新アゲハ ~番外編 夜鬼伝説殺人事件21~ | 創作小説「アゲハ」シリーズ公開中!

創作小説「アゲハ」シリーズ公開中!

「アゲハ族」それは現在の闇社会に存在する大きな殺し屋組織。しかし彼らが殺すのは「闇に支配された心」。いじめやパワハラ、悲しみ、怒り、絶望して命を絶ってしまう…そんな人々を助けるため、「闇に支配された心」を浄化する。
※趣味で書いてます。※誤字脱字多いです。



カイト(この事件を解決するには、謎を少しずつ解明しないと…)

事件を解決するためにも、今残っている謎を解明しなければならない

①何故秋陽の遺体が木の上にあったのか?
②河合はどこに行ったのか?
③城の部屋にどうやって入ったのか?
④丸山が夜中に目撃した人物は河合だったのか?
⑤動画に映ったのは夜鬼だったのか?

まずはマスターキーを使って、河合の部屋に入る
入った瞬間、ブワッと冷気が流れた

カイト「うわ寒っ!なんでこんな寒いんだ!?」

丸山「す、すみません!血だらけでしたので…もしかしたら臭い防止になるかと思って冷房を…」

カイト「な、なるほど…でもそれって死体の場合じゃないんですか?まぁ、いいですけど…」

寒い冷気に耐えながらも、カイトは部屋に入る
部屋は昨日と同じで、何も動かしていない

カイト(お宝は…金庫とかにありそうだけど、勝手に開けたらバレるよな。だからマスターキーが欲しかったのに…)

丸山「あ、あの…何ですか?私の顔そんなにかっこいいですか?」

カイト「いえ、聞きたいことがあって」

丸山「はい?」

カイト「昨日のランチの時に河合さんの部屋を訪れたのって、何時頃だったか覚えてます?」

丸山「えっと…だいぶ時間が遅れてしまったので13時45分くらいですね」

カイト「てことは…13時45分から、昨日の夕食の時に皆で集まった18時45分までの6時間の間に、襲われたって事かな?」

河合がもし夜鬼に襲われていたとすれば、夜の時間、つまり早くても17時30分から18時45分の間になる
だが昼間どこかに隠れているはずの河合の死体が見つからない

カイト「何か手がかりがあれば…」

キョロキョロと部屋を見渡す
あるのは血痕だけだ
椅子に机、ソファにチェストにベッド、壁にも血が飛び出ている

カイト「家具にも飛んじゃってるし、こりゃ落とすのも一苦労…」

するとカイトはある血痕を見つけた

カイト「…なんだこの血痕、擦れてある…」

ある家具に付着した血痕を見て、カイトは不自然に思った
血飛沫みたいに血がかかったのなら、こんな擦った血はない

カイト「…まさか…!」

丸山「あれ?おかしいな」

カイト「ん?丸山さん、どうかしたんですか?」

丸山の声に反応した
何か洗面所で探しているみたいだ

丸山「あ、いえ…折角入ったのでタオル類の回収をしようと思いまして…」

カイト「はぁ…」

丸山「ですが…バスローブが無いんです」

カイト「バスローブがない?」

丸山「昨晩、私はバスローブ姿で廊下を歩く河合様と思える人物を見たと言いましたよね?」

カイト「えぇ、ってバスローブあったじゃないですか。河合さんがシャワーを浴びていたんですから、バスローブを着たまま襲われて…」

丸山「それは1つの方です」

カイト「え?」

丸山「もう1つが無いんですよ。部屋にはそれぞれ2着用意していて…」

カイト「それって、回収ボックスとかに入ってるとかではないんですか?」

丸山「いいえ?元々このオークションが終了次第、私が回収する予定だったので、お客様のリクエストもあれば持っていきますけど…」

カイト「へぇ…」

カイトはクローゼットの中も探すが、入っていない
あるのはコートと服と3cmかかとが高い靴だ
どれもブランドものみたいだ

河合の部屋の詮索はここまでにして、次は城の部屋に入る

カイト(北斗さんの遺体があの木の上に…)

部屋の窓から木を見る

カイト「丸山さん、城さんは北斗さんの遺体を発見してからずっとこの部屋にいたんですよね?」

丸山「え?えぇ…鍵は二重にかけていたと思います。私が昨日のランチにやってきた時に、2回もカチャカチャとなっていましたので」

カイト「鍵は…どの部屋も一緒かな?」

ドアの鍵を見るが、自分の部屋と同じく、普通の鍵とU字ロックだけだ

カイト(警戒してたとなると…この鍵を2つもかけていたことは分かる。でもこの別荘の鍵はカードキーだ。スペアも無いし、マスターキーじゃない限りは入れない…か)

丸山「あぁぁ…『ファントムの仮面』が…!」

カイト「!」

丸山が情けない声を出した
見ると、丸山は机の上に置いてあるオークションにも出品していた『ファントムの仮面』の前にいた

丸山「こんなに無造作に置かれているなんて…なんて人なんだ。これは簡単に手に入らない貴重なものなのに…!」

カイト「はぁ…お宝の価値も分からないなんて、本当に酷い…あれ?」

お宝が外に出てることに疑問を持った
すぐに部屋の金庫を見る
金庫は、城の遺体を発見した時と同じく開けっ放しだった
さらに同じく開けっ放しのクローゼットにも違和感があった

カイト「…丸山さん、城さんが金庫について何か話してましたか?」

丸山「え?金庫について?…あ、でもそう言えば、どのくらい大きいのかと聞かれましたね」

カイト「大きさ?」

丸山「確かにお客様の部屋に用意している金庫は大きいものですが…でも大きさを聞かれたのは初めてでしたね。普通ならダイヤルの調整とか聞かれますけどね」

カイト「この金庫には何が入っているか知ってますか?」

丸山「それはプライバシーですから、分かりませんよ」

カイト「でも…オークションで出品したものを外に出しておくなんて、妙だと思って。それに…」

丸山「あ!カイト様何を!?」

カイトは城の荷物を漁り出す
そこから財布や腕時計などを取り出した

カイト「…やっぱ変だ」

丸山「え?何がですか?」

カイト「見てよ?オークションで落札した仮面や財布、腕時計とか金目の物はあるのに…服や靴が1つも無いんだよ」

丸山「え?…あ!」

カイトに言われ、クローゼットを見る
確かにクローゼットや荷物の中には、スーツや靴が無くなっていた
金目の物よりも大切な物か分からないが、何故服と靴が無くなっているのか分からない

カイト(宝や財布を無視して服を選ぶなんて…相当高いのか?)

丸山「確かに変ですね…靴が無いなんて…。あ、靴と言えば」

カイト「ん?」

丸山「昨日目撃した河合様らしき人、上はバスローブなのに靴を履いていたんですよね」

カイト「靴を…?」

丸山「なんか厚底の様な靴だったんですよね。今考えればバスローブなのに変だなって思いましたけど」

カイト「厚底の様な靴…?」

そのアイテムを聞いた瞬間、カイトの脳裏に過去の事が過った

丸山『ボウリングや温水プールをご利用したいお客様は、私に申してください

城『ふざけんな!…ってあ、すみません。怒り上戸で、酔ってしまって…私は遠慮しますよ』

カイト「!…まさか…」