?『僕は…殺すつもりはなかった…!』
…7年前、とある事件が、韓国中を轟かせた
それは韓国を越えて、全世界にも広がった
?『お前はうちの娘を殺したんだ…!許される者じゃないぞ!』
?『お義父さん、違うんです!彼女は…!』
…裁判にまで発展し、判決が下された
裁判長『主文、被告人ソン・テオは、無罪』
『む、無罪だと!?』
『人を殺しておいて…!』
『裁判長も、何考えてるんだよ!』
?『っ…』
…人を殺しておいて、無罪を勝ち取った
『殺人アイドル』の事件だ…
?『…はぁぁぁぁ……ショック……』
ズズズズズ…!
千晴「…ここは、動いてないみたいだな」
オーストラリアの水辺コーナー
巨大なハイギョが泳ぐその近くに、鏑木千晴がいた
輝人達と別れてしまい、ようやく到着出来たのがこのオーストラリアの水辺コーナーだ
真夜中のためか、水槽は暗く、昼間に見る姿と全く違う
千晴「輝人さん、どこに行ったんだろう?」
場所を特定しようと、GPS機能を試してみるも、画面に大きなモザイクがかかってしまう
通信機も、繋がらない
水族館の巨大な迷宮に、飲み込まれたみたいだ
千晴(このオーストラリアの水辺コーナーは、巨大水槽をもう超えた場所にある。どこをどう行けば、巨大水槽に繋がるんだ?)
巨大水槽には、クロノスや囚われた日奈子達がいる
すぐそこに向かいたいが、次々に変化していく迷宮に頭を悩ます
千晴(なるべく敵には会いたくないが…いざと言う時は…)
周囲を警戒し、巨大水槽へと向かう
だがその時だった
…ユラッ
千晴「⁉︎」
なんと、ハイギョが泳ぐ水槽に、ソン・テオの姿が写った
自分の後ろにいる
千晴「うるっ…!」
バッ!とすぐ後ろを振り返るが、そこにテオの姿はない
姿がない事に、千晴はすぐ冷静さを取り戻す
千晴「幻覚か?…なら良かった…」
と、千晴はハイギョの水槽をまた確認する
すると、テオの姿があった
それも、先程まで自分の後ろにいたハズが、だんだん迫って来ている
千晴「え⁉︎な、なんで…⁉︎」
振り返るがそこにテオの姿はない
だが水槽を見れば、手にナイフを持っているテオがいる
千晴「か、鏡の中だけに存在している…!?」
鏡の中だけに存在しているところを見て、すぐにネクロのアビリティだと分かった
テオの事は、ネクロだと言うことを知っているから、これが能力かと、瞬時に判断した
水槽に映るテオが、ナイフを向ける
千晴「チッ!ごめんな…!」
千晴は一歩下がり、上着のポケットに手を入れる
そこから小型の手榴弾を取り出すと、ハイギョがいる水槽へと投げた
ドポンッ…!
ドガァァァァンッ!
千晴「ぐぅぅうっ!」
ハイギョの水槽が割れて、水が流れ出す
水槽の破片が、床に散らばる
千晴「ハァッ…!ハァッ…!」
水槽に映ったテオが消えた事で、ようやく落ち着いた
周りを見ても、テオの姿はない
千晴「どこに行った?どこに…」
周りを見て、テオを探す
まだ油断は出来ない
?「ククククク…!」
千晴「!そこか!?」
笑い声が聞こえ、すぐに振り返るが、そこにテオの姿はない
まだ笑い声が聞こえる
千晴「どこに…!?どこにいるんだ!?」
?「ここに決まっているだろ?」
千晴「え?」
…ドスッ!
千晴「がぁ…っ!?」
その時、千晴の脚に激痛が下る
足元を見てみると、不思議な光景があった
なんと、割れた水槽の破片から、人の手が伸びていたのだ
その手にはナイフがあり、千晴の脚を貫通していた
千晴「なっ…!お前…!」
テオ「よく来たな、待っていたぜ?千晴」