新アゲハ ~第75話 李 浩然6~ | 創作小説「アゲハ」シリーズ公開中!

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「アゲハ族」それは現在の闇社会に存在する大きな殺し屋組織。しかし彼らが殺すのは「闇に支配された心」。いじめやパワハラ、悲しみ、怒り、絶望して命を絶ってしまう…そんな人々を助けるため、「闇に支配された心」を浄化する。
※趣味で書いてます。※誤字脱字多いです。



「ねぇ、李どうしたんだ?」

「学校を休んだんだって、風邪みたい」

「でももう1週間だぞ?」

李はあれから、学校に来ていない
クラスでは、生まれ変わった李の事を心配する声が多い

「ねぇ委員長、李のこと何か知らない?」

若汐「え…ご、ごめんね、風邪としか…」

本当の事を知っている若汐は、嘘をついた

若汐(まぁ、あんな髪型で外に出れるなんてこと無いだろうし…消えてくれて助かったわ)

沐辰「来なくなってもう1週間か…」

若汐「委員長の仕事だから、仕方なく心配のフリして家に行ったけど、母親が出たわ。会いたくないってさ」

沐辰「まぁ勝手に転校してくれたら良いんだけどよw」

若汐「もう変な罰ゲームしないでよ?只でさえ私、ネクラと同じ空気吸いたくないんだから」

沐辰「悪かったって。あ、お前も俺を敵に回すような発言するなよ?」

若汐「はいはい」

若汐の本性を誰も知らない
知ってるのは“本当に付き合っている”沐辰とその仲間だけ
もちろん、沐辰と付き合っていることも誰も知らない

沐辰「ところで何だが…お前ちょっと金貸してくれねぇか?」

若汐「は?この前2000円貸したはずでしょ?」

沐辰「もうゲームですっからかんになっちまったんだよ」

若汐「はぁ?倍にして返すって言ったのにまた負けたの!?」

沐辰「またって…!次はぜってぇ勝つからよ!なぁ頼む!5000円でいいから!ちゃんと返すからよ!」

若汐「嫌よ!なんで急にそんな金額になんのよ!1000円だってちゃんと返してもらっていないのに!?冗談じゃないわ!」

沐辰「…あーそうかよ、ならお前と俺の関係バラしてもいいんだぜ?俺はともかく、教師や他の生徒から信頼を得ているお前が実は悪い女だった~、なんて知られたらどうなるだろうなぁ?」

若汐「…あんた、私を脅す気?」

「ちょ、ちょっと沐辰さん…?」

「若汐さんも落ち着いて…!」

沐辰と若汐が険悪な雰囲気になった
仲間は止めようとする

若汐「ふんっ、あんたの言うことなんて誰が信じるっつーの。不良のあんたと優等生の私の言い分じゃ、あんたが不利になるだけよ」

沐辰「ハッ、自称のくせになぁにが優等生だっつーの」

若汐「言っとくけど、お金は貸さないからね。勝ってから言いに来たら?」

沐辰「んだとぉ!?」

そう言い、若汐は去っていく
何やら沐辰は最後まで何か言っているみたいだが、若汐は無視した

沐辰「…クソッ!あのアマァ!」

ガシャンッ!とゴミ箱を蹴って、ひっくり返す
中のゴミが散らかる

沐辰「殺してやる…殺してやる…!」

「…な、なぁ…今日の沐辰さん、いつも以上に苛立ってないか?」

「お前知らないの?沐辰さんのシャツが1枚、無くなったんだとよ」

「え?マジで?」

「あぁ、昨日体育の授業あったろ?その時ドッジボールだったから珍しく参加したんだけど、戻ってきたら無くなってたんだと」

「誰かに盗まれたのか?」

「それが調べたんだけど、誰も持ってなかったんだよ。嫌がらせかなって思ったんだけど…」

「まぁシャツはおいといて、沐辰さんが苛立って人を殺さないか心配だな。前だって他校の生徒をボコボコにして未だに意識が戻らないって事あったし…多分今度こそ…」

「止めろって、聞こえてるよ…!」

沐辰「チッ…くそ…殺してやる…!」

ブツブツ良いながら沐辰は歩き出す
その後ろを仲間達はゆっくりと進んだ

それから数時間後
辺りはすっかり夜になった

若汐「ふぅ、ようやく終わった」

若汐は塾に通っており、今終わったところだ
家の方へと歩いて帰る

…ポタッ… ポタポタ…ッ
ザァァーーーーーッ

若汐(…うわっ、降ってきた!)

夜だったから分からなかったが、雨が降りだした
どしゃ降りの雨だ
傘を持っていなかった若汐は、屋根のある倉庫の方へ向かう

若汐「ふぅ、最悪…濡れちゃったじゃん…」

濡れてしまった服を乾かすため、水滴を落とす
外を見ても、まだ雨が降り続く

若汐「うーん…こりゃ当分帰れそうにないなぁ…」

その時だった

?「…一生家に帰らせないよ」

若汐「え?」

バチィッ!

…ドサッ