ベンジャミン「ギャアァァァアッ…!」
ゆにの策略で、ベンジャミンの顔に『酸(Acid)』の酸がかかってしまった
特製の腕時計からの発射だったため、威力は通常の1/3だが、それでも強い酸だ
茉莉花の硫酸は植物に当たっていたものの、自分の顔に直接当たるのは避けられなかった
ベンジャミン「ぐぅ…!うぅっ…!」
顔に酸がかかってしまったことで、どんな顔になっているのか、近くの水面で自分の顔を見る
だが、その顔は酷く爛れていた
ベンジャミン「…あっ…あぁっ…!」
顔を見た瞬間、ベンジャミンは震え上がる
その顔に、見覚えがあった
父『お前がこうやって甘やかすから、ベンジャミンは弱い男のままなんだろうが!』
ベンジャミン「…!」
そう、昔の事を思い出した
死ぬ前の自分の顔は、あの馬鹿な父親のせいで、こんなにボロボロになった
丁度今と同じ顔だ
父『真面目に訓練を受けてると思ったのに…裏切り者がぁ!』
父『こんな何の役にも立たない草や木の本を読んで何になる?男なら力を付けろ!学力なんて要らないんだよ!』
父『誰のためにここまでしたと思ってんだ?』
ベンジャミン「…!うっ…!うぅっ…!」
もう父親はこの世にはいない、それは分かっている
植物で痛い顔を隠そうとするが、それでも、嫌でも父親の顔が蘇る
「男は強くならなければならない」
「男は学力なんて必要ない、力をつけろ」
そんな偏見な父親のせいで、ベンジャミンはいつも苦しんでいた
父親に我慢の限界で反論し、反論した結果がこれだ
意識がなくなりそうになるまで殴られ続け、植物園にまで逃げたがそこで見つかって殺された
その後でネクロになり、父親を殺すことに成功した
今ではそれ以来人間を憎いと思い、植物に味方をするようになった
だが、またあの時のトラウマを呼び起こしそうな顔になり、ベンジャミンは苦しみだす
…ボタッ…!ボタボタ…ッ!
ベンジャミン「やだ…!もう嫌だ…!あんな、あんな男にやられるのはもう嫌だ…!」
その時、ベンジャミンの爛れた顔から、黒い液体が落ちる
顔だけでなく、腕や足からも黒い液体が流れる
これは、オーバーネクロの初期症状だ
茉莉花「…!あ、あれは…!」
始「黒い液体…まさか!」
ベンジャミンから黒い液体が流れていることに気付き、茉莉花達は急いでその場から離れる
ベンジャミン「僕は…っ!僕は、弱くない…!弱くない弱くない弱くない弱くない弱くない弱くない弱くない弱くない弱くない弱くない弱くない弱くない弱くない弱くない弱くないんだぁぁあーーっ!」
黒い液体はベンジャミンを包み込み、大きくなる
形を変えて現れたのは、真っ黒な木だ
無数の葉っぱかと思いきや、無数の黒い薔薇が生い茂り、根っこも枝も黒く太い
根っことは別に赤色のツルが生えて、木の幹の節目から、ギョロッ!と赤い目玉が現れた
ベンジャミンが、オーバーネクロになった姿だ
ーベンジャミン・ジャレット
改め キラーツリーー
始「うわっ!でっか!」
ゆに「ひえぇ…!真っ黒なんですケド~!?てかキモッ!」
茉莉花「オーバーネクロ…!あいつが…!?」
『キシャァァッ!』
3人の元に動物と植物の合成生物が襲いかかろうとする
だがその瞬間、キラーツリーから赤いツルが伸びてきた
そのツルが合成生物の腹に、躊躇なく当たる
『ギャッ!』
茉莉花「…!」
それに気付いた3人だが、次の瞬間、驚くものを見た
…ゴクンッ!ゴクンッ!ゴクンッ!ゴクンッ!
『ギャアァァァァァ…ッ!』
なんと、赤いツルが合成生物の体内の栄養分を全て吸い取ったのだ
全て吸われた合成生物は、干からびたミイラみたいにシワシワになってしまった
始「ひぇっ…!」
ゆに「わ、ワァ…!」
全てを吸った赤いツルは合成生物から離れ、キラーツリーの本体へと戻る
すると他の赤いツルが広がるように伸び、ベンジャミンが生やした植物やキノコ、近くの木や合成生物などにも刺さる
…ゴクンッ!ゴクンッ!ゴクンッ!ゴクンッ!ゴクンッ!
シュワワワワァァァ…!
次々に栄養分を吸いとっているため、吸われた物は枯れていく
それら全てが、キラーツリーの栄養分になるみたいだ
その証拠に、キラーツリーから、次々に黒い薔薇が咲き誇る
茉莉花「な、何あれ…!」
始「吸いとって、養分にしてるのか…!」
ゆに「あんなのに吸われたら…どうなる系?」
もし自分達が吸われることを考えると、それだけでゾッとした
次の瞬間、赤いツルが3人に反応して向かってきた
茉莉花「来るわよ!」