真アゲハ 〜第126話 鞍馬 弘経13〜 | 創作小説「アゲハ」シリーズ公開中!

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「アゲハ族」それは現在の闇社会に存在する大きな殺し屋組織。しかし彼らが殺すのは「闇に支配された心」。いじめやパワハラ、悲しみ、怒り、絶望して命を絶ってしまう…そんな人々を助けるため、「闇に支配された心」を浄化する。
※趣味で書いてます。※誤字脱字多いです。



アサギは鞍馬の元で、心の救い方について学んだ。
アゲハ族になれなくても、心を救う方法があるのではないかと、最初は興味があったが、学んでみると、奥が深いものだった。

そもそも「心を救う」と言うことは、非常に尊く、かなりデリケートな問題だった。
相手の状況や心の状態によって、正解が異なるが、心理学やカウンセリングの知見において、他者の心を支えるための基本的なアプローチもある。

例えば、「ただ聴く」ことに徹する。人はつい「良いアドバイスをしよう」「解決策を提示しよう」と焦ってしまいがちだが、心が弱っている人が求めているのは「自分の苦しみや悲しみを否定せず、そのまま受け止めてもらうこと」だ。
正論が相手を追い詰めてしまったり、「そんなの大したことない」と遮ったりしては、相手をより苦しめてしまう。

アサギ『なるほど…「無理に話さなくていいよ」と言って、相手に安全を与えることも高価になるんだ』

鞍馬『あとは環境だな。温かい飲み物を与えたり、静かな環境を用意したり、そうする事で相手にリラックス出来る空間を提供出来る』

アサギ『すごいな…流石と言うか、アゲハ族だからここまで詳しいんだ』

鞍馬『いやアゲハ族関係ねぇよ』

アサギ『え?』

鞍馬『俺の場合は、何回も失敗して、学んで覚えた。要は経験だ。経験を積んでおけば、臨機応変に対応出来る』

アサギ『なるほど…』

鞍馬『だがあくまで俺らは素人だからな。もし相手が深く傷ついている時は、中途半端な事は止めろ。そん時は、カウンセラーや精神科医に任せても良い』

アサギ『深く傷ついている時?』

鞍馬『「眠れない」「食欲ない」と生活に支障が出てる場合はそうだな。そう言うのは、専門家の方が早いだろ?』

アサギ『なるほど…』

言葉は少し乱暴ではあるが、鞍馬はアサギに自分の経験や心のケアの方法を教えた。
鞍馬から「心の病気」や心理学の本を借りたりして、勉強をしたりした。

鞍馬『頑張るのはいいが、あまり無理するなよ?』

アサギ『無理なんかじゃありませんよ、すごい勉強に…』

鞍馬『違う、自分を大切にしろって言いたいんだよ』

アサギ『え?』

鞍馬『人を助けたい気持ちは分かるが、それでお前まで引っ張られて共倒れになったらどうする?そういうケースだってある。相手と適切な境界線を保って、まずお前の心が健康で余裕がある事を大前提にしろ』

アサギ『は、はい…』

時にアドバイスをもらったり、覚える事は多かった。
だがより、視野が広くなり、良く聴いたりして、物事を判断する力を得た。

アサギ(東山くんと西川さんも…あの後仲直りして良かった)

結局東山と西川は、喧嘩後にひと騒動あったが、また復縁をした。
アサギは、また仲を取り持ってあげようとしたが、これ以上は逆効果だと、鞍馬からのアドバイスで「完全撤退」を選んだ。
クラスメイトではあるが、2人とはいつも通りに、だけどやや距離を置き、今回の話をしないで過ごした。
期間や適切な対処もあって、復縁をしたらしい。

アサギ(…西川さんに話を聞いたりしたけど、それが東山くんにとって、プライドが傷つけられたと勘違いされ、恥ずかしさや嫉妬心が爆発したからあーなったんだな。僕も出しゃばったりしたから…うぅ、気をつけよう)

それからは、皆に対しての接し方が変わった。
風紀委員として厳しくもあるが、前みたいに厳しくもなく、クラスメイト達と適度な関係を置くことができた。
おかげで、何事もなく、無事に学校を卒業する事が出来た。

卒業した後、アサギは大学へ通う事になったが、変わらずに鞍馬から、心の事を学んで行った。

鞍馬『…なぁアサギ、お前アゲハ族に入らないか?』

ある時、鞍馬から断られていたアゲハ族の話が入った。
予想外な事に、アサギは驚く。

アサギ『え?でも俺は…』

鞍馬『本部の方に、お前の話をしたんだが…お前の事を是非アゲハ族に迎えたいんだとよ』

アサギ『え…?ほ、本当ですか⁉︎』

鞍馬『あぁ、むしろなんでお前みたいな奴を、早くに入れなかったんだって俺が怒られたよ。俺はまだ未熟だからって話したんだけど…』

アサギ『あの…良いんですか?俺が入っても…』

鞍馬『本部が言ってるなら、間違い無いだろ。もちろん嫌なら断っても…』

アサギ『は、入ります!是非お願いします!』

鞍馬(まぁ…まさか“あの”ツバサさんの息子とは思っていなかったからな…)

まさかアゲハ族の本部の者からのスカウトに、アサギは喜んだ。
ようやく念願叶って、アゲハ族への入隊が認められた。

アゲハ族の試験を終えて合格し、アサギはアゲハ族となった。
それからは、ここまで学んできた心のケアについてはもちろん、ここからは戦闘技術も加わる。
鞍馬も鍛錬に付き合ったりしたが、流石アゲハ族だ。間違いなくプロ級の腕前を持っている。

アサギ『ま、参りました…』

鞍馬『ほら立て、まだ終わってないぞ』

運動はしていたアサギだが、それ以上の鍛錬があり、アサギはすぐ根を上げる。
しかし諦めない精神を持ってるため、1年経つ頃には、アサギはすぐ現場に適応出来る程の力を身につける。

鞍馬『…まぁ、ひとまず合格だな。よく頑張った』

アサギ『ありがとうございました…!』

鞍馬も、ようやくアゲハ族として認めてくれた。
頑張った甲斐があった。

アサギ『ようやく…ここまで来たんだ…っ!』

アサギはようやくアゲハ族としてスタートを切った。今後はアゲハ族として、生活が始まる事に、心を躍らせた。










?『…見つけた。奴が、“時間関係”のアビリティを持った男か…!』