真アゲハ ~第123話 逢坂 祐希奈8~ | 創作小説「アゲハ」シリーズ公開中!

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「アゲハ族」それは現在の闇社会に存在する大きな殺し屋組織。しかし彼らが殺すのは「闇に支配された心」。いじめやパワハラ、悲しみ、怒り、絶望して命を絶ってしまう…そんな人々を助けるため、「闇に支配された心」を浄化する。
※趣味で書いてます。※誤字脱字多いです。



彩耶華「…そうですわ…!アレを使えば…!」

絶対零度の中、彩耶華は栗栖の言葉の聞き間違いで、突破口を思い付いた
凍っているのかと思うくらい、冷たい手をなんとか動かし、彩耶華は自分の上着のポケットから、またアビリティのカプセルを取り出した
だがそれは、赤色に染まっている

栗栖「…!?それって…」

栗栖もそのカプセルを見て、ハッとした
以前炎から聞いたことがある
危険度の高いアビリティは、赤く色付けされ、それは珊瑚のごとく、『コーラル』と名をつけられている

彩耶華が持ってるのは、その1つ
『天気(Weather)』のアビリティだ

栗栖「…!ど、どうしてそれを…!?」

彩耶華の手を取り、カプセルを確認する
栗栖が驚くのも無理はない
『アクアリウム』が解散した後、これまでネクロハンター達が回収してきたアビリティは、アゲハ族が保管することになった
一部はネクロ研究センターの方に渡ったり、元ネクロハンターの者が持っていたりする
だが『コーラル』はアゲハ族にすべて保管されたハズだ

その1つが何故ここにあるのか、彩耶華に問い詰めようとする
彩耶華にとっても、このアビリティはあまり使いたくないハズだ

彩耶華「っ…!」

だがそう考えている時間がない
もう残り時間を2分も切った

彩耶華「…使うには、これしかありませんわ…!私の両親を…殺した、光で…!」

栗栖「…!」

彩耶華にとって、それは復讐の相手である星浦綺堂のアビリティだ
そのアビリティは天気を自在に操る事が出来る
確かに、『天気(Weather)』の力なら、氷を溶かせるのかもしれない
だがそれを使うのは、彩耶華にとっては酷だ

栗栖「…君がやる必要はない」

彩耶華「え…?」

彩耶華から『天気(Weather)』のアビリティのカプセルを回収する
栗栖は、カプセルを使うつもりだ

彩耶華「栗栖さん…!」

栗栖「使うよ…!君が使うより、俺が使った方が、よっぽど良い…!」

栗栖はそう言い、動き出す
固まっていれば、凍ってしまう
彩耶華は栗栖を追おうとするが、既に足が動かない状態になっていた
氷が、もう張り巡らされている状態になっていた

栗栖「…彩耶華が使うより、俺が使った方がまだ良いからな…!」

そう言い、天文台の外へと出る
そこはもう、雪と凍りだらけの別世界になっていた
その感想は後だ、まずは栗栖はあるものを探す

栗栖「…!」

それをバラバラになった天体望遠鏡の近くで見つけた
グレイシアが先程まで使っていた、ネクロ用のバズーカだった
先程天体望遠鏡と共に落ちたのだ

栗栖「…これで威力は、倍増していた…!だから…っ…!」

いきなり外に出たことで、栗栖は胸が苦しくなる
もう寒さで身体も限界だ

アブソリュートゼロ『…』

栗栖「っ…こんなことになったのも、俺のせいだよな…」

アブソリュートゼロの冷たい目線を見て、栗栖は後悔した
自分がインフルエンザにならなければ、元婚約者の祐希奈を止めていれば、こんな未来にならなかったのかもしれない
もしそうでなかったとしても、今のアブソリュートゼロの行動は、眼に余るものがある

栗栖(頼む…!動いてくれ…!)

栗栖もアブソリュートゼロの攻撃により、限界が近付いていた
限界が来てしまう前に、バズーカに降れる
良く見ると、カプセルを入れる穴を見つけた
そこに嵌め込めば、アビリティを使える

栗栖(間に合え…!)

『天気(Weather)!』

反応があり、栗栖はバズーカの向きを空高く上げて、引き金を打ち込む
ドォンッ!と光が出て、空の凍り付いた雲へと放たれる









栗栖「…っ」

その時、栗栖の生命反応が無くなった…