまるかよ…!」
アサギ「…そうか……わかったよ……」
アサギはゆっくりと立ち上がる
その身体からは、殺気を感じられない
戦いは終わったと、輝人は安堵する
……ズガンッ!
輝人「…!」
そう思った瞬間、輝人の腹が撃ち抜かれた
激痛が走り、血が流れる
アサギ「んな事言うと思った!?バ~~~~カ!」
輝人「がっ…!て、てめぇ…!」
振り返ったアサギの手には、小型のラッパ銃があった
隠し持っていたのだ
アサギ「アゲハ族のために辞めるとか、輝人もどんだけお人好しなんだよ!普段嫌いとか言ってるくせに、筋が通ってないねぇ!」
輝人「ぐっ…!」
アサギ「俺はアゲハ族のことなんて大嫌いだって言ってるじゃん?だから、無くなっちゃえば良いって思ってるんだよ!」
バキッ!
輝人「ガハッ!」
さらに輝人の腹に、アサギの蹴りが炸裂する
輝人は倒れ、腹を押さえながら噛み締める
アサギ「一時は“アラクニッドファミリー”がアゲハ族の島を潰そうとしていたから、すっごい期待していたのに…!島すらも潰そうとせず結局、“アラクネ”は捕まってさ、すっごいがっかりしたんだけど!やっぱあの人はダメだよ!裏でアゲハ族を潰そうとしてたけど、アゲハ族としての活動も行ってて、信用できなかったし、なにより気にくわなかったんだよね!“アラクニッドファミリー”に入らなくて良かった!」
アサギは“アラクネ”こと、黒木大雅が起こした事件を思い出す
だがアサギの視点からすると、納得がいかないことばかりだった
最も、黒木大雅はアゲハ族としての責任も果たしていて、それがアサギには気にくわなかったみたいだ
アサギ「だからこそ、今度は確実にぶっ壊してやるよ!“アラクネ”が達成出来なかったアゲハ族の壊滅、俺がやってやるよ!」
輝人「て、めぇ…!」
輝人の腹が、蒼炎により回復した
その直後に輝人は飛びかかろうと思ったが、それはアサギに読まれていた
パチンッ!と指を鳴らし、時間を止める
アサギ「…輝人にばっかりやられて、俺ももう飽きたな。潰してやるよ。どうせ回復も出来てるんだろ?」
そう言いアサギは、ギターケースに手を入れる
アサギ「…俺のエスポワールは、様々な武器を生成することが出来る。例えば…こんなものとかね」
ギターケースから取り出したのは、いつもの楽器の形をした武器ではない
クロノス達が使っていた、あのガントレットだ
アサギ「クロノス達の武器の情報がアゲハ族の方に届いていたから助かったよ。さらにグレイシアの武器も確認できて、簡単に作り出すことが出来た…!」
それを右手に嵌め込むと、ガントレットは起動する
指先のマシンガンを、輝人に向ける
アサギ「これで終わりだね…輝人」
5本分の指を使う必要もない
輝人のこめかみに人差し指を向け、そこに弾丸を入れようとする
アサギ「バイバイ……」
アサギはガントレットの引き金を引こうとした
……ニッ
と止まっているハズの輝人が微笑むまでは…!