新アゲハ ~第59話 裁川 しのぶ5~ | 創作小説「アゲハ」シリーズ公開中!

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「アゲハ族」
それは現在の闇社会に存在する大きな殺し屋組織。しかし彼らが殺すのは「闇に支配された心」。いじめやパワハラ、大切な人を奪われた悲しみ、怒り、人生に絶望して命を絶ってしまう…そんな人々を助けるため、「闇に支配された心」を浄化する。



糸瀬「くっそぉ~~…!あんな邪魔な佐藤が邪魔さえしなければ、今頃俺はしのぶと良い感じだったのにぃ…!」

しのぶと別れた糸瀬は、邪魔をした伊桜里を思い出して、不満でいっぱいになっていた

糸瀬「あいつが邪魔してこなければ…いや!俺があいつより力があればあんなことにならなかったのに!」

?「力なら、貸してあげるよ?」

糸瀬「!…誰だ!?」

糸瀬の背後から声がした
そこから出てきたのは、ゾディアックの獅子座の幹部・ウィリアムだった

ウィリアム「素敵なことじゃないか、想う人がいるなんてさ」

糸瀬「貴様…まさか貴様もしのぶを!?」

ウィリアム「おっと、冗談でしょ?僕は他に好みの女性がいるよ(嘘だけどねw)」

糸瀬「本当か?」

ウィリアム「本当だよ。それより、そのキーホルダーって、君の好きな人が持っていたのかな?」

糸瀬「!」

糸瀬は自分の右手にあるリング型のキーホルダーに気がついた
先ほど伊桜里に離された時に、しのぶの鞄から取れてしまったものだ

糸瀬「おっと…これは返して来ないと!そうだ!これを返すと同時にしのぶに2度目のアタックを…!」

ウィリアム「素敵な作戦だけど、それじゃダメじゃない?」

糸瀬「何故だ?」

ウィリアム「だって、今彼女がどこにいるか分からないじゃないか」

糸瀬「!…確かに」

ウィリアム「安心しなよ、僕が“彼女を見つけ出す能力”を与えてあげるよ。なぁに、対価を要求したりなんてしないよ」

ウィリアムは“蝶の虹”のネックレスを取り出し、手を翳す
ハートレスが出てきた

糸瀬「お!?おおおおっ!?」

ウィリアム「怖がらないで?楽にして?」

ハートレス『イヒヒヒ…!』

糸瀬「わあぁ!」

糸瀬は逃げようとするが、ハートレスが背後から胸を貫く
光の球を取り、アンプルと化した

ウィリアム「名前は…“レプラス”。忠犬と言われたおおいぬ座が由来だよ。神話の様に獲物を追って、そして…誇り高い名誉を貰いなよ」

糸瀬「ふ…ふふふふふふふふ…!」

糸瀬は奇妙な笑い声を上げ、アンプルをリング型のキーホルダーに射った
黒い影が糸瀬を包んだ

ー糸瀬 僚
 改め レプラスー

紺色の毛を持つ、狼のような猟犬をモチーフにした獣人型になった

ウィリアム「かっこいいじゃん。それじゃ…好きな彼女を見つけておいで?」

レプラス「…アオーンッ!」

レプラスは上を見て遠吠えをした

雄一「!?な、なんだ!?」

淳之介「今のって…!?」

タテハ「あっちからだ!」

近くにいたタテハ達は遠吠えを聞いた
犬とは違う遠吠えにタテハ達はすぐに駆け付ける

レプラスの遠吠えには、意味があった

「…ワォンッ!」
「ワンワンッ!」
「グルルル…!」

遠吠えを聞いた付近の犬が突然吠え出した
その瞬間、レプラスの聴覚と嗅覚が何かを関知する

レプラス「…!見つけたぜ!しのぶぅ!」

そう言うとすぐ四足歩行で走り去って行った

遠吠えを聞かせた犬を操作でき、操った犬同士や自身で嗅覚を共有できるため、獲物が何処にいても追跡できる
これがレプラスの能力だ

ウィリアム「フフフ、やっぱり犬はいいね。獅子座の僕だけど、犬はお利口で忠実だから扱いやすい」

タテハ「おい!今なにした!?」

ウィリアム「!」

そこにタテハ達が駆け付けた
ハートレスが去ったところを見たようだ

ウィリアム「…やぁ、アゲハ族の皆さん(笑)」

雄一「君は…!今度は誰をハートレスに!?」

ウィリアム「さぁね、名前を聞き忘れちゃったよ。僕のハートレス、これから人を襲うんだ、邪魔しないでよね」

淳之介「そんなこと言われて、“はい、そうですか”って言うわけないでしょ!」

タテハ達はエスポワールを起動する

ウィリアム「丁度良い、僕も使ってみたくてさ!」

そう言うとウィリアムもエスポワールを起動させた
ジャマダハルと言う武器だ

タテハ「何だあれ?ナイフ?爪か?」

ウィリアム「ジャマダハルだよ!残念!」

タテハ「うわ!」

淳之介「タテハくん!」

ウィリアムがジャマダハルを向けてタテハに攻撃を仕掛ける
タテハはロングソードで抑える

タテハ「っぶなっ…!」

ウィリアム「僕と戦って、後悔しないでよ?アゲハ族の皆さん(笑)」