真アゲハ ~第35話 龍 麟4~ | 創作小説「アゲハ」シリーズ公開中!

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「アゲハ族」それは現在の闇社会に存在する大きな殺し屋組織。しかし彼らが殺すのは「闇に支配された心」。いじめやパワハラ、悲しみ、怒り、絶望して命を絶ってしまう…そんな人々を助けるため、「闇に支配された心」を浄化する。
※趣味で書いてます。※誤字脱字多いです。



「光様と昴様が帰ってきたそうよ」
「私も見ました!でも…」

本殿の方では、光と昴が帰ってきた事で女性の使用人達が騒いでいた
もちろん、炎や輝人達の事も触れる
しかしそれは聞くに耐えない内容だった

「炎…様、お帰りになられたとは」
「5年間も一体どこにいたのやら…」
「今回は旦那様のお葬式だと言うのに、日本人の方々を連れてくるなんて…」
「非常識にも程があるわよねぇ…」

?「え!炎兄ちゃん帰って来たんだ!?」

「きゃあ!」

使用人達の背後から大きな声がした
後ろを振り返ると、そこには中学生くらいの男2人と、小さな女の子が1人いた

ー龍の一族 16男 “象型”の使い手
 龍 宝(ロン パオ)(14)ー

宝「うわぁ!5年振りだゾウ!炎兄ちゃんどこにいるんだ?」

可「ねぇねぇ、炎兄ちゃんって誰くるりん?」

ー龍の一族 14女 “アルマジロ”型の使い手
 龍 可(ロン クゥ)(8)ー

嵐「誰って…そっか、可はまだ3歳の時だよな?顔もあまり覚えてねぇか」

ー龍の一族 17男 “ヤマアラシ”型の使い手
 龍 嵐(ロン ラン)(13)ー

宝「炎兄ちゃん帰って来たの?どこにいるんだゾウ?」

「どこって…お部屋では無いのでしょうか?」
「と言うか宝様?どうして私達の背後に?」
「まさかまた…」

宝「あ、それならもうこの通りだゾウ(笑)」

…サワッ

「きゃあ!」

宝は話している途中にも関わらず、右手を使用人のお尻に触れた
触られたことに腹を立てた使用人だが、すぐ可と嵐と共に逃げる

宝「今日も滑らかだったゾウ!でも少し糖分を控えた方が良いゾウ!」

嵐「毎日ケツのチェックして…!姉貴達からエロゾウって呼ばれてるの分かってるよな!?なんで懲りねぇんだよ!」

可「エロゾウ」

嵐「ほら可だって覚えちゃったじゃねぇか!」

宝「それは嵐が言ったんだゾウ」

嵐「だぁぁ~!こいつと1個違う兄弟だなんて…!」

宝「それより、炎兄ちゃんが帰ってきてるなんて…!飛兄ちゃんから聞いてはいたけど、もう帰ってこないとばかり思っていたんだゾウ!」

炎が帰ってきた事は家族内でほとんど伝達されていない
派閥のせいだろう
だが様子を見る限り、宝、嵐、可は炎を嫌いでは無いみたいだ

他の場所にいる兄弟や姉妹達にも、炎が帰ってきた事は伝わっている

?「ねぇ聞いたぁ?あの“忌み子”が帰ってきたみたいよ?」

ここは葬式の控え室
父親である王静の葬式が始まるまで、姉妹達はここで待機していた
2人は化粧をしており、1人はピンクのフラミンゴのぬいぐるみを持って椅子に座っている

ー龍の一族 4女 “狐”型の使い手
 龍 華(ロン ホア)(28)ー

華「どの面下げて帰ってきたのよって話よね~」

苺「え~?“忌み子”って誰の事だっけ?」

ー龍の一族 5女 “フラミンゴ”型の使い手
 龍 苺(ロン メイ)(27)ー

碧「バカねぇ苺、そんなのあの余所者の子の事でしょ。髪が白くて気味悪かった奴!w」

ー龍の一族 次女 “カラス”型の使い手
 龍 碧(ロン ビー)(36)ー

苺「あ~思い出した!」

華「まぁ忘れてもいいと思うわよ?なんたって“いなかった”も同然だもんね。あいつの母親も」

碧「ねぇ華、“また”あいつの母親に化けて喜ばせてみたら?バレた時の顔がチョーウケるからさ」

華「やーよ姉さん、私の貴重な術をバカのために使いたくないもの。あいつの事覚えているだけでもバカになりそうなのに」

苺「フフフ、私もまた忘れちゃおっとw」

姉同士で会話をしていると、部屋のドアがノックされた
「どうぞ?」と声をかけると、そこから入ってきたのはスキンヘッドの、目付きの悪い男が入ってきた

ー龍の一族 次男 “鷹”型の使い手
 龍 翼(ロン イー)(38)ー

碧「あら、翼兄さん」

翼「随分楽しい会話をしているが…今日は何の日か分かっているな?」

碧「えぇ、分かっているわよ。お父様の…」

翼「そう、父上の葬儀だ。我々にとって偉大な父上が亡くなった…これほど悲しい事はない。それなのに…」

華「ご、ごめんなさい…声が大きすぎたわ」

翼「何故謝る?お前達は悪くない」

華「え?」

翼「悪いのは…炎だろ?5年前に無言で出て行った癖に、また戻ってきた。“忌み子”が来るべき所ではないし、さらに余所者を連れてきては父上も休まらないだろう」

碧「そうよね、非常識なのはあっちよね」

苺「まさか葬儀に参加するつもりなのかしら?」

華「勘弁してもらいたいわ、あいつの顔誰も見たくないもの」

翼「もし何かしでかしたら…我々が今度こそ息の根を止めてやることにしよう。ところで、妃(フェイ)姉様は?」

碧「姉さんは自分の部屋じゃない?何か用?」

翼「いや、ここにはいなかったみたいだから気になっただけだ」

碧「あ、そう。逆に聞くけど帝兄さんは?」

翼「…父上の部屋だ、荷物整理をしているよ」