『六番町~、六番町~』
名古屋城駅から六番町駅へと到着した
受け渡し役の前内達はガラケー式の携帯を片手に、降りる
ルチア(…あの携帯に指示が出てるんだろうが…どうするつもりなんだ?)
輝人「…」
するとその時だった
…バッ!
ルチア「!」
輝人『あっ!』
犬渕『どうした!?』
なんと受け渡し役の全員が走り出したのだ
北改札口と南改札口の2つに分かれる
驚くが、ルチアと輝人、警察達はすぐに追いかける
ルチア(輝人とは反対方向か…!)
ところが、今度は改札を通るとまた別々の出口に向かって走り出す
1番口、2番口、3番口、4番口と2人ずつ向かって行く
輝人『師匠!前内さんが1番口に…!』
ルチア「輝人落ち着け!バレないように距離を取って追うんだ!気づかれるんじゃないぞ!」
輝人『は、はい!』
犬渕『距離を取って追うんだ、落ち着け!』
警察全員にも指示が通る
マイクも発信器もない中、少しでも追えるように足で追い付くしかない
ルチア(人混みが多いな…だが追える!)
ルチアが追っている唐沢、そしてまなみの姿があった
4番口へと向かう
ルチア(…あ、あの人は刑事だな。まなみを追ってるんだ)
『4番口、高山さんと唐沢さんが出ました!』
『板垣さんと渡辺さん、3番口を出ました!』
『2番口、新井さんと服部さん出ました!』
ルチア「となると…輝人、1番口は?」
輝人『前内さんと…あと湯本さんです!』
ルチア「よし、全員確認した…!」
犬渕『巾着袋は?』
『まだそれぞれの手に…!あ、待ってください!』
犬渕『どうした⁉︎』
ルチア「また二手に…!」
輝人『あ!こっちも…!』
出口を出た瞬間、また二手に分かれてしまった
犬渕(全員のスマホも名古屋城駅に置かれたままだし、マイクも壊されたから追跡は出来ない。頼んだぞ、皆…っ!)
ルチア「くっ…!」
ルチアも担当していた唐沢を追う
同じく4番口から出て来たまなみは逆方向を走り出す
そちらは刑事が追いかけているので、任せる
ルチア(“風魔小太郎”…!やつは何をするつもりなんだ⁉︎)
犬渕『!待て!ストップだ!』
ルチア(ん?)
すると犬渕から連絡が入った
何やら焦っている様子だ
ルチア「どうしました?」
犬渕『バレてる…!』
ルチア「え?」
犬渕『“風魔小太郎”から、メッセージが届いていた』
『『『!!!』』』
輝人『え?ば、バレたって…⁉︎』
なんと犯人の“風魔小太郎”から、犬渕の元にメッセージが届いた
そこには、こう書かれていた
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愛知県警察の犬渕警部補へ
警察と探偵が尾行している事は分かっている
すぐに尾行を止めろ
その場に立ち尽くし、5分停まっていろ
出来なければ人質を殺す
風魔小太郎
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犬渕『すまない皆…!停まっていてくれ…!』
ルチア「そんな…!ここに来てまで…!」
唐沢が走っている後ろでルチアは立ち尽くす
追いかけたいが、“風魔小太郎”に尾行がバレてしまい、追いかけられない
追いかけたとしたら、人質の椎名の命が危ない
輝人『あ、そ、そんな…!見失っちった…!』
前内を追っていた輝人も、他の刑事達も全員見失ってしまった
ルチアも、唐沢の姿が無くなり、探そうとしても、その場に立ち尽くすしかなかった
ルチア(くそっ…!ここに来てバレるなんて…!だがどうしてだ?どうしてバレた…!?いや、そんなことより…!)
尾行がバレた事を悔やむが、それ以上に恐れていることがある
警察を呼ばないと言う“風魔小太郎”からの条件を破ってしまった
破れば、椎名の命が危ない
ルチア(椎名さん…!)
唐沢「…ゼェ…!ハァッ…!」
ルチアの尾行を逃れることが出来た唐沢は、走ったせいで息を切らす
降りた場所は六番町駅から徒歩で約15分の場所にある中川運河と言う大きな川だ
この川に着いたのは、“風魔小太郎”からの指示だ
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中川運河の前に降りて、中川運河まで来い
巾着袋にガラケーの携帯を入れ、
札束と共に巾着袋を投げろ
後はこちらで回収する
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唐沢「や、やっと着いたか。後はこの袋を指示通りに…!」
さらに指示通りに動く
唐沢は分けられた1億円の金が入った巾着袋に、使ったガラケー式の携帯を入れ、その巾着袋を中川運河めがけて投げ出した
ヂャポンッ!と音を立てて、巾着袋は流れ出す
唐沢「フゥー…。これで良いよな?後は犯人がどうやって…ん?」
元の道を戻ろうとしたその時、唐沢の前にとある人物が立っていた
それも唐沢がよく知っている人物だ
唐沢「お前どうしてここに?と言うかその格好どうした?さっきまで…」
唐沢が質問をしたその時だった
…ドスッ!
唐沢「…!?」
返ってきたのは言葉の返事ではない
鋭い刀が、唐沢の心臓を貫いたのだ
唐沢「…ガハッ…!」
心臓を突かれ、その場にドサッ…!と倒れ込む
?「………」