4月になった
桜が咲き誇り、春が到来した
この日は愛知県の『4大高校』が一斉に入学式を行う
花巻女子学園
千鳥工業高等学校
風城大学附属高等学校及び風城大学
月見山高等学校
その中の1つ、花巻女子学園に日奈子が今日、入学するのだ
日奈子「わぁ…女の子しかいないなー…」
茜「当たり前ですよ、何を仰るんです?」
花巻女子学園のピンクのセーラー服を身に付けた日奈子は、改めて実感する
これが女子校なんだ、と
茜「それよりこちらをお忘れですよ。これは絶対に付けなければなりませんからね?」
日奈子「あ、ごめん」
日奈子のセーラーの部分に花の形をしたピンバッジを付けた
これは『4大高校』それぞれをイメージした共通のピンバッジで、付けなければならない物である
花巻女子学園は『花』、千鳥工業高等学校は『鳥』、風城大学附属高等学校及び風城大学は『風』、月見山高等学校は『月』と言うそれぞれの名刺代わりにもなるピンバッジを付けるのだ
日奈子「…緊張するな…」
茜「入学式の後は校舎内の見学ですね。午前中には終わりそうですし、終わったら連絡ください。本日の夕方からは…初めてのアルバイトです」
日奈子「…そうだね、分かった」
そう、入学式と同時に今日は斑目探偵事務所の初のアルバイトだ
輝人は最後まで嫌な顔をしていたが、日奈子はアルバイトを始める
茜「もし斑目様に何かされましたら、宵町様に伝えるように申し付けられています。ご心配なく」
日奈子「ははは、行ってきます」
茜「良くお似合いですよ、セーラー服」
日奈子「…ありがとう…っ」
茜に褒められ、日奈子の顔が赤くなる
荷物を持って、正門をくぐる
日奈子(わぁ…試験の時と違うな…。友達出来るといいけど…)
名古屋で知り合いの友達はいない
ゆにやカンナは歳が近いが、アゲハ族ではない人を友達にしたいと思った
日奈子(…でも、いざ友達作りとなると…どうしたらいいんだろう…)
?「ふえぇぇ~~…!ここどこっスかぁ~~!?」
日奈子「ん?」
日奈子の横を通るおさげの髪型の女の子
花巻女子学園のパンフレットを広げている
ー新入生
狐森 梓希(15)ー
梓希「えっと…!1年C組は…ここは第2校舎だから、こっち?いやあっちか!?うわぁぁあ…!初日から迷子なんて…!こんなことなら昨日のうちに確認しとけば良かったッス~~ッ!」
日奈子「迷子…かな?」
困っている女子生徒を見つけた
道に迷っていて迷子の様だ
日奈子(助けるのも、アゲハ族の務めだよね…!)
?「あの、大丈夫ですか?」
日奈子「!」
その前に、他の女子生徒が声をかけた
前髪が揃っていて、丁寧な口調の子だ
ー新入生
畑山 紬麦(15)ー
梓希「え?あ、あの…!す、すいませんッ!えっと、1年C組ってどこに行けば…!」
紬麦「あぁ、それなら私も一緒に行くところです。良かったら一緒に行きませんか?」
梓希「え!あ、ありがとうございます!同じクラスなんスか!?自分は狐森梓希って言うッス!」
紬麦「梓希さんですね、私は畑山紬麦と言います。よろしくお願い致します」
日奈子「…先越された…」
助けようとしたが、先を越されて愕然とした
残念に思ったが、早く登校せねばと思い、クラス表を見る
日奈子「えっと…1年A組には…ない。B組もない。C組は…あ、あった」
クラス表は、名前順で並んでいた
その中で日奈子はC組に自分の名前を見つけた
日奈子(C組…てことは、さっきの2人と一緒か。気が合うなら友達になれるかも)
ドンッ!
日奈子「わっ!」
?「あらっ」
考えながら進んでいた時、日奈子は何かにぶつかった
日奈子「ご、ごめんなさい!前見てなくて…!」
?「貴方、見ない顔ね」
日奈子「…!」
日奈子の目に飛び込んできたのは、ウェーブがかかったツインテールの美女だった
ー2年生
藤咲 らんる(16)ー
日奈子は彼女にぶつかってしまったのだ
日奈子「かわいい…」
らんる「え?」
日奈子「あ!いや…!ごめんなさい!」
らんる「大丈夫?こちらこそごめんなさいね」
日奈子「あ…は、はい…」
らんる「私、藤咲らんる。よろしくね」
日奈子「は、はい…!」
そう挨拶すると、らんるは別の方向へ行った
日奈子は、らんるの後ろ姿が消えるまで見続けた
日奈子(…綺麗な人だったなぁ…しかも優しいし…)
キーンコーンカーンコーン…
日奈子「おわっ!時間が!えっと…教室はこっちか!」
チャイムが鳴り、日奈子は教室へと向かった